Slackが企業間共有チャンネル作成機能「Connect」を発表、管理が面倒なゲストアカウント不要に

いまやバーチャルイベントは2020年の新製品発表の新しい標準となった。Slack(スラック)は米国時間6月24日、同サービスの新機能であるSlack Connect(コネクト)をインターネットで発表した。

今週始めにApple(アップル)の長時間にわたるかなりの出来栄えだったバーチャルWWDC直後に行われたSlackのイベントは、実験と記者会見を兼ねて新機能のSlack Connectを詳しく紹介するために設けられた。Connectは企業がSlackインスタンス内で、これまでの共有チャンネル機能ではできなかったつながりや会話を可能にする。新機能は会社対会社の場面を想定したもので、企業が外部の代理人やベンダーとの会話が必要になった場合などに使われる。

Slackは最も基本的な「社内」チャット機能でよく知られており、チーム内の連絡を便利にするものだった。Slack Connectはそのアイデアを延長して、社内のプライベートなやり取りと、他の組織のプライベートなやり取りとを結びつけてコミュニケーションを容易にしながら、セキュリティーは守られるというもののようだ。

Slack Connectは、共有チャンネルの進化版であり、セキュリティーを強化するとともに20の組織間でチャンネルを共有できる。大企業向けSaaS会社である同社は、Connectを利用する企業に「チャンネルによらずDM(ダイレクトメッセージ)を送る機能」も提供するとTechCrunchに話した。

新機能はメールの利用を減らすことが期待できる。もしSlack Connectによって多くの企業がつながれば、他社との情報共有のために必要なメールを減らさるだろう。ちなみにSlack自身の実績も素晴らしい。Slack CEOのStewart Butterfiled(スチュワート・バターフィールド)氏は発表の中で、ピーク時には1秒当たり6500万件のメッセージがやり取りされている、と語った。

同CEOによると、Slack Connectは数カ月間パイロットテストが行われ、現在有償プランのユーザーが利用できる。Slack株はこのニュースが出る前に3.8%安だった。SaaS株の株価も、市場全体と同様下落した。投資家は、少なくとも今のところ、このニュースに反応を見せていないようだ。

画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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