Facebookのグループ、最大250人でチャットできるように

かつてのAOLのチャットルームは良かった、と思っているなら、Facebookのグループとメッセンジャーの機能を組み合わせたスパム行為なしの新サービスを気にいるかもしれない。Facebookは今日から、Facebookグループのメンバー向けに特定のトピックで最大250人がチャットをかわせるサービスを徐々に展開する。最大50人が音声やビデオでチャットすることもできる。犬を飼っている人のグループでは、公園で会うことを話し合ったり、グルーミングのこつを情報交換したり、子犬が成長する写真をシェアしたりといった自然発生的なスレッドもたくさん繰り広げられる。グループのチャットは、Facebookのディスカッション機能をよりリアルタイムに、そして巻き込み型にすることができるかもしれない。これによりFacebookは他のソーシャルネットワークと最も異なる機能を強化できる。

しかしこのサービスでは、全てのスレッドに入ってくるあらゆるメッセージをすぐに知らせるアラートが送られるようになるわけではない。ユーザーはまず、あなたが入りたいと思うかもしれないそれぞれの新しいチャットに招待するノーティフィケーションをFacebookグループから受け取る。その最初のノーティフィケーションを逃すと、アクティブなスレッドを探すためにFacebookグループにある新しいチャットのタブにいくか、新しいチャットを立ち上げることになる。もしグループチャットが手に負えないようなものになったら、書き込みやメッセンジャーゲームについてのノーティフィケーションを全てオフにすることができる。または、スレッドであなたに関する書き込みがあったときだけお知らせが届くようにすることもできる。スパムに対抗する最後の楽園として、グループの管理者はグループチャットをいつでもシャットダウンしたり、やりとりを関係者だけに制限したりすることができる。

Facebookはこのところ、メッセンジャーとグループの機能統合策を模索していた。すでにFacebookイベントのメンバー最大250人向けにグループチャットを提供し、2016年にはメッセンジャーでパブリックディスカッション“ルーム”をテストした。そして今、すでにあるグループの延長としてのチャットの構築に落ち着いた。

ニュースフィードで政治的な論争が展開され、そしてアルゴリズムが多くの人に訴えるような一般的なコンテンツを好むようになるにつれ、Facebook上でニッチな関心を伴うコンテンツを扱う場所が少なくなっている。これにより、Telegramのような競合他社のグループチャットが爆発的に増えている。こうした脅威に対抗しようと、WhatsAppは5月、グループチャットの管理者ツールを加えるなど改良を行なった。

Facebookにはアクティブなグループが何千万もあり、その中での毎月のアクティブユーザーは14億人にものぼるなど、この機能は多くのユーザー利用を生み出している。グループチャットでは、ユーザーが“イベントを計画したり、直接会ってのミーティングを設定したり、さらに踏み込んだ議論を行なったり”できるとFacebookは考えている。“意義あるグループ”には5月の時点で2億人いると発表していたが、そこに10億人を呼び込むというFacebookの目標達成に、このメッセージのやりとりが貢献するかもしれない。Facebookは民衆を分極化させているという批判や懸念が広まっていることから、Facebookは、人々を集わせることができる、と示すためのさらなる方策を見つけようとしている。

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(翻訳:Mizoguchi)

口パク動画のMusical.lyが新アプリをローンチ―、今度は1対1のビデオメッセンジャー

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ティーンやトゥイーン(10〜14歳前後の子ども)をターゲットにした口パク動画アプリのMusical.lyが、App Store上で新しいアプリを公開した。数日前に、同社はPing Pongと名付けられたビデオチャットアプリの配信をApp Store上でスタートさせていたが、どうやらこれは一般公開前のテストリリースだったようだ。これで上海に拠点を置くMusical.lyがリリースしたアプリの数は、合計で4つになった。同社のフラッグシップアプリであるMusical.lyのユーザー数は、昨秋時点で1億人を超え、ライブビデオ配信アプリのLive.lyはリリースから数ヶ月のうちに、TwitterのPeriscopeを追い抜かした

サンフランシスコにも拠点を構えているMusical.lyの評価額は、昨年5月に1億ドルのラウンドをスタートした時点で5億ドルに達していた。当時のユーザー数は6000万人ほどで、まだMusical.lyは成長途中にあった。そして同社は資金調達後すぐに、ビデオを介してリアルタイムでコミュニケーションがとれるLive.lyを、同社にとって2つ目のアプリとしてローンチし、Facebook LiveとPeriscopeに挑んでいった。

