ユーザーがいる場所まで給油車をお届け ― Yoshi.Incが210万ドルを調達

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Yoshi.Incは、どこにクルマを停めていてもそこまで給油車を運んでくれるサービスを提供するスタートアップだ。同社は現地時間12日、合計で210万ドルの資金調達を完了したと発表した。同社はこの資金を利用して、給油デリバリービジネスを新しい地域へと拡大するとともに、自動車関連の新しいビジネスを展開していく。CEO兼共同装用者のNick Alexanderは、「ガソリンスタンドやオートショップで行うサービスを、ユーザーがその時にいるところで、かつ競争力のある価格で提供します」と説明する。

今回の調達ラウンドをリードしたのはZhen Fundで、その他にもJoe MontanaのLiquid 2 VenturesやY combinatorパートナーのAli Rowghaniを初めとする個人投資家も本ラウンドに参加している。Yoshiは2016年のY Combinatorバッチにも参加している。

現在Yoshiのサービスは月額20ドルで利用でき、それに別途で給油した分のガソリン代金がかかる。また、洗車サービスやオイル交換、ワイパー交換などには追加料金が発生する。これらのサービスはすべてYoshiのアプリで注文可能だ。YoshiはFirestone(北米ブリジストンのタイヤ製造・卸売事業子会社)と提携を結んでおり、無料でタイヤの空気圧をチェックするサービスを提供しているほか、ユーザーはYoshiのアプリを通して新しいタイヤを購入したり、タイヤ交換サービスを注文できるようになっている。

Palo Altoを拠点とするYoshiは、アトランタ、ナッシュビル、ベイエリア近郊でサービスを提供している。同社の競合となるのはMobile Fuel、Fild、WeFuel、Purpleなどのスタートアップや小規模ビジネスだ。しかしAlexanderは、他社が提供するサービスの種類はYoshiほどに充実していないと語る。

今回の調達ラウンドに参加したJoe MontanaはYoshiのチームを賞賛し、「Yoshiがこれからも順調に成長する姿を見たいものです;彼らはこれまでこの業界をリードしてきましたし、これからも現状のマーケットを攻略しつづけ、さらに将来のマーケットにも応用可能な戦略を見せてくれることでしょう」。

Alexanderによれば、同社は今回調達した資金を利用して、人材の強化、サービス提供地域の拡大、サービスの安全性の向上を図る。また彼は、Yoshiが成長できたのは同社の紹介制度によるところが大きいと話している。同僚や家族を紹介したユーザーにはポイントが配布され、そのポイントを使って無料で給油をしたり、クルマのパーツを購入できるようになっているのだ。
ただし、Yoshiの給油トラックとスタッフを出動させるためには、1人のユーザーからの注文だけでは不十分だ。サービスが提供されるのは、その地域で少なくとも3人のユーザーからの注文が集まったときに限られている。Yoshiのアプリはコンシューマー直結型のアプリではあるが、エンタープライズ向けサービスの拡大も目指している。従業員のクルマや営業車に給油をしたり、パーツの交換をするなどの利用法がある。
サービスの会員費や利用料金を一部援助する企業もあれば、単にYoshiの利用を推奨するにとどまる企業もある。企業向けサービスが生まれた背景として、給油のために仕事に遅刻する従業員がいるという事実があった。また、クルマの不調のせいで気が散ってしまうこともある。Yoshiの「一度注文すれば、あとはおまかせ」サービスを推奨することは、従業員のプロダクティビティを向上することにもつながるのだ。
(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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