オンラインファイルのバックアップの重要性はいうまでもないが、今回のニュースはアーティストにとってショックなものとなるだろう。MySpaceはサーバー移行の最中に、ユーザーがアップロードした膨大な量の楽曲を失ったと発表したのだ。
公式サイトに掲載された声明によれば、「サーバー移行プロジェクトの結果、3年より前にアップロードされたあらゆる写真、動画、そしてオーディオファイルがMySpaceから失われた可能性がある。不便について、お詫びしたい」としている。
ユーザーはここ1年ほど、2003年から2015年にアップロードされた楽曲についての問題を伝えてきた。TechCrunchはMySpaceにたいし、問題の詳細と大量の楽曲が永遠に失われてしまったのかについて問い合わせた。正直、MySpaceにとってもアップロード者にとっても、事態は思わしくないようだ。
I’m deeply skeptical this was an accident. Flagrant incompetence may be bad PR, but it still sounds better than “we can’t be bothered with the effort and cost of migrating and hosting 50 million old MP3s.”
— Andy Baio (@waxpancake) 2019年3月18日
(私はこれがアクシデントなのかについて、ひどく懐疑的だ。移行の失敗はもちろん不名誉だが、「5000万曲のMP3ファイルを移行し保存する労力とコストを支払うつもりはない」と声明を出すよりはマシだろう)
MySpaceはNewsCorp により2005年に5億8000万ドル(約650億円)で買収され、当時米国で最も訪問者の多いサイトであった。その6年後、わずか3500万ドル(約39億円)にて売却され、Facebookの後塵を拝することとなる。
「美しいものははかない」ということわざもあるが、それはサーバー上の楽曲ファイルにも当てはまるようだ。
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(文/塚本直樹 Twitter)