共同CEOのAlex Zhuは、ユーザーが音楽以上のものを共有しているということにMusical.lyのチームが気づき、このトレンドをビジネスにできないかと考えた結果、Live.lyが誕生したと説明していた

その後同社は、3つめのアプリとなるSquadをローンチした。このアプリも、Musical.lyのユーザーをもっとソーシャルな方向へと動かし、お互いに交流できるような場を提供している。シンプルなグループビデオチャットアプリのSquadは、今年の1月にリリースされたものの、Product Huntで取り上げられた以外では、特にマーケティング活動の痕跡は残っていない。

そしてリリース後は、多くの人がSquadをHousepartyと比較していた。Housepartyもティーン向けのグループビデオチャットアプリで、ライブビデオ配信サービスの先駆者的な存在であるMeerkatと同じ会社が開発を手掛けている。なおMeerkat自体は、PeriscopeやFacebook Liveの登場でシャットダウンへと追い込まれた。

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Squadのスクリーン

一方Ping Pongは、ユーザーがグループではなく1対1でやりとりすることを除いては、Squadの変化形でしかないような印象を受ける。恐らくこのアプリの目的は、ユーザーがグループでリアルタイムにやりとりするのと、1対1での非対称ビデオメッセージを送り合うのと、どちらを好むのか検証することにあるのだろう。

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Ping Pongのスクリーン

SquadもPing Pongも、まだそこまでユーザー数は伸ばせていないようだ。App Storeのソーシャルネットワーキングのランキングを見てみると、Squadが318位に、Ping Pongは700位にランクインしている。ソーシャルメディア上でもPing Pongの話あまり見かけず、現在のところPing Pongはサインアップさえできない状態にある(Squadは問題なく動いている)。

サインアップができないというエラーメッセージが表示されるわけではなく、Ping Pongは利用者の多い時間帯にはまだ対応していないようで、読み込み画面でスクリーンが固まってしまう。Facebook経由でもサインアップはできないが、おかしなことにFacebookはPing Pongのことを「chacha」と呼んでいる。もしかしたらコードネームなのかもしれない(一方で偶然?にも、北京発のChaChaというビデオチャットアプリも存在する。しかし両社の関係についてはよくわかっていない)。

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TechCrunchは、先週末からMusical.lyに何度もコンタクトを試みているが、メディアにめったに登場しないことでよく知られる同社からのコメントはまだない。

Ping PongはApp Storeで公開されており、アプリの様子をみることはできるが、先述の通りサインアップは少なくとも今のところできなくなっている。

Ping PongもSquadもGoogle Playでは配信されていないが、主力アプリのMusical.lyはAndroid向けの「Musical.ly Lite」として公開されている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

デスクトップ版Facebookのメッセージ機能がMessengerに置き換わった

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FacebookがプライベートチャットアプリMessengerのウェブ版を発表してから2年もたっていない。今回、このウェブアプリをFacebookのデスクトップ版に統合し、古いメッセージ機能を置き換えた。

この変更は複数のマーケットで確認されている。TechCrunchのアメリカとヨーロッパのスタッフも確認した。つまり、これは小規模な「テスト」ではないということだろう。

Facebookはこの変更について公式の発表はしていない。ただ、FacebookのDavid Marcusは、Facebook内のMessengerのアップグレードについて投稿し、ユーザーのフィードバックに回答している。またMarcusは、Facebookの回答として簡単にコメントをまとめている。

何人かのユーザーは、元の受信箱に戻すことを要求している(Facebookの変更には何であれ抗議しなければ気が済まないようだ)。

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Facebook.comでMessengerの新しいインターフェイスにアップデートされているなら、Facebookにデスクトップからアクセスした時、いくつか変更があることに気づく。

まずは、Facebookのトップ画面の上部にある青いナビゲーションバーの受信箱のアイコンがMessengerのアイコンになった。

クリックすると、Messenger.comに直接飛んだかのような見た目の新しい受信箱にたどり着く。

ここでは、左に「Messenger」の表記があり、その下に最近チャットした友人の一覧が並ぶ。3つに分割された画面の中央には、選択した友人とのチャットセッションが表示される。

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画面の右側にも新しい機能がある。選択した友人の名前やアクティブだった日時を表示し、他のMessengerの機能もそこから利用できる。

例えば、会話を検索する機能、ニックネームの修正、チャットの色や絵文字の設定、通知ミュートなどの変更ができる。また、友人のFacebookプロフィールへのリンクがあり、アクセスするのが簡単になった。その下には、Messengerでその友人と共有した写真を見る箇所がある。

 

