だんきちが東京ドームとエイベックスから8000万円を調達、「スポーツのオンラインレッスン文化」浸透へ

野球やゴルフなどのレッスンを、オンライン上で受けられるサービスを提供するだんきち。同社は1月23日、東京ドームとエイベックス・ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資により、約8000万円を調達したことを明らかにした。

だんきちは2013年の設立。2014年にディー・エヌ・エー、NTTドコモ・ベンチャーズおよび個人投資家から3000万円、 2015年末から2016年にかけてiSGSインベストメントワークス、朝日放送グループのベンチャーキャピタルであるABCドリームベンチャーズから約4500万を調達。今回が3度目の資金調達となる。

スマホさえあれば、いつでもどこでもレッスンが受けられる

だんきちが取り組むのは、ITを活用した新たな「スポーツレッスン」の仕組みづくりだ。従来であればレッスンを受けるには毎回スクールに足を運ぶのが一般的。開始時刻や日程が決まっているため時間の制約があることに加えて、住んでいる地域によっては自宅から通える場所にスクールがないなど、地理的な制約もある。

一方だんきちが展開するのは、スマホさえあれば好きな場所で、いつでもレッスンを受講できるオンラインレッスンサービス。自分のフォームやプレー動画をアップすると、プロのコーチによるフィードバックや動画を使ったフォーム指導、練習メニューのアドバイスなどをもらえるのが特徴だ。

現在は元プロ野球選手やプロゴルファーがレッスンを行う「スポとも」「スポともGC」を自社で開発し提供。またテニスに関しては開発や運営をだんきち、プロモーションをWOWOWが担当する形で「WOWOW パーソナルコーチ」を共同展開している。

東京ドーム、エイベックスとも新サービスを開発

だんきちの代表取締役CEOである与島大樹氏によると「今後は各スポーツでブランド力がある企業とアライアンスを組みながら、オンラインレッスンの文化を広げていく」方針。今回の出資元である東京ドームやエイベックスとも資金の提供を受けるだけでなく、WOWOW パーソナルコーチのように、野球とダンスに関する新サービスを一緒に開発するという。

もともと東京ドームでは元読売ジャイアンツの選手から指導を受けられる野球塾を運営しているため、そこで培ったナレッジやコーチ陣のリソースをサービスに活用する予定。各地でダンススクールを展開するエイベックスとの取り組みについても同様だ。

サービスの軸となるのは、「スポとも」と同じくユーザーが投稿した動画をもとにしたフォーム指導だが、生徒とコーチがコミュニケーションをとりやすい設計など、細かい機能やデザイン面で新たな取り組みも行っていくという。

現在だんきちが手がけるオンラインレッスンサービスは単月で約3500人が使用。年内にこの数値を8000人まで増やすのが直近の目標だ。まずはフォームが重要視されるスポーツとして「野球」「ダンス」「テニス」「ゴルフ」「陸上」の5種目に注力する。

「オンラインレッスンの文化を作りたいというが自分たちのビジョン。東京五輪も近いので、それまでにもっと普及させられるように事業を加速させたい」(与島氏)