ポルシェの電動スポーツカーTaycan Turboの航続距離はEPA基準で323km

米国時間12月11日に掲示された米政府レーティングによると、ドイツ自動車メーカーであるPorsche(ポルシェ)初の電気自動車となるTaycanのモデルの1つ、Taycan Turboの航続距離はEPA基準で201マイル(約323km)であることが明らかになった。

TurboはTaycanの初のバリアント(異なるモデル)で、米環境保護庁(EPA)から推定レンジが出された。推定レンジは、その車両が1回のフル充電でどれくらいの距離を走行できるのかを示すもので、TurboのレンジはTesla(テスラ)のModel Sなど他の競合車両に遥か遠く及ばない。また、Jaguar(ジャガー)のI-PaceやAudi(アウディ)のe-tronなどを含む他のハイエンドな電気自動車の後塵も拝している。

Model Sの航続距離が長いバージョンはEPAレンジが373マイル(約600km)あり、Taycan Turboとの差は最も大きい。Model Sのパフォーマンスバージョンのレンジは348マイル(約560km)だ。Taycan Turboの航続距離は2018年に発売されたJaguarの電気自動車I-Paceを下回っている。I-Paceの推定レンジは234マイル(約376km)だ。しかしJaguarはI-Paceレーシングシリーズで習得したことを通じてI-Paceのレンジを12マイル(約19km)のばすことができるとこのほど明らかにした。

WLTPとして知られる欧州基準ではTaycan Turboのレンジは279マイル(約449km)とされている。EPAレンジのほおうが低くなったにもかかわらず、がっかりしていないとポルシェは話した。

「日々のニーズに間に合う十分なレンジという、顧客が我々のプロダクトに期待する伝統的なパフォーマンスを考慮しながら真のポルシェを模索した」と同社広報はTechCrunchに語った。「Taycanは、Porscheならこうあるべきというパフォーマンスや走りのために作られた驚くべき車だ」。

ポルシェはTaycan Turbo SとTaycan Turboを9月に正式発表した。この2種は、4ドア電動スポーツカーTaycanのよりパワーのある高価なバージョンで、ベース価格はそれぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1640万円)だ。

10月にポルシェは、主要モデルよりも8万ドル(約860万円)ほど安いTaycan 4Sと呼ばれる安価バージョンを明らかにした。4Sを含め全Taycanのキャシーとサスペンション、永久磁石同期型モーター、その他諸々は同じだ。しかし、パフォーマンスバッテリープラスのオプションを提供する3つめのバージョンは少し軽量で安く、先に発表されたハイエンドバージョンよりもスピードはわずかに遅い。

Taycanにはいくつかのバージョンが用意されるとポルシェはずっと言ってきた。その中でも米国に最初に到着するのは2020 Taycan Turboとなりそうだ。

EPAレンジについては論じていないとする一方で、ポルシェはそれを上回る追加のデータを共有するため、米国時間12月11日にディーラーに電子メールを送っている。

Taycanを扱うディーラーにポルシェが送った電子メールによると、Taycan Turboのレンジを評価するために、AMCI Testingに独立したテストを依頼した。この自動車調査会社が5回のテストサイクルでのパフォーマンス平均で計算した結果、レンジは275マイル(約442km)だった。

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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