画面の右上には、通話とビデオ通話のボタンがある。その右にある「i」のアイコンをクリックすると、右の情報パネルをたたむことができる。

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Messengerのその他のオプションは、左上にある設定アイコン内にある。例えば、「メッセージリクエスト(見つけづらい「Other」受信箱の代わりになる機能)」、アーカイブ済みのスレッド、オンライン中の連絡先などはここからアクセスできる。

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Facebookは、モバイルのMessengerではデスクトップとは違う戦略をとってきた。モバイル端末では、ユーザーをウェブ版からMessengerの専用アプリへと追いやった

しかしデスクトップでは、ウェブ版Messengerは多く利用されているモバイルMessengerアプリを補完するために設計している。Facebookのニュースフィードや他の通知に邪魔されずに友人と連絡を取る手段を提供していた(FacebookはMessenger専用のネイティブMacアプリまで提供している)。

この変更は、FacebookのDavid Marcusが2017年にかけてMessengerで予定していることを発表した同日に行われた。

Messengerには現在10億人以上のユーザーを抱え、ここ数ヶ月でいくつかのアップデートがあったとMarcusは書いている。例えば、ライバルSnapchatに似たマスク、効果、スタンプといったビジュアルや表現を変える機能を追加した。他にもグループビデオチャット、ゲーム、ビジネス向けのプラットフォームなどを追加した。

次に来る変更についてMarcusは具体的には言及しなかったが、ボットのディレクトリーを追加する予定だという。また、開発者がMessengerのプラットフォームでAIを活用した開発ができるよう支援するという。Facebookは、Messengerをチャットアプリにとどまらず、独自のソーシャルネットワークとして成長させていきたいと考えているようだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Facebookがアイルランドで電子マネーライセンスを取得、ヨーロッパへP2P決済サービスを展開予定か

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ヨーロッパでのFacebook Messengerを介したP2P決済サービス提供に向けて(昨年3月のアメリカでの同サービス提供開始からしばらく時間はたったものの)、Facebookは密かにアイルランド中央銀行から電子マネーのライセンスを取得していた。

アイルランド中央銀行の登録簿を見てみると、Facebook Payments International Limitedという会社が10月24日にライセンスを取得していたことがわかる。具体的には、電子マネーの発行のほか、口座振替、支払、送金といった決済サービスが提供できるライセンスが同社に付与されている。

さらに、アイルランドはEUの加盟国であるため、Facebookはいわゆる金融パスポート制度を利用し、アイルランド以外の27加盟国でも今回許可を受けた業務を行うことができる。

しかし、なぜFacebookがヨーロッパでのライセンスを取得するのにここまで時間がかかったかは明らかになっていない。同社がライセンス取得に向けて動き始めている様子は、2014年の時点で既にThe Financial Timesが報じていたのだ。さらに同じ時期に、Facebookがロンドンの送金系フィンテックスタートアップを買収しようとしているという話まで出ていた。この記事の本題からはズレてしまうが、その後も買収の話は進み、買収先候補のうち一社が、FacebookファウンダーのMark Zuckerbergと会議を行ったという決定的な情報も私は得ていた。

別の疑問として、Facebookがこのライセンスを使って実際に何をしようとしているのかも具体的には分かっていない。彼らはFacebook Messenger Payをヨーロッパにも展開して、同じ国で同じ通貨を使っているユーザー同士がお金をやりとりできるサービスを提供しようとしているのか、それともヨーロッパという環境に合わせて、外貨為替のサービスまで提供していくつもりなのだろうか。

送金サービス比較サイトMonitoのファウンダーであり、今回のFacebookによるライセンス取得の話を知らせてくれたFrançois Briodも以下のように語っている。

短期的に見れば、Facebookは今後Messengerを介したP2P送金サービスをヨーロッパにも展開していくでしょう。彼らはPaymやBarclaysのPingitといったサービスと競合すると思われますが、それに加えて、アメリカほど普及していないP2Pのモバイル決済サービスをヨーロッパで広めるのに一役買うことが期待されています。しかし、中期的に見たときのサービスの可能性については、いくつか不明点が残ります。まず、Facebook Messengerの送金サービスは、ヨーロッパの全ての通貨に対応していくのか、ユーロのみに対応するのかという点です。また、同通貨のクロスボーダー送金サービス(例:フランス→ドイツへのユーロ送金)を提供していくのか、さらには異なる通貨間の送金(例:イギリスからポンド送金→スペインでユーロ受取)にも対応していくのかというのも気になるところです。

本件については、近々もっと詳しい情報が明らかになる可能性が高く、現在Facebookに対してもコメントを要請しているため、何か新たな情報を入手次第、本記事をアップデートしていきたい。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

