AirshipがA/Bテスト企業のApptimizeを買収

米国時間8月27日、AirshipはA/Bテスト企業のApptimizeを買収したと発表した。Apptimizeのクライアントには、Glassdoor、HotelTonight、ウォール・ストリート・ジャーナルなどがある。

Airshipの以前の社名はUrban Airshipで、のちに簡潔な社名に変更した。同社は、企業がSMS、プッシュ通知、メール、モバイルのウォレットなどにわたって顧客とコミュニケーションをとるためのプラットフォームを構築している。

同社は、Apptimizeの買収は企業から顧客に対するメッセージが与える影響をテストするのに役立つとしている。つまりApptimizeのテスト機能をAirshipのプラットフォームに統合するという意味だが、その一方でスタンドアローンのプラットフォームとしてのApptimizeも継続する。

Airshipの社長でCEOのBrett Caine(ブレット・ケイン)氏は発表の中で「Apptimizeのモバイルアプリとウェブのテスト機能、そして複数のチャネル、マーケッタ一、開発者をカバーするAirshipのカスタマーエンゲージメントに対する深い考察を組み合わせれば、最も重要な部分にイノベーションを集中させ、しかも顧客が真に望むシームレスなエンド・ツー・エンドの体験を作ることができる」と述べている。

買収の金銭的条件は明らかにされていない。Crunchbaseによると、ApptimizeはUS Venture PartnersやCostanoa Venturesなどからこれまでに1860万ドル(約19億7000万円)を調達している。

Airshipは、エンジニアリング、カスタマーサービス、営業部門にApptimizeの19人(Apptimizeのメンバーの3分の2弱)が合流すると発表している。

画像:Airship

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(翻訳:Kaori Koyama)

スタートアップのプロダクトのコンテンツではなく機能の違いとその効果をテストするAirship

Facebookのアプリが友だちのとちょっと違う、と不思議に思ったことがある人は、Facebookがとてもユニークな、的を絞ったやり方で機能をテストしていることを、自分の体験として知ったのだ。

Airshipは、FacebookやDropboxなどがやってるそんな機能テストを、小さなスタートアップでもできるようにする。しかも、ごく簡単に、苦労なく。Y Combinatorのこの前のクラスを卒業したAirshipは、自分のプロダクトをユーザーのコードに直接統合し、テストしたい機能を、ねらったターゲットグループだけにonできるようにする。

いわゆるA/Bテストをやるツールはすでにいろいろあるが、それらはほとんど、コンテンツのテストに限られている(たとえば色や形の違い、文章の言い回しなど)。Airshipは、プロダクトとその機能のレベルで、まったく異なる体験を対象ユーザーに提供し、顧客とプロダクトとの対話的関係の、根本的な違いをユーザーであるスタートアップに教える。

“スタートアップが自力でこれをやるのは、とても難しい”、とAirshipの協同ファウンダーAlvin Yapは言う。“うちは、いろいろとコントロールできるようにした機能を、ユーザーがさまざまなターゲットグループに提供して、それらをテストできるようにする”。

異なる機能をテストできることにより、ユーザーであるスタートアップにはプロダクトの正しい方向性が分かり、どの機能がどのグループに否定的に受け止められたかも分かる。Yapによると、SnapやDiggのデザイン変更が失敗したのも、機能のレベルの判断(どんな機能をどんなターゲットグループへ)が欠けていたからだ、という。複数の機能候補があるときは、ターゲットを絞ることが正しい判断のために重要である。

Airshipは今、アナリティクスのSegmentと統合されているので、機能の受け取られ方の違いが数字で分かる。今後はもっとさまざまな統合に力を入れて、またコントロールの仕組みも、もっと細かく多様にしたい、と同社は言っている。

Airshipの利用料金は、月額80ドル(年払いなら月額64ドル)からだ。テストする機能の数が多いほど、料金は高くなる。また、14日間の無料トライアルもある。

ではAirshipを訪ねてみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa