Teslaの第2四半期の純利益は過去最高の約1257億円、決算好感で株価も上昇

Tesla(テスラ)は米国時間7月26日、第2四半期の純利益が11億4000万ドル(約1257億円)だっと発表した。アナリストの予想を上回り、同社の四半期利益(GAAPベース)としては初めて10億ドルを超えた。この決算内容を受けて同社の株価は時間外取引で2.2%上昇した。

サプライチェーン問題とビットコイン投資での損失を抱えたにもかかわらず、業績は予想を上回り、8四半期連続で黒字を達成した。営業利益は生産増とコスト削減により前年同期の3億2700万ドル(約360億円)から13億ドル(約1433億円)に増えた、と同社は述べた。そうした業績は部分的に営業経費の増加やサプライチェーン問題、規制クレジット収入減、前述のビットコイン関連の2300万ドル(約25億円)もの減損で相殺された。

サプライチェーン問題、特に世界的な半導体チップ不足と港の混雑が第2四半期の事業に影響した2大要因だった。Teslaはサプライチェーン問題が引き続き事業と2021年の納車台数増加率に影響を及ぼす、と指摘した。

「グローバルで記録的水準の車両需要があり、部品の供給は2021年残りの納車台数増加率に大きな影響を及ぼす」と株主向けのリリースで同社は説明した。

売上高は119億6000万ドル(約1兆3188億円)と2020年第2四半期の60億4000万ドル(約6660億円)から100%近く増えた。2021年第2四半期の売上高は、前四半期の103億9000万ドル(約1兆1457億円)も上回った。Factsetの調査対象のアナリストは売上高114億ドル(約1兆2571億円)、純利益6億ドル(約661億円)を予想していた。

同社の自動車関連の売上高は102億ドル(約1兆1248億円)だった。注目すべきことに、そのうち規制クレジット収入は3億5400万ドル(約390億円)にとどまり、これは前四半期より17%少なく、過去4四半期の中で最も少なかった。一方、自動車関連の粗利益は前年同期比28.4増%と過去最高となった。

11億4000万ドルという純利益は2020年同期の1億400万ドル(約114億円)から1000%近い増加だ。過去最高となった今期の数字は2021年第1四半期の4億3800万ドル(約483億円)の3倍近くだ。調整後EBITDAでは22億4000万ドル(約2470億円)で、前年同期の12億1000万ドルから100%近い増加となった。

Teslaによると、現金および現金同等物の四半期末残高は162億ドル(約1兆7856億円)に減った。減少は主に負債総額と16億ドル(約1764億円)のファイナンスリース返済によるもので、部分的には6億1900万ドル(約682億円)のフリーキャッシュフローと相殺された。

同社は7月初め、第2四半期に20万6421台を生産したと発表した。そのうち20万1250台を納車し、第1四半期に比べて9%近く増えた。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Tesla決算発表

画像クレジット:Tesla

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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