Twitterは「twttr」と呼ばれているプロトタイプアプリ内で会話の新しいフォーマットや「ツイートを隠す」ボタンなどの機能をテストしているが、これらに加えて、Twitter上の個別の会話をユーザーが購読できる機能も開発中である。このことを同社は米国時間3月15日に認めた。
新しい「会話を購読」オプションを最初に発見したのはJane Manchun Wong氏だ。彼女は人気アプリをリバースエンジニアリングして、まだ発表されていない機能や変更箇所をよく見つけている。
Twitter is testing “Subscribe to conversation” so you can get notified over a conversation without liking or replying pic.twitter.com/6hpSQcMJZD
— Jane Manchun Wong (@wongmjane) 2019年3月15日
Wong氏がTechCrunchに語ったところによると、「Subscribe to conversation(会話を購読)」機能は、現時点ではユーザーインターフェイスのプロトタイプであるTwitterのAndroidアプリ内にあったという。ツイートの右上に「Subscribe to conversation」とだけ書かれたボタンがあるとのことだ。
Twitterにコメントを求めたが、同社はこの機能のリリースに関して詳細を明らかにしていない。同社はこの機能を開発中であることには言及し、TechCrunchに対しこれを認めるツイートを示した。この短いツイートで同社は「Twitterでの会話のために私たちが取り組んでいることの一環である」と述べている。
This is part of our work to make Twitter more conversational https://t.co/jB4PWv3A04
— Twitter Comms (@TwitterComms) 2019年3月15日
現在Twitterは、使いやすく悪用されにくいアプリを作って、健全で構造的な会話を実現しようとしている。これは同社の最大の目的のひとつだ。
新たに追加される購読機能を使うと、関心を直接示したり会話に参加したりしなくてもスレッドをフォローできる。ボタンをクリックすると、会話に新しいツイートが追加されたときに通知を受けるかどうかを選択できる。
お気に入りのメカニズムは、Twitterの開発に波及効果を与えてきた。それはお気に入りが星からハートに変更されたことに見てとれるが、今回の会話の購読もその波及効果の一例と言えるかもしれない。星には関心の意味があったが、感情を伝えてはいない。Twitterはもっとポジティブな感情を起こさせるべく、数年前にハートに変更したのだ。しかしその結果、デフォルトのエンゲージメントのメカニズムでは気になるツイートを保存しておくことはできないとユーザーは感じるようになった(そして、ユーザーは保存しているツイートをすべて支持しているとは限らない)。
その後Twitterは、ツイートを保存する別の機能、ブックマークでこの問題を解決した。
「会話を購読」によって、ツイートを追跡する方法がもうひとつ増えることになる。こちらの方法なら、ツイートから生じる会話も追跡できる。
Twitterが星を使い続けていたら、ツイートの保存などをまとめる「お気に入り」ページが実装されたかもしれない。そのページには、通知のオン/オフを設定したり、あとは保存したツイートのキーワード検索とか、タグをつけるとか、公開/非公開の掲示板とか、「モーメント」のようなコレクションとか、そういった機能が追加されたかもしれない。しかしブックマークのコレクションをこのように利用するのは難しいだろう。
こうした機能を1カ所に集約できていれば、Twitterは有益なリファレンスに、またPocketやInstapaperに対抗する「後で読む」ツールに、さらにはブラウザのブックマークの代わりにさえなり得たかもしれない。
しかしTwitterはその道を選ばなかった。ユーザーは今後、お気に入り(ハート)、ブックマーク、会話の購読を使っていくことになるようだ。
Twitterは「会話の購読」機能のリリース時期について明言していない。
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(翻訳:Kaori Koyama)