多くのホテルチェーンが宿泊者向けにNetflixサービスを提供しているが、HiltonとNetflixは今朝、この手のものとしては初となる提携を発表した。その提携とは、Hiltonの宿泊者はHilton Honorsモバイルアプリから直接Netflixにログインし、操作できるようになるというものだ。このサービスはまずは昨年12月に導入されたテック満載の新コンセプトのゲストルーム、“コネクテッド・ルーム”で提供される。コネクテッド・ルームでは宿泊者が部屋の照明や空調、テレビチャンネルのパーソナライズをHiltonアプリからコントロールできる。
コネクテッド・ルームで提供するサービスの一部として、HiltonはこのほどShowtimeとも似たような提携を結んだ。宿泊者が無料でShowtimeのコンテンツにアクセスできるというもので、ここでもHiltonアプリを活用する。
Netflixの場合、宿泊者はHilton Honorsアプリをダウンロードすると、他のストリーミングサービスやテレビチャンネル同様にNetflixをお気に入りリストに加えることができる。そしてゲストはNetflixをタップして自分のアカウントにログインし、ホテルの部屋のテレビに何をストリームするか選べる。
ホテルを頻繁に利用する人向けにカスタマイズされたバージョンではなく、このアプリでは宿泊者は自分のNetflixアカウントにログオンするので、保存している番組や映画のリストにアクセスし、最近視聴したものの続きを観たり、パーソナライズされたレコメンデーションからブラウズしたりすることができる。
Netflixのアカウントを持っていない人は、Hilton Honorsアプリから直接サインアップが可能だ。アプリを使いたくないというゲストは、テレビのリモコンにあるNetflixボタンからログイン画面にいくことができる。
“コネクテッド・ルーム”コンセプトはHiltonの最新の取り組みで、現在までにそうしたテック満載の部屋の数は10施設で計1800室超となっている。そして今年は、全米、そして米国外も含め数百もの施設で“数万”ものコネクテッド・ルームを展開する計画だ。
「宿泊客は、家庭と同じように旅行中もつながっていたい、と思っている。なので、彼らがお気に入りのNetflixの番組や映画、そしてゆくゆくは特別なコンテンツにもシームレスにアクセスできるようにする」と代表取締役副社長で情報・デジタルの責任者Noelle Ederは今回のNetflixとの提携についてこう述べた。
Netflixにとっては、今回のような提携は顧客が家を留守にしているときでも顧客に自社サービスを利用してもらえることになると同時に、新たな利用者をひきつけることにもなる。
(原文へ 翻訳:Mizoguchi)