米オーディオ機器メーカーのGradoが大麻繊維のヘッドフォンを発表、価格は約4.5万円

米国ブルックリンに本社を置くオーディオ機器メーカーのGrado(グラド)は、個性豊かな新型ヘッドフォンを発表した。価格といい、大麻繊維のHemp(ヘンプ)を注入した木製ボディーといい、大麻の葉の記章といい、ごく一部の顧客層を狙っているのは明らかだ。

同社は豊かなオープンエアーのサウンドで知られ、現在までに非常に評判のいいラインアップをそろえてきたが、この数年間はさまざまなタイプの木材や複合材料にオーディオコンポーネントを収めた限定製品の開発に力を入れてきた。このHemp Headphone(ヘンプ・ヘッドフォン)の幻覚を見そうなサイケデリックなボディーは「カエデの木材と「高圧縮したヘンプ」の複合材料で作られている」と同社は話している。

Hemp Headphoneは見た目も革新的だが、それぞれの製品の素材の違いにより、サウンドの輪郭に微妙な差が生じることの重要性をGradoは強く訴えている。おそらくそれが、この限定版シリーズを試す楽しみなるだろう。ただ、技術的にはさほど目新しいものはない。

昨年、同社は、GW100でワイヤレス技術の冒険に出た。オンイヤー型ヘッドフォンにBluetooth(ブルートゥース)を組み入れるという、実に奇妙な試みだ。Gradoは、GW100やインイヤー型ヘッドフォンでは一般向けの製品を追求しているが、同社の仕事で最も感銘を受けるのは、Bluetoothよりも家でXLR(キャノン)コネクターやフォノ出力の音を楽しむのが好きな強いこだわりを持つファンの要望に応えているところだ。

Gradoのヘッドフォンは、非常に頑固に快適性を無視し、現代のオーバーイヤー型とオンイヤー型ヘッドフォンの大きなトレンドに沿ったデザイン、つまりノイズキャンセリングを強く否定している。オープンエアー型のヘッドフォンは外の音が大きく聞こえてしまうし、ヘッドフォンの音を外に大きく漏れてしまう。そんなわけで、オフィスでの使用にはあまり向かず、家で聞くというじつにニッチな用途に限定されることになる。だが自宅待機が要請されている間は、家で音楽を聞くというのもニッチではあるが、比較的受け入れやすいニッチになってきた。

GradoのHemp Headphoneは、本日から予約を受け付けている。価格は420ドル(約4万5000円)だ。

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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