Googleは、InfowarsのファウンダーAlex JonesのYouTubeチャネルに、このビデオプラットホームの児童愛護とヘイトスピーチに関するポリシーに違反したとして罰を与えた。また、4つのビデオが削除された。罰の内容は、Jonesのチャネルの90日間ライブストリーミング禁止だ。
Googleのプレス向け声明はこう言っている: “弊社には何年も前から、児童愛護とヘイトスピーチに関するポリシーがある。話者やチャネルが何であれ誰であれ、ビデオのコンテンツに基づいてそのポリシーを一貫して適用している。また弊社には明確な三振法があり、三か月以内に三度罰を受けたチャネルは閉鎖する”。
The Vergeによると、削除されたビデオのうち2つには、イスラム教徒に対するヘイトスピーチがあり、3つめには性同一性障害者などに対するヘイト、4つめでは大人が子どもを地面に押し付け、字幕「リベラリズムはこうやって防げ」が表示された。
4つの削除されたビデオがJonesのチャネルに対する一つの罰でしかないことが、YouTubeのモデレーションポリシーに対する疑念と批判を招(よ)んでいる。それらの批判は、プラットホームのルールに違反しているビデオ一つ々々について、個々に罰が適用されるべき、と主張している(==違反ビデオが4本なら計4つの罰があるべき)。違反件数の多い違反常習者に対しては、それでなければ罰の効果がない、と批判者たちは主張している。
Jonesのチャネルは、フロリダ州パークランドの17名が死亡した銃撃事件で死ななかった人たちは“被害者を演じた連中”だ、とする陰謀説を宣伝するビデオにより、2月に罰を受けている。しかし罰は有効期間が3か月なので、Alex Jonesのチャネルには現在、アクティブな罰が一つしかないことになる。三振までは、遠い。
バカバカしくていやらしい考えを宣伝している、おかしな人物にすぎないJonesだが、でも彼には影響力があり、彼のInfowarsは悪質な陰謀説をたくさん広めてきた。たとえば彼は今、小学生児童20名を含む27名が殺されたSandy Hook銃乱射事件は、でっち上げだったと主張して、遺族から訴えられている。2012年12月のあの銃撃事件以来、被害者の遺族は陰謀説を掲げる人びとから、いじめのターゲットにされてきた。
YouTubeによる罰の数日前にはFacebookが、JonesがRobert Muellerに関して毒づいているビデオの取り下げを拒否した。そのビデオでは彼は、その司法長官直属特別顧問が子どもに対する性犯罪を犯したと非難し、彼を撃つ真似をした。FacebookがBuzzFeed Newsに語っているところによると、ビデオの中のJonesのコメントは本物と確認された彼自身のページにポストされたものであり、コミュニティのスタンダードに反していない、なぜならそれは、暴力を犯す意図を本気で述べている、と信じられるような声明ではないからだ、という。
TechCrunchは、Infowarsにコメントを求めている。