Facebookは、そのFacebook Marketplace(Craigslistの競合相手)の2周年の記念日を、AIで支援された新しい機能のリリースと共に祝っている。同社によれば、それは具体的には販売を容易にするための、価格帯の提案や自動カテゴリー化機能である。また同社は、製品のお勧めをするためにAIを利用するカメラ機能をテスト中であるとも語っている(訳注:Facebook MarketplaceはメルカリやeBayのように物品を売買する仕掛けだが、日本ではまだ開始されていない)。
しかし、価格帯の提案やカテゴリー化を自動化することは、Facebook独自のものではない。例えば今年の初めにeBayは、そのモバイルアプリに、構造化データや予測分析などの技術を使って出品作業を簡単にする機能を導入した し、Letgo(中古品売買アプリ)では一般化された価格提案も行うことが可能だ。
Facebookの場合には、アイテムのカテゴライズを写真と説明に基いて行うことが可能で、その後売り手が選択できる価格帯の範囲(例えば50ドル〜75ドルなど)を提案するとしている。同社によれば、この自動提案機能が有効になっている場合には、売り手が出品を諦める可能性が低いということが分かったという(この機能が有効になる前は、売り手のうち9%が出品作業を諦めていたと指摘している)。
MarketplaceとAI(Facebookの投稿より)
Facebookはまた、AIを使用している他のいくつかの機能にもスポットを当てている。例えば売り手がアップロードした写真のライティングを自動的に改善したり、不適切なコンテンツを検出して削除するといった機能だ。
また、AIベースではないが、同社は新たな売り手と買い手の評価についても説明している。これを使えば、ユーザーたちは経験を評価し、感想を残すことができる。
さらに将来的には、もっと面白い機能が導入されるかもしれない。Facebookは、スマートフォンのカメラを使うことで、Marketplaceを欲しいものを見つけるためのより強力なツールへと変身させる計画をほのめかしている。たとえば、同社はそのブログ記事の中で、お気に入りのもの(例えば友人のクールなヘッドホンなど)にカメラを向けて写真を撮れば、Marketplaceが似たようなアイテムを、出品リストから探してくれるようになるだろうと書いている。
こうしたビジュアルな検索技術は、もちろんeBayや、Pinterest、さらにはGoogleでさえ採用する(その1、その2)一般的な機能だ。Facebookはここしばらくの間、それに追い付こうとしてきた。
さらに進んで、Marketplaceに対するFacebookの計画は、Pinterestに対してより直接的に対抗するものになっている。彼らは将来的にはユーザーのホームデザインをAIを使って支援したいと語っている。例えばリビングルームの写真をアップロードすると、買うべき家具の提案を受けることができるといったものだ。家のデザインとインスピレーションは、もちろんPinterest、Houzzなどのサイトにつきもののの機能であり、最近はHutchなどの新規業者も参入している。
とはいえ、幾つかの機能が現在欠けているとしても、Facebook Marketplaceは無視できるものではない。Facebookのサイズと影響力のおかげで(そしてユーザーにアイコンをタップし続けることを強制する、Marketplaceのしつこい赤いバッジ表示のおかげで)、いまや毎月全米の3人に1人が使うまでに成長したと同社は語っている。
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(翻訳:sako)