ビジネス戦略およびポートフォリオ投資の拡大を目指し、日本のソフトバンクが新たな買収を発表した。本日、ソフトバンクは33億ドルでFortress Investment Groupを買収すると発表した。Fortless Investment Group(以下Frotress)は、LyftやZestFinance、Xapo、Jawboneなどの株式を保有する投資会社だ。
ソフトバンクとFortressが関わりをもつのはこれで2度目となる。ソフトバンクはこれまでに1000億ドル規模の投資ファンド「Vision Fund」を新たに創設している(Appleも同ファンドに10億ドルを出資)。そして、そのVision Fundを指揮するのが元FortressのRajeev Misra氏なのだ。
この発表の前にも、ソフトバンクによるFortress買収の可能性を伝えるニュースが報じられていた。
この買収は、ソフトバンクの壮大な投資戦略の一部である。同社はこれまでに、Nikesh Arora氏による指揮のもとでテック企業へのアグレッシブな投資戦略を打ち出していた。しかし、Arora氏が同社を離れ、イギリスのARMを240億ドルで買収した後、その投資戦略のスピードは衰えていた。
ソフトバンクCEOの孫正義氏によれば、今後FortressはVision Fundに「寄り添うかたちで」協働していくものの、主要人物であるPete Bringer氏、Wes Edens氏、Randy Nardone氏による指揮のもとでFrotressの独立した経営は維持されるという。
「Fortressの素晴らしいトラックレコードが彼らの優秀さを物語っています。彼らのリーダシップ、幅広い専門知識、ワールドクラスの投資プラットフォームからソフトバンクは恩恵を受けることができるでしょう」と孫氏はプレスリリースの中で語る。「この買収によって、ソフトバンクグループ、そして間もなく確立されるであろうVision Fundプラットフォームのケーパビリティを即座に拡大することが可能です。また、サステイナビリティのある長期的な成長を可能にするための広範かつ統制された投資戦略である『ソフトバンク2.0』を加速させることにもつながるでしょう」。
「ソフトバンクは孫正義氏の指揮のもとで急成長してきた非常に素晴らしい企業です」とFortress共同会長のPete Bringer氏とWes Edsens氏は語る。「シェアホルダーに大きな価値を提供ながら、当社がソフトバンクの一員となって素晴らしい未来を築くという合意に達することができたことに喜びを感じます。私たちはこれから、巨大なスケールとリソースを持ち、パフォーマンスとサービス、そしてイノベーションにフォーカスするという当社の企業文化と同じカルチャーをもつソフトバンクに加わることになります。これは私たちの投資家やビジネスに多大な恩恵を与えるでしょう。当社の先行きをこれほどまでに楽観視できたことは過去にありません」。