クラウドワークスがCtoC型スキルマーケットプレイスに参入、11月15日に新サービス「WoWme」提供へ

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クラウドソーシングサービス「クラウドワークス」を手がけるクラウドワークス。これまではおもに企業と個人を繋ぐためのプラットフォームを提供してきた同社だが、今度はCtoC、個人間取引の領域に進出する。同社はCtoC型で知識や経験を売買するマーケットプレイス「WoWme(ワオミー)」の提供を11月15日より開始する。サービスのローンチに向けて10月17日より11月10日までユーザーの事前登録を実施する。

WoWmeでは、ユーザーが自らのスキルや知識、経験をサービスとして出品し、それを他のユーザーが購入することができるという、いわばスキルのマーケットプレイスだ。クラウドワークスでは「これまで仕事にするには時間や心理的ハードルが高いと思われた個人が有する『ちょっとした特技や趣味』で収入を得る機会創出の実現を目指す」としている。

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出品したサービスが売れた際にかかる販売手数料は当面無料。ただし電話を利用するようなサービス(占いや電話相談などのスキルを売るなど)の場合、1分50円のシステム利用料がかかる。またサービスの購入時には3%のシステム利用料が必要となる。また、事前登録期間内に出品登録を行えばサービスの価格を自由に設定可能だとしている。

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CtoC型サービスのマーケットプレイスと言えば、「ココナラ」や「TimeTicket」といったサービスが先行している。このタイミングでの参入の理由について、クラウドワークス取締役副社長の成田修造氏に尋ねたところ、「競合を意識したというよりは、クラウドワークスの中で試行錯誤する中で出てきたサービス」だと語る。

「(2016年の)年明けに個人が自分のスキルを売りたいニーズがあるかを検証するため『お仕事メニュー』という機能を作ったが、1カ月で1万件超の出品があり、クラウドワークスにいるプロフェッショナル層が個人の得意を売り買いするというコンセプト自体に可能性があると感じたのがきっかけ。それを昇華させた」

「あくまでクラウドワークスのビジョンである『働き方革命』という文脈の中で、企業のデマンドサイド主導のプラットフォームではなく個人のサプライサイド主導のプラットフォームを作ろうという点に立脚している。(クラウドワークスと)アプローチは違えど個人の生き方・働き方を大きく変えていく可能性があり、両方とも総契約額100億円を超える事業に成長させたいと考えている」(成田氏)

前述のとおり、事前登録すれば出品の価格は自由に設定できることもあり、今後は高単価な商品を集めていく方針。また、さまざまなジャンルですでにプロとして活躍している個人などもオフィシャルパートナーとして参加を促していく。さらに当面販売手数料を無料にすることで、総契約額の拡大に努めるとしている。

ところでクラウドワークスの直近の決算(2016年9月期第3四半期決算、2015年10月〜2016年6月の累計)を見ると、営業収益は9億円、営業利益は4億3400万円の赤字、経常利益は4億3300万円の赤字、純利益は4億7700万円の赤字となっている。

プラットフォームサービスが好調なことから8月に上方修正を発表しているが、具体的な黒字化のスケジュールについては明言しておらず、決算資料に短期目標として「総契約額100億円(での黒字化)」という数字が掲げられているのみ。果たしてWoWmeの提供がこの目標にどう寄与するのか?

「今回の事業は(総契約額)100億円への影響度についてはそこまで大きく無いと考えている。むしろその先の年間1000億円単位を想定した上で必要な戦略として立ち上げた事業だ」(成田氏)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。