鈍重無芸だった3Dプリンターが急にお利口な多芸になるRizeの拡張ポリマー沈着技術

BostonのRize Incが開発した新しいタイプの3Dプリント技術を使うと、プリント後の、長時間かかる、バリ取り、後処理などの作業を省略できる。

The Rize text on the side of this grabby-hand isn't printed on the object - it is part of the 3D printed plastic.

この、物をつかめる手の上部の‘rize’というテキストは、あとからプリントしたのではなく最初の(一回だけの)プリント工程の一部だ。

同社が特許を保有しているこの技術はAugmented Polymer Depositionと呼ばれ、プラスチックにさまざまな機能を持たせることができる。たとえば、3Dプリントされた製品を台から容易に取り出せるようにしたり、製品に染料を注入して図形のあるパーツを作ったり(右図)、部分的に硬度を変えたり、といった超能力を発揮する。

同社のマーケティング担当VP Julie Reeceが説明する: “これまでは不可能だったが、わが社が開発した技術では、3Dプリントしたパーツにさまざまな‘質’を持たせることができる。つまり一回の3Dプリントでできるパーツが、いろんな質を持つことができる。たとえば、ランニングシューズをプリントすることもできるだろう”。

この技術は現在まだベータだが、すでに多様な製品計画があり、数年内に‘質’に関する技術の多様化と、機能性染料の開発も予定している。同社は、ベータテストと今後の次世代型3Dプリンターの市場化のために、シリーズAで500万ドルを調達した。

でも、プリント物の‘質’の多様化とはいっても、まだ牛肉をプリントすることはできないようだ。残念。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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