VMWareは、Dellによる670億ドルの合併の一部となったニュースに、自身の最新ニュースを埋もれさせなかった。同社はメール管理アプリのBoxerを非公開金額で買収したことをVMworld Europeで発表した。
VMWareはその80%をEMCが所有しているが、常に独立経営されており、別銘柄で株式が上場されている。独自の活動を続けることはさほど驚くべきではないのだろうが、それでもこのタイミングには注目せざるを得ない。
同社はBoxerをAirWatchに統合する。AirWatchはエンタープライズ向けモビリティーマネジメント会社で、VMWareが2014年に15億ドルで買収した。今回の買収の狙いは、従業員がオフィス外でモバイル端末を使用する際のセキュリティーを提供するためだ。
Boxerは、Box、Dropbox、Evernote、Gmail、Salesforce、Outlook等の他社クラウドアプリと統合されたメール管理ソリューションを提供することによって、上記のミッションを一歩先へ進める。これでAirWatchは、単なるモビリティーマネジメントだけでなく、自身のアプリケーション、それも人気の製品を提供できるようになった。
VMWareのCTO Noah Wasmerがブログに書いているように、メールはスマートフォンで最もよく使われている生産性アプリであり、コンテンツとビジネスアプリがそれに続く。AirWatchは、企業が使っている他のモバイルアプリのセキュリティーとあわせて、高度なメールアプリを提供できるようになった。
「買収が完了すれは、VMWareはBoxerとAirWatchの組み合わせによって、従業員がメール、コンテンツ、アプリのすべてを安全にアクセスできる世界レベルのサービス群を作ることができる」とWasmerは書いた。
Boxerを使えば、従業員はメールをすばやく処理できる ― 他のクラウドアプリケーションへの移動、既読やスパムのマークをつける等。個々のメールを右か左にスワイプするだけで、処理オプションがポップアップする。
Boxerはこれまでに300万ドルを調達しており、買収後はAirWatchチームに併合される。Boxer自身、アプリをAnrdoidに移植するためにEnhanced Emailを2014年に買収した。当時BoxerにはiOSアプリしかなかった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)