Tesla、オートパイロットの新機能 “Navigate on Autopilot” を提供開始

北米Teslaオーナーの一部は、朝起きるとテストが遅れていた新しい運転支援機能が届いているかもしれない。CEO Elon Muskが金曜日(米国時間10/26)に発信したツイートによる。

「Tesla Autopilot Drive on Navigationは今夜北米で広く公開される」とMuskはツイートした。Tesla Autopilot Drive on Navigationは、同社の最高水準の運転支援機能だと説明されている。通常 “Navigate on Autopilot” と呼ばれているその機能は、今月同社が車載ソフトウェアの最新版9.0を公開した際、提供が中止された。

今晩更新されたTeslaのブログ記事によると、同機能はエンハンストオートパイロットまたは完全自動運転機能(FSD)を購入した米国ユーザーに向けて今週配信が開始される。TeslaはエンハンストオートパイロットとFSDへのアップグレードをそれぞれ5000ドルと3000ドルで提供している。

Teslaの車は自動運転ではない。オートパイロットは高度な運転支援システムだ。しかし2016年10月、Teslaはより堅牢なセンサー群を装備したHardware 2車の生産を開始するとともに、顧客にFSDの販売を始めた。これは技術的課題が克服され規制機関の承認を受けた暁に利用可能になる。TeslaはFSDへのアップグレードオプションをウェブサイトから削除したが、今も要求は可能だとMuskは言った。

Navigate on Autopilotは、未だ果たされていない完全自動運転の約束への一歩と見られている。ちいさな一歩ではあるが。

10月初旬に公開されたTesla 9.0ソフトウェアにはさまざまな改善が施され、新しいダッシュカメラ機能(2017年8月製造以降)、ナビゲーションの改善、駐車中にプレイできるAtariのゲームもあった。しかしNavigate on Autopilotはなかった。その後一部の米国ユーザーにベータ機能として提供された。

Navigate on Autopilotは同社のエンハンストオートパイロットシステムのためのアクティブガイダンス機能で、高速道路の入口から出口まで車を誘導し、インターチェンジや車線変更にも対応する。ドライバーはナビシステムに目的地を入力したあと “Navigate on Autopilot”を有効にできる。

TeslaはNavigate on Autopilotにいくつか制限を設けている。現在車線変更機能はドライバーが方向指示器をタップして提案を確認しないと実行されない。

Navigate on Autopilotの将来バージョンでは、ユーザーが望めば確認を不要にできるとTeslaが金曜夜に投稿したブログ記事に書かれている。

Muskの考えでは、この機能は「1000万マイル走行後に安全性が確認されるまで」ドライバーの確認が必要になるだろうという。

Navigate on Autopilotが提案する車線変更には2種類ある。指定された経路を維持するための経路に基づく車線変更、および速度に基づく車線変更で、これはドライバーが設定した速度にできるだけ近く走り続けるように作られている。

速度に基づく車線変更には、無効、マイルド、標準、マッドマックスという4種類の設定がある。これは、たとえば前をゆっくり走るトラックに近づいたときに、速く流れている車線への移動を提案する。「マイルド」設定は、ドライバーが設定した速度より著しく遅く走っているときに車線変更を提案する。マッドマックスは、設定速度より少しでも遅くなると車線変更を提案する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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