どこでも使えるボットが必要だ

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【編集部注】著者のTom Hadfieldは、Khosla Ventures、Eniac Ventures、そしてY Combinatorの支援を受けているボットクロス配信サービスMessage.ioのCEOである。

2016年、ボットはしばしば大きな話題になった。それらは商業の未来や顧客サービスの革命として様々な賞賛を受けてきた。Webや携帯電話がかつてそうしたように、メッセージング・インターフェースは、私たちが周りの世界と対話する方法を変えて行くのかもしれない。

しかし、そうなるためには、ボットのコミュニティは、Webおよび携帯電話業界の黎明期を悩ませた、インターオペラビリティ(相互運用性)とクロスプラットフォーム標準という、共通の課題に真正面から取り組まなければならない。

私たちは任意のウェブサイトをどんなブラウザでも見ることができることを当然だと思っているし、電話会社に関係なく友人にSMSメッセージを送ることができる。でもそれはかつては当たり前のことではなかったし、それほど昔の話でもない。20年前、Netscapeユーザーが「Internet Explorer用に最適化」のアイコンによってブロックされることは日常茶飯事だった。

同様に、Verizonの顧客とAT&Tの顧客はそれぞれのキャリアの中の友人だけにメッセージを送ることができて、キャリアをまたいでメッセージを送ることができなかった時代もあった。テレビ番組American Idolでさえ、メッセージによる視聴者投票のために2つの番号を表示する必要があったのだ、1つはVerizon向け、そしてもう1つはAT&T向け。

20年が過ぎて、こうした「壁に囲まれた庭園」(当初CompuServeやAOLなどを指して表現するために使われたフレーズ)は、歴史書の中に書かれたものだと思いたくなる。

だが、そうではない。

2016年の今日、あなたがドミノピザとコミュニケーションできるのは、Facebookメッセンジャーを使うときだけだ。H&MとチャットするためにはKikを使わなければならない。Troopsを使えるのはSlackだけで、HipChatではだめ。壁に囲まれた庭園が舞い戻ったのだ。

「Facebookボット」または「Slackアプリ」といった概念は、ウェブサイトが「Internet Explorer用に最適化」または「Netscape用に最適化」されているといった以上の意味はない。

なぜこれが問題なのだろう?HipChat、Flowdock、あるいはMicrosoft Teamsなどのエンタープライズメッセージングプラットフォームの数千万人のユーザーたちは、Slackの豊富なサードパーティエコシステム統合を活用することができないのだ。同様に、大勢の企業ボットの開発者たちが、Cisco SparkあるいはSalesforce Chatter上の新しい顧客を獲得したいならば、ボットを再構築する必要がある。消費者の世界でも事情は同じだ。

ここで「1度のビルドで、どこにでもデプロイ」を願う開発者たちには、楽観的になって良い理由がある。壁に囲まれた庭園の中で、互いを繋ぐ門がAPIの形で現れ始めているからだ。 SlackとMicrosoftが支援するBotnessのような業界団体が、共通規格を議論するワーキンググループを始めている。その結果、プラットフォーム間のAPIとUIの差異が収束し始めている。SameroomやSlacklineといった企業は、これらのAPIを接続してより統一的なメッセージングシステムを構築し始めている。

希望の持てる話をしよう:人類の歴史を振り返ってみると、生き残った通信技術(郵便、電話、電子メール、ウェブなど)は皆相互運用性を指向していた。ボット/メッセージングがまったく異なると考える理由はない。

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(翻訳:Sako)

Facebook Messengerに簡単に遊べるインスタントゲーム17種が登場

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メッセージの返信を待っている時間は手持ち無沙汰になる。でもこれからは、Facebook Messengerでパックマン、スペースインベーダー、Words With Friends Frenzyなどのインスタントゲームで遊べて、友人と得点を競えるようになった。ゲームはメッセージのスレッド内から直接遊ぶことができる。HTML5のモバイルウェブ規格で構築されているので、やぼったいネイティブアプリをダウンロードせずとも瞬時にロードするのが魅力だ。

Facebookはユーザーと友人にちょっとした競争心を持たせることで、Messengerの利用時間を伸ばしたい考えだ。2人で同時に遊ぶのではなく、非同期的に得点を競う。いつでも、隙間時間に遊べるものだ。最終的にインスタントゲームはゲームを宣伝したい開発者からの広告収入をFacebookにもたらすかもしれない。アプリ内購入機能はまだないが、将来的にそれが実装されるのなら、それも収益源になるだろう。

