Uber は本日、サウジアラビアの主要な投資ファンドPublic Investment Fund (PIF)から35億ドルの出資を最新ラウンドの一環として獲得したことを発表した。
このライドシェアリング大手にとって今回の資金調達は最大の調達となる。Uberの調達額はキャッシュとデットファイナンスで合わせて110億ドル以上となるが、同社の625億ドルという評価額は変わらない。
Uberのライドシェアリングサービスはアメリカ市場を席巻し、世界展開も積極的に行っている。そして中東地域はUberの今後の発展において鍵となる。
Uberは中東地域でサウジアラビア以外にもエジブトやアラブ首長国連邦でサービスを展開している。それらの国では政府組織と協力し、ドライバーの教育と採用を行っている。Uberによると、この地域には39万5000人以上のアクティブな乗客がいるという。
「サービスをグローバル展開するにあたり、私たちのビジネスにこのような後押しがあることに感謝します」とUberのファウンダーTravis Kalanickは声明で伝える。「サウジアラビアでの経験はUberが乗客、ドライバー、街にとって利益をもたらす好例となります。国の経済と社会の発展に向けてサポートできることを嬉しく思います」。
Uberによると、サウジアラビアのUberへの出資は同国が近年発表した石油と石油関連業界への依存度を減らすVision 2030の内容に沿うものだという。
「高い目標を掲げたこの野心的な計画には、旅行やエンターテインメントといった戦略セクターの活性化、雇用機会の創出、職場での女性の活躍の促進、起業家精神の後押しといった複数の目標があります」とPIFのYasir Al Ruymayyanは声明で伝えている。
しかし、サウジアラビアは女性に運転を禁じていることから批判を浴びていて、人口の半分はそのために交通手段において大きな課題を抱えている。Uberが女性にオンデマンドの交通手段を提供することでサウジアラビアはその課題の解決につながることを期待している。Uberは2014年から同国でサービスを展開し、乗客の約80%は女性だという。
Featured Image: Uber blog
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