Starship Technologiesのフードデリバリーロボットをさらに米国の4大学が採用

自動運転によるデリバリーサービスStarship Technologiesが、これまでの20のキャンパスに加え、2021年秋よりさらに4つのカレッジのキャンパスにデリバリーサービスを開始する、と発表した。

このエストニア生まれの企業の、6輪でゼロエミッションの小さなデリバリーロボットの恩恵に今秋からあずかるのは、イリノイ大学シカゴ校(UIC)とケンタッキー大学(UK)、ネバダ大学リノ校(UNR)、そしてエンブリー・リドル航空大学フロリダ州デイトナビーチ校だ。

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この発表と同じ、米国時間8月10日に、同じく歩道デリバリーロボットのKiwibotが、ホスピタリティ大手Sodexoと提携して、カレッジのキャンパスにフードデリバリーを提供することになった。Kiwibotは主に大学の食堂や店舗から食べ物を配達するのに対し、Starshipは、キャンパスに店を出しているStarbucks(スターバックス)やPanda Express、Panera Breadなどと提携するようだ。しかしやり方は違っても結果は同じだ。デリバリー企業は学期や学年に対応するが、Deltaなどは行事など特定期間への対応を増やしている。このことは、StarshipやKiwibotタイプにとって良い点も悪い点もあるだろう。一方では「新型コロナのために学生は寮などに閉じこもり、他人を避けるようになる」が、他方「学校が閉鎖して暇なロボットが大量に増える」かもしれない。

UNRで学生たちの住生活や食生活の世話を担当しているDean Kennedy(ディーン・ケネディ)氏は、次のように声明している。「誰もがキャンパスに戻ってリアルのクラスを受けたいと願っているため、私たちにもその願いにしっかりと応える義務があります。ロボットには、いくつかの利点があります。ソーシャルディスタンスを維持しやすく、便利であり、学生たちも歓迎しています。しかも大学のキャンパスとイノベーションは、以前から相性がよい関係です」。

今秋さらに4つの大学を弊社のサービスに加えます。また既存の車隊には増車を行います。イリノイ大学シカゴ校(UIC)、ケンタッキー大学(UK)、ネバダ大学リノ校(UNR)、そしてエンブリー・リドル航空大学フロリダ州デイトナビーチ校が、Starshipの自動運転デリバリーの持続可能でエコフレンドリーな利便性を体験できるようになります。

UICでは25台、UNRとエンブリー・リドルでは20台のロボットが、Starshipの既存の1000台を超えるデリバリーロボットに加わることになる。同社によると、2014年に創業して以来今日までに150万回以上の配送サービスを完了している。これまでに調達した資金総額は1億200万ドル(約112億9000万円)、これには最近の1700万ドル(約18億8000万円)のラウンドも含まれる。

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StarshipのCEOであるAlastair Westgarth(アラステア・ウェストガース)氏は、次のように声明している。「大学というコミュニティの一員として信頼され溶け込めるために、私たちは身を粉にして働いてきました。これからも、これまでと同じく、新しい学期が始まるたびに新しい仲間を増やしていきたいと思います。今秋については、すでに発表したとおりです。学生はロボットが好きだし、学校もこのサービスに感謝しています。これらの学校の学生たちにお会いするのが楽しみであり、一緒に手伝っていただける学生さんには、実物のロボットやAIと一緒に仕事をする機会を楽しんでいただきたいと思います」。

学生と教員はStarship Food Deliveryアプリをダウンロードして食事を選び、届け場所にピンを刺す。ロボットが今どこまで来てるかわかるし、圏外に出るときは警報が鳴り、ロボットが到着したら、アプリでアンロックする。Starshipによると、同社は、チームへの参加と自律テクノロジーに関心のある学生を訓練して、今後雇用するつもりだという。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:Starship Technologiesフードデリバリーアメリカ

画像クレジット:Starship Technologies

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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