GoogleがAndroid、Chromeに続くOS「Fuchsia」プロジェクトを一般開放へ

長い間、Google(グーグル)の新しいオペレーティングシステム、Fuchsiaはちょっとした(未訳記事)に包まれていた。計画に関する情報はほとんどなく、チームがGitHubに標準オープンソースライセンスでコードを公開した後でさえそうだった。最近になって、これはグーグルにとって、単なる実験(9to5Google記事)以上(あるいは上級エンジニアの離脱を防ぐための引き止めプロジェクト)であることを約束されたまったく新しいカーネルと汎用オペレーティングシステムを開発する初めての試みだとわかった。しかし、大部分において、グーグルは本件について沈黙を貫いてきた。

どうやらグーグルは、Fuchsiaについてもう少し話し始める準備ができたようだ。米国時間12月8日、同社はFuchsiaオープンソースコミュニティを拡大し、他者がその上で開発できる安定基盤ができ次第、オープンソースプロジェクトを関係者以外に開放すると発表した。

「本日より、Fuchsiaのオープンソースモデルを拡張し、誰もがプロジェクトに関わりやすくします」とチームは述べている。「プロジェクトの議論のために新たな公開メーリングリストを作り、戦略的決定がどのように下されるかの運用モデルを導入するとともに、どんな作業が行われているかを一般参加者にもわかるように問題追跡システムを公開しました。私たちはオープンソースプロジェクトとして、みなさんからの質の高い、十分テストされた作品の投稿を歓迎いたします。パッチを提出するメンバーや、全書き込み権限のあるコミッターになるためのプロセスも用意しました」。

グーグルはFuchsiaのドライバーフレームワーク、ファイルシステム性能などを含むテクニカルロードマップも公開する予定で、アクセシビリティのために入力パイプラインを拡張することを最優先にしている。

またグーグルは、Fuchsiaか一般的なプロダクト開発はもちろん、開発ターゲットとしても時期尚早であることを強調している。適切な技術センスの持ち主であれば誰でもリポジトリをクローンしてコードをビルドできる。グーグルは、そのやり方やエミュレーターに関する数多くのドキュメントをすでに提供している。

グーグルは、プロジェクトに関するインクルードオープンソースコミュニティを作る目標についても言及している。「Fuchsiaは、プラットフォーム自身のアーキテクチャーから我々が作っているオープンソースコミュニティまで、本質的に包括的なオープンソースプロジェクトです。プロジェクトは現在も急速に発展していますが、システムの基本原理と価値はプロジェクトを通じて比較的一定に保たれています」。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleFuchsia

画像クレジット:MassanPH / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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