インスタントゲームは本日アメリカを始めとする30の国でローンチした。バンダイナムコ、コナミ、タイトーといった昔からあるゲーム会社からZyngaやKingといった若いゲームスタジオのゲーム17種類がある。インスタントゲームはiOSとAndroidの最新バージョンで利用可能だ。ゲームは、Facebook Messengerのスレッドの電話とスタンプのボタンの隣にあるゲームコントローラーのアイコンをタップすると出てくる。Facebookのデスクトップアプリでも、モバイル画面が上に出てきて遊ぶことができる。

どのゲームで遊ぼうか? ゲームのレビューはこちらの記事を参照してほしい。

ハンズオン:ゲームの操作は難しいが、スムーズで中毒性が高い

17種類のゲーム全てを試してみた。ゲームの画質も動作も良い。どのゲームも3秒から10秒程度ですぐにロードするのには驚いた。得点やランキングも自動でスレッドに共有されるので、友人を誘うのがとても簡単だ。ほとんどのゲームはわかりやすくシンプルで、1回のゲームは30秒ほどで終わる。これなら誰でも隙間時間に遊ぶことができるだろう。

 

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ただ、コントローラーの動作がぎこちなく、それにはストレスを感じた。パックマンやアルカノイドといったゲームでは致命的だ。しかし、Messengerのインスタントゲームが大成功することの方が大問題だ。すんなりとゲームを進められるため、友人より高得点を取ろうとゲームにはまって、仕事より長い時間ゲームをしてしまいかねない。

FacebookでMessengerを率いるDavid Marcusは「ソーシャルゲームはデスクトップで大成功しました。しかしモバイルゲームでは、ソーシャルな要素は後付けでしかありませんでした」という。Facebookはすぐに遊べて、非同期的に友人と競う要素のあるゲームを作り直すことで、親しみやすいゲームの新時代を切り開けるのではないかと考えている。

HTML5でFacebookがゲーム領域に再挑戦

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Draw on your high score sheets and share them with friends to talk trash

Facebookは2008年頃、デスクトップアプリのソーシャルゲーム領域を席巻していた。便利なツールアプリより、ゲームが人気だった。ピーク時にはアプリ内購入の30%を得ることで、四半期に2億5000ドルもの収益を上げた。ゲームの中毒性とバイラルな特性により、Facebookはユーザー数とエンゲージメントを伸ばすことができた。今でもFacebook.comの滞在時間の15%はゲームに費やされている。ただ、最近の四半期のゲームの収益は1億9600万ドルに減速している。

ユーザーがモバイルに移行するほど、 Facebookはゲームを声高に宣伝しなければならなくなった。iOSとAndroidしかネイティブアプリストアを持っておらず、アプリ内購入から割り前が得られるのも彼らだけだ。2011年、Facebookも必死になってHTML5のゲームプラットフォーム「Project Spartan」を開発した。しかしこれが頓挫したのは、当時のモバイルウェブ規格は、ダウンロードして使う豪華なネイティブアプリに対抗できるほど強力なものでなかったからだ。

月日は流れ、開発者はHTML5で画質が高く、さくさく動くゲームを作る方法を見つけた。Messengerで Infinity Bladeのような3D長編ゲームを見ることはないだろうが、80年代のクラシック・アーケードゲームや簡単なパズルゲーム、 Flappy Birdのようなレトロゲームなら支障はない。

FacebookはMessengerゲームのアイデアを試すのに、自分たちでもゲームを作った。バスケットボールをシュートするゲームで、ユーザーは累計12億回、このゲームで遊んでいる。これはFacebookの予想以上だった。Messengerにゲームがあればユーザーは遊ぶことがわかった。もちろん、LINEやKakao Talkなどのチャットアプリも、チャットゲームプラットフォームを先駆けて開発している。

今月の初め、Facebookがインスタントゲームのプラットフォームを構築しているという情報が入った。TechCrunchは、このゲームがどのように使えるかやCandy Crushを制作したゲーム会社Kingがこのプラットフォームのために開発していることを他に先駆けて伝えた。

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MessengerのHTML5ベースのゲームの画質は他のゲームより劣るかもしれないが、エンゲージメントに関しては引けを取らないだろう。Gameeによるゲームネットワークの調査によると、チャットゲームではユーザーは毎日平均で2セッションにわたり、34回、21分間遊んでいる。ネイティブアプリのゲームでは平均2.5セッション、43回、33分間だ。

このチャットゲームのエンゲージメント率と気軽にゲームを始められる手軽さを持ち合わせたMessengerのインスタントゲームは広いオーディエンスに受け入れられるかもしれない。

