Instagramの広告主、50万社に―2月の20万社からさらにアップ

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Instagramの広告ビジネスに興味のある読者はこの見出しに見覚えがある感じがするかもしれない。実はFacebookグループの写真共有サービスは去る2月にも広告主の数を発表している。しかしその時点では広告主は20万社だった。つまり今日発表された50万社という数はその2倍半になる。

この広告主の数は正確に言えば、各月のアクティブ広告主だ。つまり1年前に広告主として登録して1度だけ広告を掲載したが、その後は何もしていないというようなアカウントは数に入っていない。またInstagramを利用している企業のうち150万社が夏の始めにスタートした新しいビジネス・プロフィールを利用し始めた。

今回の発表におけるInstagramが主張したかったのは「広告主は単に大勢の目に触れることを目的とするだけでなく、ユーザーにプロダクトを実際に買うよう説得するためにInstagram広告を使い始めた」ということだろう。たとえば、Instagramが昨年9月に世界でスタートさせた広告プログラムは、これまでに10億回のユーザーの反応を集めた。またこの広告キャンペーンによってオフラインの売上が2%アップしたという。

Instagramはハンドバッグのブランド、Dagne Doverを例に挙げた。同社はキャリヤ・ウーマン、母親、学生などそれぞれの購買層にターゲットしたInstagram広告と購入ボタンを組合せたキャンペーンにより、広告費用の13倍の見返りを得たという。

「もっとも重要なメッセージはスモールビジネスがInstagramキャンペーンの成功を獲得したフォロワーや『いいね!』の数で測らず、現実のユーザー反応で測るようになったということだ」と Instagramの副社長で収益化担当ゼネラル・マネージャーのJames Quarlesは述べた。

Quarlesは私のインタビューに答えて、「企業はInstagramからこれまでよりはるかに豊富なデータを得るようになる。Instagramの広告主はこれまでとは異なるストーリーを語ることができる」と述べた。つまり新しい広告フォーマットがローンチされるという。これによって「顧客の行動をより深く理解できる」、つまり、広告主はアイテムの購入に興味がないユーザーに無駄に広告を表示することなく、ユーザーが商品に関心を抱いた時に適切な広告が表示できるようになる。

新フォーマットのスタートによってInstagramのフィードの広告比率が増えるのかどうかについてQuarlesは「われわれは顧客のエンゲージメントを慎重にモニターしている。われわれはあるべき広告比率に関して固定した数字を持っているわけではない。重要なポイントはユーザーにとって意味のある広告かどうかという点だ。フィードに表示される広告はユーザーのニーズに適合し、かつ高品質でなければならない」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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TechCrunch Japan

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