H2LのVRコントローラUnlimitedHandはリアルな触感をプレーヤーの指や腕に伝える

unlimited-hand-3

百聞は一見にしかず、とよく言うが、仮想現実の場合は、見るだけでなく触ることも、その没入的な視覚体験の重要な部分だ。しかし現世代のVRは、コントロールの入力の方法が、それまでのゲーム技術に縛られている。それに対し、今日(米国時間9/21)、DisruptのStartup Battlefieldで東京のH2LがローンチしたUnlimitedHandは、ゲーム中に起きていることを実感できるコントローラだ。

H2Lのコントローラは、下図のような一種の‘腕輪’で、これが高度な触覚的フィードバック(haptic feedback)を行うことにより、指をコントロールする筋肉をターゲットにして、画面上のアクションを反映する正確な応答を伝える。

H2LのファウンダKen Iwasakiによると、彼は現在消費者たちに提示されているVRコントローラのすべてが不満だ。そこでぼくもUnlimitedHandコントローラを身につけてみて、その触覚エンジン(haptic engine)を試した。その体験は、かなりすごいものだった。

unlimitedhand

H2LのCTO Emi Tamakiがプロトタイプのデモを見せてくれたが、その腕輪は確かに、ぼくの各指に感覚を伝え、まるで画面上の(実在しない)物に実際に触れてるように感じる。

このデバイスを使うゲームアプリケーションは、まだ遠い話だと思うが、これまでの画期的と言われるVR消費者技術が最初はそうだったように、それに何ができるかに関しては、まだ表面的で薄い認識しかない。UnlimitedHandでゲーム中の銃の引き金を引くと、指がそれを感じる。ギターを弾く場面では、実際に自分の指が弾いている感覚をおぼえる。

このコントローラにはアナログのコントロールがまったくない。ハードコアのゲーマーへの、思い切った妥協だ。Oculusなど他社は、モーションコントロールに関して、未来的なコントロールだけだとプレー感覚のバランスが悪い、と言っている。それらのコントローラのプロトタイプには標準の加速度センサとジャイロスコープセンサがあり、プレーヤーはゲーム内の動きをコントロールできるが、ハードウェア的に生成するそれらの動きはあまり正確でない。

UnlimitedHandはすでに、大手ゲームメーカー某社が最初のVRコンテンツを作るらしいが、まだその公式発表はない。これが本当にユニークなVR体験を作り出すことに対して、ゲームメーカーとハードウェアメーカーの両方が興奮しているようだ。

今現在H2Lは、UnlimitedHandのルック&フィールを磨いている最中だ。今日はKickstarterでもローンチし、その目標額は20000ドルだ。初期の出資協力者は188ドルで入手できる。

発売は、2016年5月の予定だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

  1. img_5507.jpg

  2. img_5508.jpg

  3. img_5511.jpg

  4. img_5509.jpg

  5. 04-cat-facial-recognition_rgb.jpg

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。