You can play Messenger Instant Games like EverWing on Facebook's web site thanks to an overlaid phone screen plus your mouse and keyboard

FacebookのウェブサイトでもMessengerのインスタントゲームで遊べる

これはFacebookのゲーム領域の2軸の戦略の一環だ。モバイルにはMessengerのインスタントゲームを据えた。デスクトップでは新たにダウンロード可能なFacebook Gameroomを展開する。これはSteamのような高価で本格的なデスクトップゲームプラットフォーム以外の選択肢をとして、安価で手軽、そしてソーシャルなプラットフォームとして打ち出している。

インスタントゲーム

インスタントゲームの最大の魅力は、素早くゲームを始められることにある。メッセージスレッドにあるゲームコントローラーのアイコンをタップして、一覧からゲームを選ぶとすぐにゲームがロードする。一回のゲームは短く、獲得した点数はプライベート、あるいはグループのスレッドに自動で投稿される。

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高得点を獲得したスクリーンショットには、対戦相手を煽る文言など、Snapchat風に書き足すことができる。ニュースフィードにゲームをシェアすると、それを見た友人はFacebookアプリでもウェブサイトでもすぐにゲームに飛ぶことが可能だ。

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ここにゲームの一覧と簡単な説明を載せた。ゲームを試して、良かった順に並べている。

  • ギャラガ (バンダイナムコ)–クラシック・アーケードゲーム。宇宙船でシューティングする縦型ゲーム。ゲームセッション1回につきライフは1。
  • スペースインベーダー (タイトー)
    クラシック・アーケードゲーム。宇宙空間でシューティング。
  • EverWing (Blackstorm) – 1942年版縦型スクロール式ゲーム。画質とスピードに秀でた宇宙船シューティングゲーム。
  • Endless Lake (Spilgames) – 美麗なTemple RunとMonument Valleyを合わせたような、アート調アドベンチャーゲーム
  • アルカノイド (タイトー) – クラシックなブロック崩しゲーム。モバイルの操作感が良い。
    • Words With Friends Frenzy (Zynga) – 高速なScrabble(言葉並べ)ゲーム。少し練習が必要。
    • Hex FRVR (FRVR) – テトリスとCandy Cushを合わせたパズルゲーム。手が詰まるまで、列を消していく。
  • パックマン (バンダイナムコ): クラシック・アーケードゲーム。モバイルのスワイプコントロールが難しく、すぐに捕まってしまう。
  • Shuffle Cats Mini (King) – 画面スワイプの速度と方角でカードを飛ばす射撃ゲーム
  • Wordalot (MAG Interactive) –Scarabbleとクロスワードパズルを合わせたゲーム。解く速さを競う。他とは趣が違って面白いが、難しい。
  • ZooKeeper (Kiteretsu) – 時間制限つきCandy Crush風ゲーム。8ビットの画像はかわいいが、1回のゲームセッションが長い。
  • Track & Field 100M (コナミ) – ボタンを連打するスピードトライアルゲーム。コンピューターの対戦相手が速すぎる。
  • Brick Pop (Gamee) – ドットスタイルのパズルゲームで、ルールの要領を得ない。
  • Bust-A-Move Blitz (タイトー / Blackstorm) – バブルを合わせて消していくパズルゲーム。1回のゲームに時間がかかる。
  • 2020 Connect (Softgames) – Candy CrushとThreesのパズルを合わせたゲーム。Messengerで遊ぶにはやや退屈。
  • Templar 2048 (Vonvon) – Threesスタイルの時間制限つきパズル。遊び方が難解。
  • The Tribez: Puzzle Rush (Game Insight) – 恐竜版Candy Crushのクローン。

現在プラットフォームはクローズドベータ版だが、インスタントゲームを開発したい場合はここから登録することができる。

今日からインスタントゲームから利用できる国は以下の通りだ。ノルウェー、デンマーク、スイス、スウェーデン、英国、カナダ、米国、日本、オランダ、オーストラリア、オーストリア、ラトビア、ドイツ、アイルランド、ベルギー、ニュージーランド、フランス、シンガポール、フィンランド、香港、ロシア、エストニア、台湾、スロベニア、プエルトリコ、キプロス、イスラエル、リトアニア、スペイン、イタリア。

ギャラガやスペースインベーダーといったクラシックゲームがこのプラットフォームに最適だ。EverWingやEndlress Lakeも、新しい手法で短く楽しいゲームを確立している。

