アップルのiMessageにメンション、ピン留め、インラインでの返信などの新機能が多数追加

Apple(アップル)のiMessageプラットフォームが、iOS 14とmacOS Big Surのリリースで大幅にアップデートする。日本時間6月23日に配信されたWWDCのキーノートで、アップルはiMessageの次バージョンに、SlackやFacebook Messengerといったライバルのメッセージングアプリで人気の機能の多くを搭載すると発表した。インラインでの返信、ピンで固定、メンションなどだ。さらにグループチャットのカスタマイズ、ミー文字の拡張、検索機能の向上なども発表されている。

インラインで返信する新機能を使うと、iMessageのグループチャットに参加しているユーザーがスレッドとして特定のメッセージに返信できる。これはSlackなど人気メッセージングアプリの多くに搭載されているのと同様の機能だ。ユーザーは会話全体の中で返信を表示したり、独自スレッドとして表示したりすることができる。

グループチャット内の誰に対するメッセージかをわかりやすくするために、iMessageにメンションの機能が追加される。ただし、他のアプリやTwitterなどのソーシャルプラットフォームで「@」をつけてメンションするのとは異なり、iMessageでは相手の名前を入力するだけだ。記号を追加する必要はない。

送信相手の推測候補がポップアップし、タップして選択できる。テキストメッセージ中では相手の名前が青色で強調表示され、その相手に対するコメントであることが示される。

そして最高の新機能は、会話の中で自分にメンションされたときだけ通知するようにメッセージアプリを設定できることだ。通知をミュートしたくなるほど頻繁に会話が交わされるチャットでも、重要なメッセージを見落とさずについていけるようになるだろう。

グループチャットのデザインも変更され、直近でアクティブだった人のプロフィールアイコンが最も大きく表示される。

グループチャットのメインイメージを写真や絵文字でカスタマイズすることもできる。会話では、グループメンバーのプロフィールアイコンがメインイメージの周囲に表示される。

会話をピンで固定する新機能を使えば、最も重要なiMessageのチャットを常に画面の最上部に表示できる。こうしておけば、親友や家族のグループチャットなど、頻繁に参加する会話に簡単に戻れる。重要な相手、配偶者、子供など頻繁にメッセージをやりとりする人と素早く会話を続けることもできる。

グループチャットに新しいメッセージが届くと、画面上部に表示される。誰かがあなたへのテキストメッセージを入力中であることも、インジケーターでわかる。

この機能はいつも主にiMessageで会話をしていて、長い未読リストの中で重要なメッセージを見落としてしまうことが多い人にとっては特に便利だ。未読リストをスクロールして会話を追いかけなくても、1カ所を見れば急を要するメッセージを見落とすことがないので、画面を見る時間を減らすこともできる。

さらにアップルは、ミー文字もアップデートする。20種類の新しい髪型と被り物、マスク、年齢の選択肢に加え、ミー文字ステッカーにはハグ、グータッチ、照れの3種類が追加される。

Macのメッセージアプリでもインラインの返信やピンで会話を固定、メンションを利用できる。iMessageのメッセージエフェクト、ミー文字のカスタマイズ、新しい写真ピッカー、人気の画像やGIFを見つけてメッセージに追加する#imagesにも対応する。さらに検索機能が強化され、リンクや写真、一致する項目を見つけやすくなるとアップルは紹介している。

これらの新機能は、今秋のiOS 14とmacOS Big Surのリリース時に搭載される。

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(翻訳:Kaori Koyama)