Clubhouseがパブリッシャーとの関係強化のためNPRのニュース担当トップをスカウト

Clubhouseは、米国のラジオネットワークNPRのベテラン編集者をアプリのニュースパブリッシングの責任者として迎えた。Nina Gregory(ニーナ・グレゴリー)氏は、Clubhouseのニュース・メディアパブリッシャー部門の責任者として、ニュースパブリッシャーとClubhouseの音声ベースコミュニティのエコシステムとの橋渡しを担当する

グレゴリー氏は、過去7年間にわたりNPRのアートデスクを担当し、同ニュースメディアの文化やエンターテインメントに関する報道を強化してきた。グレゴリー氏はCNNの取材に対し、「オーディオジャーナリストとして、(Clubhouseは)私が以前から信じているニュースのための最高のメディアです」という。「ラジオニュースを聞くには、文字が読めなくてもよく、高額な受信料を払う必要もありません。ケーブルも不要です」。

 

パブリッシャーや他のブランドとのつながりを築いていくことは、Clubhouseが成熟するための道の1つだ。USA TodayやTechCrunchなどのオンラインメディアが、このアプリで存在感を示しており、パンデミックによって人と人との交流が制限される中、このアプリは爆発的に成長した。しかし、既存の競合他社との競争も迫っており、Clubhouseはこのゲームにとどまる創造的になる必要があるかもしれまない。

急激なClubhouseの台頭でTwitterやSpotify、Facebookといった安定地位を確保しているテクノロジー企業は、自分のプロダクトにライブオーディオルームを統合しようと躍起になっている、Twitterはいち早くTwitterスペースをローンチし、SpotifyはスタンドアローンのClubhouseクローンGreenroomを立ち上げた。Facebookは4月に独自のライブオーディオルームを発表し、その2カ月後に米国のユーザーに供用を開始した。

関連記事:フェイスブックが音声SNS「Live Audio Rooms」とポッドキャスト向け新サービスの提供を米国で開始

Clubhouseが2020年に享受したようなバイラルな注目を維持することはほぼ不可能だが、同社は機能を追加し、Androidアプリを導入し、すべての人にその門戸を開いている。Clubhouseは、2月のピーク時を超えることはできないかもしれないが、2021年夏にAndroidに対応した後も、グローバルで月間770万ダウンロードを記録しており、オーディオファーストのソーシャルネットワークというビジョンを構築し続けている。

関連記事
Clubhouseが空間オーディオを導入、他の人たちの声が同じ部屋のさまざまな場所から聞こえてくる
音声SNSのClubhouseが招待なしに誰でも使えるように、新ロゴも導入

画像クレジット:SOPA Images/Getty Images

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。