Facebook:次の開発者エコシステム

開発者にFacebookで引き続き開発を続けてもらうには、彼れらが収益を得られるプラットフォームにしなければならない。今のところ、これらのゲームには広告もなく、アプリ内購入もない。自分の裁量で課金や広告表示ができるネイティブアプリの代わりにインスタントゲームを作ってトラフィックをそちらに送っても、開発者は損をすることになりうる。

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Marcusは「ゲーム開発者がマネタイズする方法は見つけます。私たちは彼らと約束していますから、来年にもとりかかります」と話す。ただインスタントゲームではバイラルな広がりとトラクションが期待できる。スレッド内でチャット相手と自動で競ったり、ニュースフィードの投稿でゲームをシェアすることができる。開発者はオーディエンスを獲得してから、マネタイズを行うことも十分にできるだろう。

iMessageのゲームストアはアプリの奥にあり、ゲームもパッとしない。それに比べるとFacebook Messengerは魅力的だ。Kakao Talkでは別のネイティブアプリをダウンロードする必要があり、チャットアプリ自体はログインとゲームの競争の時に使用する仕組みだ。Messengerのインスタントゲームは、友人とのコミュニケーションにも自然と馴染む体験だと言える。また、TelegramもHTML5のゲームを提供しているが、ゲームはチャットボットにしかなく、見つけるまで時間がかかる。

また、Facebookはスパム対策をしなければならない。デスクトップでは、ソーシャルゲームはスパムの温床となっていた。Zyngaなどの開発者は、ゲームで友人に助けを求めるのにコミュニケーションチャンネルを乱用していたのだ。Facebookのプロダクトマネージャーを務めるAndrea Vaccariは、過去の間違いから学んだと話す。「現在、すべてのアプリ内コミュニケーションは私たちが管理しています」と言う。

Facebookの10億人のユーザーにリーチできることを引きに、最高の開発者にメッセンジャーを招き入れることができるかが鍵だろう。彼らがメッセンジャーから2タップで遊べるゲームを開発するのなら、Messengerは友人と話すのと同じくらいやみつきになるコンテンツを手に入れたも同然と言えるかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Facebook Messengerに続きViberが法人向けサービスPublic Accountsをローンチ

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楽天の子会社で8億人のユーザー数を誇るViberは、プラットフォーム拡大に向けた次のステップをとろうとしている。ユーザーのだめだけではなく、売上増大のためにもFacebook MessengerやWhatsAppに攻撃を仕掛けようとしている同社は、本日法人向けの新しいタイプのアカウントPublic Accountsをローンチした。この新しいアカウントを使えば、企業やブランドはユーザーのコンタクトリストに登録されていなくても、マーケティングやカスタマーサービスに関連したやりとりを行うことができる。

img_7167ローンチ時点で、The Huffington PostやYandex、The Weather Channelを含む、約1000件のPublic Accountsが登録されており、ユーザーは彼らのアカウントにサブスクライブすれば、アップデートやその他の情報を受け取ることができる。

カスタマーサービス機能も近日中に追加される予定だ。ViberでCOOを務めるMichael Shmilovは、11月中にも10〜15種類の人気CRMパッケージにViberがAPI連携する予定だと、インタビュー中に語った。この準備が整えば、登録企業はソーシャルメディアやメール、メッセージといった既存のコミュニケーション手段と一緒に、Viberメッセージを送受信できるようになる。

さらにPublic Accountsの登場によって、Viber上で動くボットへの道も開けたが、ShmilovはViberがインハウスでボットを開発するつもりはないと話している。

「私たちは、拡張性のあるAPIを利用して最高のチャットサービスを開発することに注力しているため、自分たちでボットをつくるつもりはありません。しかし、ボットのディベロッパーに対しては(彼らがViberボットを作れるように)ツールを提供しています」と彼は語る。

本日リスボンで行われたWeb Summit内で、Shmilovが正式に発表したPublic Accountsは、”Public Chats”と呼ばれる2014年に追加された機能をもとに開発された。これは著名人(もしくは誰でも)が一般の人々と会話するための機能だが、その著名人をコンタクトリストに登録している人しか実際にやりとりをすることはできない。

Shmilovが強調するように、Public Accountsでは相手をコンタクトリストに登録していなくても、ユーザー(と企業)がやりとりをできるようになっている。これはViberでは初めてのことだ。

Public Accountsの登場によって今後Viberは、ユーザーに”話しかけられる”機能で既に法人ユーザーの獲得を狙いはじめている、他の消費者向けメッセージアプリと戦っていくことになる。

主要な競合相手となるWeChatLineは、それぞれ2014年と2015年から法人向けアカウントのサービスを開始している。Facebook Messengerは法人向けアカウントに関して少し遅れをとっていたものの、ボットやその他の機能で急速にサービスを拡大・アップデートしていき、最近でいえば昨日プラットフォームのアップデートが行われたばかりだ。

