イベントのブロードキャストを360度ビデオのライブストリーミングでやろう、と考えておられる方もいると思うけど、それは必ずしも良い方法ではない。でも本誌TechCruncの親会社AOLの親会社Verizongaがやった、メーシー百貨店の感謝祭パレードの中継は、うまくいっている。ただしユーザーが視聴用に使うVRヘッドセットは、Googleの新しいファーストパーティー(自社製)モバイルVRハードウェア、Daydream Viewが良い。
この360度ブロードキャストは、アメリカ国内で、Google CardboardやChromeブラウザーでも見られるが、いちばん良いのはDaydream VRと、今度出たYouTubeの公式VRアプリだ。このストリームを訪ねると、パレードをバルコニーから見る感じになる。よく見える場所を、何箇所か移動していく。
ぼくが見たときは、大きなピカチュウの風船(気球?)が目の前を通るところで(上図)、なかなか、すばらしかった。シェイクスピア劇でも、ハリウッドのスーパーヒーローの大作でもないが、楽しいし、360度ビデオのうまい使い方だ。ねらいが明確で、視聴者をまごつかせるような、あぶないことや、裏芸のようなことはやっていない。VRコンテンツには、裏で重要なことが行われているが、それは視聴者からは見えない、分からない、という状況が多いけどね。
パレードは東部時間の正午までだ。今からなら、間に合うかもしれない。ヘッドセットを忘れないように。