業務用食材の廃棄を減らすWinnowが人間の視覚を超える

スマートキッチンの技術で商用キッチンの廃棄食品を減らすことを目指す英国のWinnowが、シリーズBの資金調達1200万ドル(約13億円)を公表した。

このラウンドを支えたのは、IKEA(イケア)のフランチャイジーシステの戦略的パートナーであるIngka Groupと、Mustard Seed、Circularity Capital、D: Ax、およびThe Ingenious Groupだ。この前の資金調達はThe European Investment Bank(EIB, ヨーロッパ投資銀行)からの800万ドル(約8億7000万円)の融資で、これを加えるとWinnowの先月の新たな調達額は2000万ドル(約21億7481万円)になる。

IKEAや、ドバイのアルマーニホテルなどグローバルな顧客を抱えるWinnowは、ホスピタリティ産業へのテクノロジーの提供をミッションとし、特に業務用キッチンをよりスマートにすることによって廃棄食品を削減する。その最新のプロダクトであるWinnow Visionは、捨てられる食品をコンピュータービジョンの技術で自動的に追跡し、キッチンにおける在庫計画のぜい肉を減らす。

同社によると、Winnowのシステムの優れたところは、捨てられる食品の検出能力がすでに人間の目の能力を超えていることだ。同社は「従ってこのシステムは顧客のキッチンにおける無駄を人間の介入不要で毎日自動的に記録できる。食品がゴミ入れに捨てられるときに、データが自動的に捕捉される」とコメントしている。

Winnowの創業者でCEOのMarc Zornes(マーク・ゾルネス)氏が、もっと広い意味でよく言うのは、「計測できるものなら管理できる」という考え方だ。同社によると、Winnowを使い始めたキッチンは半年から1年以内に無駄な廃棄食品を40〜70%削減している。食品のコスト節約効果は2〜8%である。

一方、同社の操業コストのメインは、ハードウェアとそれらの客先実装だ。ゾルネス氏の言う今後の資金の使い道は、技術の改良と製品開発への従来の2倍の注力。例えば、今までいなかったQAエンジニアに開発を強化してもらう。また、フロントエンドのデベロッパーには報告機能を改良してもらいたいと考えている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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