スマートスピーカーのオーナーの42%は、2台もしくはそれ以上のスピーカーを購入している

Amazonにとって心強い数字が出た。ボイスコンピューティング市場での現在の主導的な地位を保つことができるという意味でだが、スマートスピーカーのオーナーの42%が2台もしくはそれ以上のデバイスを所有しているのだ。しかもこの数字はさらに伸びているようだ。昨年の時点ではAlexaが担当する1家庭あたり、約1.18台のAmazon Echoデバイスが所有されていたが、この新しい調査により、1家庭あたりのスマートスピーカーの所有台数は1.5から1.6台と再算定された。

厳密に同一な条件で比較調査されたわけではないが、Echoが相変わらず支配的だ。

現在Amazonは、Google Homeのような新規参入者たち(まもなくAppleのHomePodも登場する)の存在にもかかわらず、ボイスコンピューティングにおいて確固たる地位を築いている。最近の調査によれば、Amazonは2014年後半以降、Alexaを搭載したEchoデバイスを1000万台以上販売している。Morgan Stanleyは、この数字は1100万人を超える可能性もあると考えている。またAmazonは今年、ボイスコントロールされるスピーカー市場の、70%を支配するだろうとも予測されてもいる。

この新しい数字は、まずVoicebotに掲載され、水曜日のRAIN会議Edison Researchが図を引用して広まった。

これらの観察は、いくつかの理由から重要だ。

まず、Amazon Echoオーナーのうちそれなりに多くの人たちがボイスコンピューティングの利点に魅せられていることが明らかになったということだ。なにしろ、最初のスピーカーに満足できなければ2台めを買うことはないからだ。

また、ファッションカメラのEcho Lookや、初のスクリーン付きEchoデバイスであるEcho Showにといった、Amazonの最新のAlexa搭載デバイスたちにとっても期待が持てる結果である。Echo Showは来週発売されるが、既にその7インチのスクリーン上でビデオ再生したり、ビデオ通話をしたり、他のビジュアルコンテンツを表示したりする以上の、実用的なユースケースが見出されている。Amazonが今週発表したように、スマートホームカメラからのフィードを表示することもできるのだ。

Amazonは賢明にも、さまざまなタイプのデバイスに投資してきた。

例えばLookやDotは寝室に置くことができるし、一方Showは居間やキッチンに置くことで真価を発揮する。ビルトインカメラ、スクリーン、その他の様々な異なる機能セットを提供することで、Amazonはボイスデバイスへの既存の需要を満たし活用していくことができる。

また元々Echoが置かれることが想定されていたリビングルーム以外の場所で、ボイス対応スピーカーを利用したいという消費者たちの関心にも応えようとしている。実際Echoはリビングルームに留まったままではなかったのだ。去年の秋の時点での調査によれば、Echoの所有者の51%がEchoを台所に置いていた。ではAmazonは次に何を出すのだろうか?よりキッチンフレンドリーなデバイスが出て来るのは当然だろう。レシピビデオを視聴したり、おばあちゃんとチャットしたり、外で遊ぶ子供たちを見守ったりするのに最適な…そう、それこそがEcho Showなのだ。

Edisonの新しい調査報告はスマートスピーカーデバイスの所有者の習慣をさらに詳細に調査していて、スピーカーたちは単に買われるだけではなく、非常に頻繁に利用されていることも明らかにされている。

スマートスピーカーの所有者の70%が自宅でより多くの音楽を聴くようになったと答え、65%が自宅にスピーカーを持たない生活に戻りたくないと回答し、42%の人びとがこのデバイスを日々の生活に「不可欠」なものであると言っている。

さらには、この報告書は、これらのボイススピーカーが、大人が使用するだけのものではなく、むしろ家族全体のデバイスになりつつあることを示している。スマートスピーカーを所有する親たちの90%が、子供たちが満足していると答え、10人のうち8人が、子供たちを楽しませることがより容易になったと語っている。実際、57%の人がまさにその目的のためにスピーカーを購入したと答えている(実は私もそうだった)。

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(翻訳:Sako)