AFK(Away From Keyboard:ちょっとキーボードの前を離れています)、BRB(Be Right Back:すぐに戻ります)、コーヒーミーティング中、などなど。すぐに流れ去って行くコミュニケーションの中で、Slackへの書き込みは、恐らく離席メッセージや現在ステータスといった、「あなたの状況」を人びとに知らせるための第1の場所ではなかっただろう。
そうした目的にあなたが使うのは、おそらくページの最上位に陣取ったり、簡単に検索のできるようなスレッド付き内部コミュニケーションプロダクトだ。これは、企業がより大きくなって、コミュニケーションチャネルがさらに手を付けられなくなって来たときに、特に当てはまる。しかしSlackは、メッセージ(あるいはチャネルで禁止されていないならGIF)ストリームの中で迷子にならないやり方で、素早くメッセージの混乱の中に割り込むことのできる、その種の従業員間のステータス共有手段を、何らかの方法でプロダクトの中に取り込みたいと思っていた。
そしてこれを実現するために、Slackは独自のステータス表示と離席メッセージを追加した。ユーザーは、名前の横にある絵文字の上にマウスを置くことで、相手が何をしているかを知ることができる。例えば歯医者で歯を削っているとか、退社したといったステータスだ。メッセージに応答できない理由(Wi-Fiが使えない飛行機に搭乗中とか、その他の理由)を100文字以内で絵文字と共に追加することもできる。
おそらくこのアップデートでさらに興味深いのは、Slackがこの機能をサードパーティの開発者にも開放して、自動的にステータスを設定可能にしたことだ。Slackのブログ投稿によれば、人事システムのZenefitsを使って休暇申請を行った場合、Zenefitsが自動的に離席メッセージをセットするということだ。これは開発者たちに、シリコンバレーでは徐々にホットなものになって来ているプラットフォームへの、また別の入口を与えることになるが、従来の社内コミュニケーションチャネルにこだわる大企業の実世界では、まだまだ攻め込んで行く余地がある。
Skackは今年の初めに、ある種の会話に対して、Slackをより永続的で情報保存ができる場所にしようと、スレッド付きメッセージを導入した。ステータス更新は、ある意味、それほど風変わりなものではない。ある従業員の現在の状況を静的な表現で同僚たちに伝えるための、コミュニケーションのための半永久的な場所として存在している。Slackはどうやら、メッセージングクライアントではなくて、より内部コミュニケーションのためのホームページになろうとしているようにも見える。それはこの先、既存のプロダクトから離れようと人びとを引き止めるするためには、重要なことになる。
時折プロダクトの更新に及び腰のように見えることもあるSlackは、ここ数週間の間には相当量の機能追加を行ったようだ。今週の初めにはさらに、Slackボットをドロップダウンメニューでもっとインタラクティブにするためのツールを、開発者に対して公開している。
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(翻訳:Sako)