マーケティングオートメーションの導入支援を行うtoBeマーケティングが総額2億円を調達したことを発表した。リード投資家はDraper Nexusが務め、Salesforceの投資部門であるSalesforce Venturesも出資する。toBeマーケティングは小池智和氏が2015年6月に立ち上げ、同年9月にはDraper Nexusから3000万円を調達していた。
toBeマーケテイングは、SalesforceのCRM(顧客管理システム)とマーケティングオートメーションの「Salesforce Pardot」を組み合わせたサービスの導入と活用支援を提供している。2つのサービスを組み合わせることで、企業は例えばCRMの顧客属性とその顧客が自社ウェブサイトでどの商品に関心を示しているかといったデータをまとめて確認することができる。だがサービスを導入するだけではその機能を活かしきれないこともある。toBeマーケティングが提供する一連の支援サービス「MAPlus(マプラス)」は、企業がSalesforceのサービスを活かして営業活動や販売を強化できるよう、導入コンサルティングから初期セットアップ、運用の定着を促す伴走活用支援までカバーする。さらにはコンテンツ制作やマーケティングサイトの構築などにも対応しているという。
toBeマーケティングではPardotと連動する運用支援ツールの開発も行っていると取締役COOを務める坂本元気氏は説明する。その1つは「MAPlus企業名アクセス分析」で、これはPardotのVisitor情報のIPアドレスを解析し、サイトを閲覧した法人を特定するツールだ。自社サイトを訪問している法人は、自社プロダクトやサービスに関心を持っている可能性が高いと言え、その情報は新規の顧客開拓などに活かすことができるだろう。今年の4月には情報活用の支援を行うウイングアーク1stと連携し、Pardot、Salesforce、Google Analyticsなどのデータを可視化する「MAPlusマーケティングダッシュボード」の提供も開始したという。
導入支援企業はすでに170社以上になると坂本氏は言う。その半数はIT系企業、およそ3分の1は非IT系のB2B企業だそうだ。他にも自動車教習所、大学や専門学校などの教育機関、不動産仲介事業者といったB2C企業での導入も広がっているという。今回の資金調達でtoBeマーケティングはコンサルタント、カスタマーサクセスエンジニアの採用を進めること、そしてマーケティングオートメーションをさらに便利にするツールの開発を進める考えだ。今期中にはチームを40名ほどに増やし、導入支援企業200社を目指すと話している。