ベゾス氏のBlue Originが最高齢記録90歳「カーク船長」を含む2度目の有人宇宙飛行に成功

Blue Origin(ブルーオリジン)は米国時間10月13日、俳優のWilliam Shatner(ウィリアム・シャトナー)氏を含む4名のクルーを、テキサス州西部にある同社の施設から宇宙へ送り出し、無事に帰還させた。これで同社は2回中2回、有人飛行に成功したことになる。

NS-18と名付けられたこのミッションは、Blue Originにとって2021年5回目のロケット打ち上げであり、ロケット全体では18回目の打ち上げとなる。

今回のクルーには「スタートレック」のジェームズ・T・カーク船長を演じたことで最もよく知られているシャトナー氏、Blue Originの社員で同社のNew Shepard(ニューシェパード)ミッション&フライトオペレーション担当副社長を務めるAudrey Powers(オードリー・パワーズ)氏、Planet Labs(プラネット・ラボ)の共同設立者で現在はベンチャーキャピタルDCVCのパートナーであるChris Boshuizen(クリス・ボシュイゼン)博士、臨床試験ソフトウェア企業Medidata Solutionsの共同設立者であるGlen de Vries(グレン・デフリース)氏が含まれていた。

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90歳のシャトナー氏は、これまで82歳のWally Funk(ウォーリー・ファンク)氏(7月に行われた同社の前回の打ち上げで搭乗)が持っていた、最高齢宇宙飛行記録を更新した。

打ち上げは米国東部時間午前10時50分頃に開始され、ロケットは国際的に宇宙の境界線として認められているカルマンラインを通過した。この頃、クルーは数分間の無重力状態を経験した。クルーカプセルは約11分後、パラシュートを使って自律的に発射施設に着地した。ブースターも自律的に発射台付近に着陸した。

この打ち上げの成功は、急成長中の宇宙旅行業界で主導的な地位を確立したいと考えているBlue Originにとって大きなニュースだ。しかし、ビリオネアのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が2000年に設立した同社にとって、この数週間は完全に順調と言えるものではなかった。9月末、21人の現役・元従業員が共同で、同社の職場はセクハラや安全への配慮が欠けていたと主張する書簡を公開したのである。

この文書は米連邦航空局(FAA)の目に留まったようで、FAAはTechCrunchに対し「FAAはあらゆる安全性に関する申し立てを真摯に受け止めており、現在情報を検討している」と述べた。

Blue Originは宇宙旅行市場において、今夏に独自の有人飛行を成功させたRichard Branson(リチャード・ブランソン)氏のVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)の他、9月にInspiration4のクルーを3日間の旅で宇宙に運んだSpaceX(スペースX)などの競合他社との競争に直面している。

打ち上げの様子はこちらからご覧いただける。

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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