ボイスメモはiPhoneの大きなセールスポイントだ。ユーザーはボイスメモのアイコンをタップするだけで周囲の音をなんであれ即刻録音できてしまう。しかしミュージシャンにとってはiPhoneのボイスメモはそのままでは他の音声録音アプリと変わりなかった。いっそう便利なツールではあるが、要するにそれだけのことだ。これが今回のMusic Memosのリリースで大きく変わったかもしれない。
今日(米国時間1/20)、Appleは GarageBandを久々に全面アップデートしたが、同時に発表されたMusic Memosは曲や歌詞を書こうとするアーティストにとって有力なツールとなる。ミュージシャンが集まってブレーンストリーミングするのにも最適だ。Music Memosはジャムセッションやフリースタイルの演奏を即座に非圧縮フォーマットで録音する。また素早くアクセスできて音楽制作に役立つクールな機能をいくつも備えている。
アプリを開くときわめてシンプルだという印象を受ける。最初に表示されるのは巨大な録音ボタンだけだ。ギターでコードを鳴らしたりピアノで曲を弾いたりするときにいちいち楽器製作の高度なテクノロジーを意識する必要がないのと同じようなものだ。しかしMusic Memosは楽器のチューニングにも使えるし、録音された曲の高度な解析能力もある。思いついたテーマを楽器で弾くと、リズムセクションが伴奏を付けてくれる。
またアプリは曲作りには組織化が欠かせないことをよく理解している。曲を仕上げるというようなクリエーティブな作業には数多くのテストセッションが必要だ。すべて録音していればトラックの数は膨大になる。アプリはサウンドや録音場所を解析し、ユーザー評価などのタグでファイルを分類してくれるので、午前3時ごろに最高に盛り上がって録音したセッションを後で探し出すのも簡単だ。
このアプリは、Appleが同時にメジャー・アップデートを行ったGarageBand、またApple Logicと緊密に連携して利用できるようにデザインされている。ユーザーはこうした音楽製作のためのアプリからMusic Memosのトラックを素早くインポートして本格的な曲作りを始めることができる。iCloudはトラックの保存や仲間との共有などに大いに役立つ。Apple MusicのConnectを利用することももちろん可能だ。
Music Memosは現在iOSのApp Storeで公開されており、無料でダウンロード可能だ。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)