Capital Oneが、またフィンテック分野で買収を行う。今回は価格トラッキング・サービスのParibusだ。Paribusは、オンラインの買い物客が購入した商品の価格が下がった際に、自動で返金を得られるように手伝うサービスだ。取引条件は公開されていないが、今回の買収でParibusのテクノロジーとチームのどちらもCapital Oneに加わることになる。
ParisubはTechCrunch Disrupt NY 2015のStartup Battlefieldでローンチし、そのアイデアはオンラインの買い物客が、購入した商品の価格を継続的にトラックし、価格が下がった際にはオンラインの小売店に返金を依頼するプロセスを自動化するというものだ。多くの小売店は、購入後でも価格を一致させるための返金に応じるが、ほとんどのコンシューマーは商品の購入手続きが完了した後、その商品の価格の変動を確認するのを面倒に感じている。
ParibusはGmail、Outlook、YahooなどのEメールプロバイダーと連携し、ユーザーの受信箱にあるオンラインで購入した商品のレシートをスキャンする。レシートを見つけると、オンライン店舗に設置してある商品価格の一致を知らせるウェインドウを見に行って、価格が下がっているかどうかを確認する。このサービスはAmazon、Best Buy、Walmart、Target、Bloomingdale’s、Macy’s、Bonobos、J.Crew、NewEgg、Costco、Staples、Kohl’sを始め、多くのオンライン店に対応している。
Paribusは220万ドルを調達し、12名のチームで運営している。彼らは全員Capital Oneに加入する。ParibusのファウンダーであるEric GlymanとKarim Atiyeは、Capital OneのU.S. Cardでシニアディレクターに就任する。
「私たちは彼らの才能、そして彼らがユーザーの生活を助けるという揺るぎないミッションを掲げて開発している革新的なテクノロジーに感嘆しました」とCaptal OneのU.S. CardでManaging Vice Presidentを務めるEmilia Lopezは、同社がParibusを買収した理由について話す。
「私たちが注力することは、Capital Oneの幅広いサービスの中にParibusを融合させること、そしてCreditWiseやSecond Lookといった私たちが人々の生活を楽にすることを目指して提供しているテクノロジーやツールにParibusのプロダクト加えることです」とLopezは言う。
買収時、Paribusは70万人のユーザーを抱え、共同ファウンダーのGlymanはここ数年における同社の方向性と成長にチームは満足していたと話すが、収益については開示しなかった。
「他の多くのスタートアップ同様、私たちは1年間で急速に成長し、様々な道を選ぶことができました」とGlymanは話す。「私たちはCapital Oneと力を合わせる道を選びました。革新的なテクノロジー企業に加わり、私たちの取り組みを大幅に増強できること、そして彼らと共にコンシュマー向けの素晴らしいテクノロジーを構築する力を活性化させることができることを嬉しく思います」。
Paribusは買収後に閉鎖することはないが、Capital Oneと新たな節約サービスの開発に取り組みという。同社はすでに、クレジットカードの価格保証に焦点を当てた新プロダクトに着手していて、次のビジネスにおける一歩を踏み出している。
今回の買収は近年Capital Oneがテック人材の採用とカスタマーにモダンで革新的なサービスを提供するために行なっているいくつかの買収案件に続くものだ。Capital OneはBundle、BankOns、Adaptive Pathといったスタートアップを買収していて、昨年もLevel MoneyとMonsoonを買収している。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)