ロンドンで新鮮なドッグフードを提供しているサービスButternut Boxは、テクノロジーを利用したHelloFresh的なプラットフォームで、自社で調理したドッグフードを出前風に配達している。同社はこのほど、消費者向け企業を対象とするプライベートエクイティ企業のL Cattertonがリードするラウンドで5540万ドル(約61億1000万円)を調達した。これには、White Star CapitalやFive Seasons Ventures、そしてPassion Capitalが参加した。同社の初期のラウンドをTechCrunchは、2017年に報じたことがある。
2016年に設立されたButternut Boxは、独自の技術プラットフォームによって「パーソナライズされた食事の提供」を行う「人間の食事のような新鮮なドッグフード会社」を自称している。
L Catterton Europeのパートナーで同社のロンドン支社長であるJean-Philippe Barade(ジャン-フィリップ・バラード)氏は、次のようにコメントしている。「英国でブランドイメージと、ペットのオーナーたちのブランドへの信頼を築いてきたButternut Boxの、長年の努力には感銘を受けている。同社は今もその革新的なデジタルプラットフォームを活かして、成長市場であるペットフード市場のバーの高さを上げ続けている」。
ゴールドマン・サックス出身のKevin Glynn(ケビン・グリン)氏とDavid Nolan(デビッド・ノーラン)氏が率いる同社は、その独自のアルゴリズムにより、犬の年齢や体重、犬種、活動レベル、体調などに基づいて適正カロリーを計算し、それに基づいて日々の食餌の提供量を決めている。
また同社は、同社自身が独自の自然食ドッグフードを作っている。なぜなら、これまでの研究調査によると、自然食を食べた犬は工業生産された缶詰製品を食べていた犬よりも長寿だからだ。その寿命の差は3年と言われているが、犬の3年は長い。英国の犬のオーナーは年間およそ2億ポンド(約306億円)近くを動物病院に費やしているが、その大きな原因は過食と不健康なフードだと言われる。
しかしながら英国の自然食ドッグフード企業はButternut Boxの他にもLily’s KitchenやTails.com、Natural Instinctなどの競合企業が多く、すべてがその成長市場をめぐって競走している。
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カテゴリー:その他
タグ:ロンドン、イギリス、犬、ペット、Butternut Box、資金調達
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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)