月額1万2000円+食材費で約32食ぶんを「つくおき」、出張料理サブスクの詳細

既報のとおり、料理家がユーザーの自宅へ訪問して作り置きに適した料理を代行してくれる、出張料理サービスを提供しているシェアダインは、3月19日から月額1万2000円からのサブスクリプションサービスを開始した。

月2回、3回、4回の頻度が選べ、それぞれ月額1万2000円前後、1万8000円前後、2万4000円前後となる。定額料金には、料理家の交通費と買い物代行費が含まれているが、食材費は別途必要だ。同社によると食材費は1回あたり平均3500円程度とのこと。1回の出張で12品程度の作り置き料理が提供されるので、家族4人だと約4食分、計約16食、月2回で約32食ぶんとなる。1食あたりのコストは500円強から1000円未満に抑えられることが多いので、外食を利用するよりも安上がりだ。

実際の定額料金は料理家によって異なり、月2回コースの場合、1回あたり6000円の料理家なら月額1万2000円、8000円の料理家なら1万6000円となる。厳密にサブスクリプションとなるのは料理家を選ばないコース。こちらは1回あたり6800円となるので月2回だと1万3600円だ。

前回の記事公開後、読者からさまざまな質問や疑問が寄せられたのでシェアダインに詳細を聞いた。

TechCrunch(TC):サービス提供エリアを教えてください。
シェアダイン:現在1都3県でサービス提供しています。具体的には2018年8月時点で以下のとおりです。

  • 東京都
    23区/八王子市/町田市/多摩市/日野市/稲城市/武蔵野市/三鷹市/調布市/府中市/国立市/狛江市/小金井市/国分寺市/小平市/東大和市/立川市/東久留米市/西東京市
  • 千葉県
    松戸市/浦安市/船橋市/習志野市/流山市/柏市/我孫子市/鎌ヶ谷市/八千代市/市川市/佐倉市/成田市/四街道市/印西市
  • 神奈川県
    川崎市/横浜市/藤沢市/鎌倉市/逗子市/相模原市
  • 埼玉県
    さいたま市/蕨市/川口市/春日部市/久喜市/上尾市/桶川市/越谷市/草加市/戸田市/朝霞市/志木市/吉川市/和光市/新座市/富士見市/ふじみ野市/三郷市/八潮市

TC:サービス提供エリア外へ進出する予定を教えてください。
シェアダイン:年内を目処にエリア拡大を開始、順次進めていく計画です。

TC:料理家に料理の要望(苦手なもの、アレルギー)などを出すことはできるのでしょうか?
シェアダイン:はい。アレルギー食材の有無、内容はプロフィール登録時に入力してもらい、料理家に申し込みと同時に共有されます。

TC:献立は事前にわかるのでしょうか。
シェアダイン:マッチング後、事前にチャットでのコミュニケーションが可能で、その際に苦手なもの含めた要望を反映しながら献立を提案します。ユーザーの中には、アレルギー食材や苦手なものだけ伝えて、買い物代行から献立提案、調理までお任せというケースもあります。特にリピーターには多く見られます。

TC:派遣される料理家はどうやって募集・選別しているのでしょうか。
シェアダイン:基本的に現在は広告と紹介です。説明会兼面談のあと、衛生研修、協力ユーザーの自宅で実際に題目に沿って3時間で10品の料理を作る実技もチェックします。

TC:材料費の決済方法は?
シェアダイン:現在はレシートを基にした当日精算です。LINE Payでユーザーと料理家との間で決済している例もあり、このあたりはキャッシュレスにしていきたいと考えています。

TC:材料の調達はユーザー宅近くのスーパーになるのでしょうか。
シェアダイン:特にユーザーからの指定がない場合は、普通のスーパーでは売っていないような食材を使う場合もあるので、当日調達を原則としつつ料理家に任せています。とはいえ、基本的にはユーザー宅の最寄りのスーパーが多いです。

TC:料理の際の調理器具や調味料は各自宅のものを使うのでしょうか。
シェアダイン:原則、ユーザー宅にある調味料、調理器具を使って調理します。調味料から提案する場合もわりとあります。その後、ユーザーが自宅で調理する際に「レパートリーが増えた」という声もありました。また逆のパターンで、なかなか自宅では使いこなせていない調味料や、備え付けのオーブンなどのあまり使われていない調理家電を使っての料理も積極的に提案しています。

TC:調理器具や調味料がそろっていない家だと調理が難しくなると思いますが?
シェアダイン:事前に図の調理器具や調味料の事前準備をお願いしています。すべてそろっていない場合、どうしても料理の幅が狭くなってしまうので、事前にないものは料理家が食材と一緒に購入するという提案もしています。

以下は、シェアダインがこれまで提供した料理の一例だ。

  • 食育
    離乳食後期〜幼児期への以降の手づかみ食べのおかずとして、咀嚼を促すメニューである「じゃがいも餅」、冷凍できる「鶏肉ボール」。魚離れが進んでいる中で、DHAを含む手軽な魚のおかずとして、漬け込んでおいて当日焼くだけの漬け込みメニュー「鮭のオイルハーブ漬け」「鯖の甘味噌漬け」。
  • 離乳食
    食材を小さく切り、小分けにしたフリージング離乳食として「筑前煮」「ごぼうと里芋のきんぴら」「鶏ひき肉と野菜炒め」「鮭とほうれん草のチャーハン」など料理。大人と同じものを途中で取り分けて薄味で仕上げ。そのほか手づかみ食べ”のおかずとして、「おやき」「スティック野菜」「きな粉蒸しパン」など提案。
  • 偏食(緑のお野菜をまったく食べない子供向け)
    一度素揚げをすると硬い繊維が柔らかくなり食感が変わる、出汁などの味が染み込みやすくなるような下処理を行う。子供の好きな味付け、食べやすいテクスチャーのあんかけを使った提案。
  • ダイエット(単にカロリーを減らすために野菜ばかり食べていた人向け)
    糖質を控えめにした、肉魚・豆・野菜・海藻をバランスよく使ったメニューを提案。腹持ちがいい、小腹が空いた時のための野菜たっぷりのスープ2種類など。
  • 美容
    鶏と漢方食材を使った参鶏湯。腸内環境を整えたり、血液がサラサラになると言われている酢玉ねぎなどを提案

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。