ビジネス全体はもちろん、営業・マーケティング施策には「目標」が必要です。とはいえ、いままで実施したことがないプロジェクトで正しく目標を設定することは簡単ではありません。
そこで今回は、これからWebを営業に活用する企業様の参考になればと思い、顧客獲得型BtoBサイトにおける目標設定の方法をご紹介します!
そもそも、なぜ目標設定が必要なのか
目標を掲げれば、そこに至るまでに必要な施策を考え、実行できるようになります。実行した後も、目標が設定してあれば、結果を受けて分析し、次の改善案を考えることができます
以前、インタビューした株式会社アトリビュートの矢口さんは「取り組みの初期に数値がない場合は、まずはプロトタイプを作ってスタートすれば良い 〜 結果を受けてどうなったかを考察していくプロセスが大切」とおっしゃっていましたが、いままでWeb活用に取り組んだことがない場合でも、最初にきちんと目標設定をすることで、効率的にゴールまで到達できます。
※参考記事
2003年に実践していたインバウンドマーケティングと正しく進むための心得
顧客獲得型BtoBサイトで使われる指標
目標設定のためのフレームワークや指標は数多くありますが、顧客獲得型BtoBサイトでは、受注までのプロセスごとに目標数値(数と率)を入れていく方法がわかりやすいでしょう。
- 訪問数
- リード獲得数
- 商談数
- 有効商談数
- 受注数
この5つの指標と、それに紐づく
- CV率
- 商談化率
- 有効商談化率
- 受注率
は最低限、設定するようにしましょう。訪問数・リード獲得数だけで目標を立ててしまうと、正しい成果がわからず、後々の社内説得や予算取りの時に苦労します。
また、最後の受注数にLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を掛け算して、合計金額を算出しておくと、リード獲得単価や商談獲得単価の上限がわかるため、他のマーケティング施策を検討する際に便利です。
目標設定までの手順
STEP1:まずは、現状の数値を入れてみる
はじめに過去1年間のデータを取得して、現状の数値を入力します。
STEP2の売上目標から逆算する作業から始めると、現状に基づかない達成不可能な数値になる危険があります。必ず、現状把握から始めるようにしましょう。
STEP2:経営指標から逆算して、必要な数値を算出する
次に売上や商談数の目標から逆算して、数字を埋めていきます。
この時、STEP1の数値を参照しながら、改善が見込めそうな箇所や改善するとインパクトが大きい箇所の数値を中心に伸ばす想定で目標数値を決めましょう。
STEP3:達成可能な目標かどうかチェックする
最後にSTEP2で立てた目標数値が、現実的に達成可能かどうかをチェックします。
サイト訪問数やリード獲得数であれば、Google キーワードプランナーやaramakijake.jpなどのツールを使って、対策するキーワードの検索ボリュームを調べ、検索結果画面でのクリック率(3〜5%)とCV率(ホットリードでは0.5%〜1%、コールドリードを含めると1.5〜2%前後)を掛け算することで、おおよその実現可能性をチェックできます。
指標作成時の注意点
上記以外にも例えば、サイト訪問数を参照元(検索エンジン経由・ノーリファラー・参照サイト)ごとに分解して、目標数値を立てることもできますが、あまり指標の数が多くなると、本当に大切な箇所が見えなくなります。
成果を測るための指標と、分析・改善のための指標は切り離して把握することをおすすめします。