現場で働く人たちのためのスマートトランシーバーOrigami Labsの「OFLO」

Origami LabsのOFLOは従来のトランシーバーに代わるものとして開発された音声通信システムだ。ハードウェアは小型軽量で骨伝導ヘッドセットを備え、通信距離は無制限で複数チャンネルに対応している。OFLOは、業務中に画面を操作できない利用者のために自動ログと生産性向上ツールを備えたソフトウェアとも接続される。

不動産管理会社のJLLやラグジュアリーホテルチェーンのペニンシュラなどがOrigami Labsを利用している。Origami LabsはCESの台湾テックアリーナパビリオンでOFLOを紹介している

OFLOはヘルスケア、接客、警備、製造など、コンピュータの前に座ったりモバイルデバイスの画面を頻繁に見たりしながら仕事をするのではない多くの現場ワーカーのために作られている。現在使われているトランシーバーの多くは通信距離が限られ、1つのチャンネルを複数の利用者が共有する。OFLOは、ユーザーが特定の相手をコールできる点で優れている。またクロスプラットフォームなのでスマートフォンからOFLOの利用者に話しかけることもできる。OFLOのソフトウェアにはライブチャット、文字起こし、タスク管理、GPS位置情報の機能がある。

OFLOトランシーバー

OFLOは1ユーザー、1カ月6ドル(約620円)のサブスクリプションで利用できる。Origami Labの共同創業者でCEOのKevin Johan Wong(ケビン・ヨハン・ウォン)氏は、同社の月間経常収益は現在1カ月で20%増加しており、2021年第3四半期までに月間10万ドル(約1040万円)を目指していると述べた。

OFLOはOrigami Labの音声型リング製品であるOriiなどの技術をもとに作られている。ウォン氏はTechCrunchに対し、OFLOを「画面のないスマートフォンのようなもの」と考えていると語った。同氏が音声テクノロジーに興味を持った理由の1つは、父親のPeter Wong(ピーター・ウォン)氏が視覚に障がいのあるプログラマーでマイクロソフトのアクセシビリティツールの開発に関わっていたことだという。

ウォン氏は「我が社は画面がないような感じのコンピュータを操作できるデバイスを開発して、機会の平等を目指すよう常に心がけています」と述べた。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Origami LabsトランシーバーCES 2021

画像クレジット:OFLO

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(翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

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