マテル、実際の昆虫から発想した折り紙風昆虫ロボットをリリース

人気ブランドを抱えるマテル(Mattel)も、ネットワーク時代の子供たちに向けた新製品を生み出すのには苦労している。先月にはOsmoと組んで、人気があるホットウィール(Hot Wheel)のiPad版をリリースした。そしてこの度は、Dash Robotsとのコラボレーションによるプロダクトを生み出した。自分で組み立てた「ロボット昆虫」で遊ぶためのもので、名前を「Kamigami」という。

Targetでの販売が開始されたこの6本足ロボットは、キットの状態で得られており、1時間程度で組み立てられるようになっている。身体は、折り曲げて使うプラスチックシートでできている。プラスチックシートはカマキリ、てんとう虫、およびサソリなどの種類が用意されている。

DashおよびDash開発のロボットプロダクトは、U.C. BerkeleyのBiomimetic Millisystems Labから生まれたものだ。自然から学んだ効率性の高いロボットを実現しようとしている。

「私たちのロボットを、学校や各種イベントでデモ展示しました。ロボティクスとは何かを示すために行ったものでした」と、Dashの共同ファウンダーであるNick Kohutは述べる。「子供たちは夢中になり、保護者たちは製品の購入法を尋ねてくるのでした。それで販売を開始したのですが、なかなかの売れ行きを示すことになりました」。

研究室から生まれたロボットを販売するためにDashが生まれ(価格は65ドル)、そしてこのたびマテルと組んで販路拡大を目指すこととなったわけだ。より低価格でキッドフレンドリーなプロダクトとするため、KamigamiはDashのオリジナルロボットほどには複雑な作りになっていない。しかし実際の昆虫を元にしたものとはなっている。移動する様子などをみれば、バイオロジーの観点をDashから受け継いでいることがわかる。

Kamigamiの単価は50ドルで、加速度計、ジャイロスコープ、IR受発信装置などを備えている。これにより外部環境を認識し、他のKamigamiロボットとのバトルゲームを行ったりすることができるようになっているのだ。Kamigamiロボットはモバイルアプリケーションからコントロールしたり、あるいは簡単なコーディングツールを使って作成したプログラムで動かすこともできる。

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(翻訳:Maeda, H

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TechCrunch Japan

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