FacebookがプライベートチャットアプリMessengerのウェブ版を発表してから2年もたっていない。今回、このウェブアプリをFacebookのデスクトップ版に統合し、古いメッセージ機能を置き換えた。
この変更は複数のマーケットで確認されている。TechCrunchのアメリカとヨーロッパのスタッフも確認した。つまり、これは小規模な「テスト」ではないということだろう。
Facebookはこの変更について公式の発表はしていない。ただ、FacebookのDavid Marcusは、Facebook内のMessengerのアップグレードについて投稿し、ユーザーのフィードバックに回答している。またMarcusは、Facebookの回答として簡単にコメントをまとめている。
何人かのユーザーは、元の受信箱に戻すことを要求している(Facebookの変更には何であれ抗議しなければ気が済まないようだ)。
Facebook.comでMessengerの新しいインターフェイスにアップデートされているなら、Facebookにデスクトップからアクセスした時、いくつか変更があることに気づく。
まずは、Facebookのトップ画面の上部にある青いナビゲーションバーの受信箱のアイコンがMessengerのアイコンになった。
クリックすると、Messenger.comに直接飛んだかのような見た目の新しい受信箱にたどり着く。
ここでは、左に「Messenger」の表記があり、その下に最近チャットした友人の一覧が並ぶ。3つに分割された画面の中央には、選択した友人とのチャットセッションが表示される。
画面の右側にも新しい機能がある。選択した友人の名前やアクティブだった日時を表示し、他のMessengerの機能もそこから利用できる。
画面の右上には、通話とビデオ通話のボタンがある。その右にある「i」のアイコンをクリックすると、右の情報パネルをたたむことができる。
Messengerのその他のオプションは、左上にある設定アイコン内にある。例えば、「メッセージリクエスト(見つけづらい「Other」受信箱の代わりになる機能)」、アーカイブ済みのスレッド、オンライン中の連絡先などはここからアクセスできる。
Facebookは、モバイルのMessengerではデスクトップとは違う戦略をとってきた。モバイル端末では、ユーザーをウェブ版からMessengerの専用アプリへと追いやった。
しかしデスクトップでは、ウェブ版Messengerは多く利用されているモバイルMessengerアプリを補完するために設計している。Facebookのニュースフィードや他の通知に邪魔されずに友人と連絡を取る手段を提供していた(FacebookはMessenger専用のネイティブMacアプリまで提供している)。
この変更は、FacebookのDavid Marcusが2017年にかけてMessengerで予定していることを発表した同日に行われた。
Messengerには現在10億人以上のユーザーを抱え、ここ数ヶ月でいくつかのアップデートがあったとMarcusは書いている。例えば、ライバルSnapchatに似たマスク、効果、スタンプといったビジュアルや表現を変える機能を追加した。他にもグループビデオチャット、ゲーム、ビジネス向けのプラットフォームなどを追加した。
次に来る変更についてMarcusは具体的には言及しなかったが、ボットのディレクトリーを追加する予定だという。また、開発者がMessengerのプラットフォームでAIを活用した開発ができるよう支援するという。Facebookは、Messengerをチャットアプリにとどまらず、独自のソーシャルネットワークとして成長させていきたいと考えているようだ。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)