「すべてを記憶する」オンライン・サービス、EvernoteのCEO、フィル・リビンが興味ふかい発表をした。日本を訪問中のリビンはIDG News Serviceのインタビューに答える中で「Evernoteは当初はサードパーティーと共同で、将来は自社のみで、独自のハードウェアのデザインを始める」 と語った。Evernoteのロゴをあしらったオリジナル・ハードウェアが事実近くリリースされるようだ。これは外部メーカーと共同でデザインされ、OEMで製造される。
リビンはオリジナル・ハードウェアの内容について具体的な情報を明かさず、「既存の製品と競争するようなものではなく、魔術のようなまったく新しいデバイス」と述べるにとどまった。
EvernoteはすでにモレスキンのEvernoteスマートノートブックなど、パートナーを通じてハードウェアを製造している。このノートににはあらかじめ特殊なフォーマットが印刷されており、ユーザーがメモを書き、スマートフォンで写真に撮ってEvernoteにアップすると、手書き文字認識によってデジタル版が作成される。おそらくリビンが計画しているのもこういったプロダクトだろう。つまりユーザが体験するあらゆる情報を記録するデジタル・ノートブックというEvernoteの本質に根ざしたユニークなデバイスだ。
だからEvernoteスマートフォンとかEvernoteタブレットの類ではないだろうが、画像やオーディオをEvernoteに取り込むためのデバイスなら考えられる。モレスキンのノートブックのように、Evernoteと直接連動する情報の収集、整理のためのデバイスという可能性が高い。
Evernoteが主として力を入れているのは、マルチプラットフォームでシームレスに作動するアプリの開発であり、ハードウェア・エコシステムの整備は当面は二次的な目標となるだろう。とはいえ、ユニークなハードウェアの提供は、既存のユーザーの利便性を高めるだけでなく、一般消費者へのEvernotetの露出を高めるという効果も期待できる。
われわれはさらに詳しい情報が得られないかEvernoteに問い合わせているが、今のところ返事はない。
〔Engadget]
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)