グーグルがプライバシーポリシーを一部変更、ユーザーがデータを自動削除可能に

Google(グーグル)は米国時間6月24日の水曜日、ユーザーのプライバシーに関していくつかの変更を加えたと発表した。

グーグルはブログ記事で、ユーザーが同社のモバイルアプリを使っている時のデータ収集を一時停止できるようにし、より簡単に「匿名」になれると伝えている。また同社のSecurity Checkupツールには、積極的なプロアクティブなアカウントセキュリティ推奨機能が追加されている。

さらに同社は、ユーザーが18カ月後にデータを自動削除できるようになると伝えている。詳細は以下のとおりだ。

本日から、初めて位置履歴をオンにすると(デフォルトではオフ)、自動削除オプションがデフォルトで18カ月に設定されます。Web & App Activityの自動削除も、新規アカウントの場合はデフォルトで18カ月になります。つまり、アクティビティデータは削除を選択するまで保持されるのではなく、18カ月後に自動的かつ継続的に削除されます。これらの設定はいつでもオフにしたり、あるいは自動削除オプションを変更したりできます。

今回のプライバシーの変更は、欧州の規制当局が同地域におけるグーグルの位置データの処理について調査を開始してから、数カ月後に実施された。

一方で米国では、George Floyd(ジョージ・フロイド)氏の殺害事件後の警察の残虐行為に対する抗議行動の最中、グーグルもユーザーのプライバシー保護と法執行機関への技術提供の両立という新たな問題に直面しているシリコンバレーのテック大手の1社である。

1000人以上のグーグルの従業員が、米全土の警察へ同社の技術の販売をやめるように要請している。Amazon(アマゾン)、IBM、Microsoft(マイクロソフト)はすでに警察への顔認証技術の販売を中止しているが、それでも連邦法執行機関に販売する余地は残している

グーグルはまた、ブラウザーの 「匿名」モード でユーザーのインターネット利用を広く追跡していたとして、カリフォルニアで50億ドル(約5400億円)の集団訴訟にも直面している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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