全体的なトレンドとして、ソーシャルメディアプラットフォームの運営企業は、インストリーム広告やディスプレイ広告以外の収入源を確保するため、ユーザーや彼らに関するデータを利用し、もっと消費者と距離の近いサービスを法人顧客に提供しようとしている。その証拠に、Twitterも現在カスタマーサービス機能を開発中だ。

しかし、もしもこのトレンドが本当だとすれば、まだその流れに乗っていないメッセージアプリも存在する。WhatsAppは今年の1月に、法人向けサービスを開始する予定だと話していたが、まだそのサービスは実際にはアナウンスされていない(遅くとも今年中には発表されるようだ)。

興味深いことに、他の全てのメッセージアプリが法人向けサービスを提供しようとしている現状を、Shmilovは、道理にかなっているだけではなく、良いことだとさえ考えている。Viber全体の登録ユーザー8億人のうち、約2億6600万人がアクティブユーザーにあたることもあり、ShmilovはViberのCRM機能が単に他社のサービスを補完し、全てのメッセージアプリが新たなコミュニケーション・チャネルとして認められるようになるためのフレームワークを構築するようになると見ているのだ。

「ユーザーが利用している数少ないアプリのひとつにViberが含まれているならば、私たちは企業とのコミュニケーションもViber上で行えるようにしたいと考えています」とShmilovは話す。

企業がメッセージアプリに興味を持っている理由は明らかだ。誰かと直接テキストベースのやりとりをする際の主な手段として、メッセージアプリ利用者の多くは、(完全にではなくとも)メールの代わりにメッセージアプリを使っているほか、中にはFacebookやTwitterといったオープンなプラットフォームの代わりに、メッセージアプリというクローズドなサービスを使っているという人もいる。いずれにしろ、メッセージアプリ上のやり取りはリアルタイムで行われ、これは(企業が渇望している)エンゲージメントを高める上で重要な点だ。

さらに、モバイルフレンドリーなメッセージングプラットフォームは、万能な多機能プラットフォームへと進化しようとしており、今ではステッカーのようなメディアを送付する機能のほかにも、通話機能や、オススメのレストランなどのさまざまな情報を備えた対話形式のボットなどが搭載されている。

そのため、まとまった数のユーザーと直接会話をしたい、またはカスタマサービスを提供する際に直接彼らとやりとりをしたい、もしくはその必要があると考えている企業やブランドが、メッセージングプラットフォームを利用しようとするのには納得がいく。2億6600万人というアクティブユーザー数を誇るViberは、そういった意味で、企業にとって魅力的な存在なのだ。

しかし同時に、法人向けサービスの拡大を嬉しく思っていないユーザーがいるのも確かだ。

先日の記事にも書いた通り、メッセージングプラットフォームは、Facebookのようなオープンなプラットフォームと張り合うくらいにまで成長した。FacebookやTwitter上では何でも公開されている一方で、メッセージングプラットフォームではユーザーが話しかけたい相手を選ぶようになっている。そのような環境に企業が入り込んで情報を発信しだすと、使い方によっては、ユーザーエクスペリエンスが低下する恐れがあるのだ。

Public Accountsの料金体系についてShmilovはハッキリと答えなかったが、どうやらViberはフリーミアムモデルを採用し、アカウント作成自体は無料で、法人ユーザーが機能を追加したときや、情報発信する際に課金する仕組みを導入するようだ。

「既に企業やブランドは、Public Chatsを使ってViber上でコンテンツを発信できるようになっていて、私たちはスポンサードステッカーやその他の販促サービスから売上を立てています」と彼は話し、Public Accountsがまずどのあたりから収益をあげていく可能性が高いかについて説明した。「Public Accountsのそれ以外の機能については、現状無料で利用できます」

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

これからのアプリケーション開発は「3つのマイクロ」の時代に

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【編集部注】著者のPeter Yared氏はSaphoの創業者でCTO。以前はCBS InteractiveでCTO/CIOを務めた。

これまでアプリケーション開発はずっと危険に満ちていた:プロジェクトは肥大化し、高価につき、決してリリースされない。実装技術は ‐ サービス指向アーキテクチャ(SOA)からビジネスプロセス管理(BPM)に至るまで ‐ その肥大化と歩調を合わせる傾向にある。RedpointのTomasz Tunguzが最近指摘したようにSaaS(サービスとしてのソフトウェア)の成長は鈍化しており、次世代のアプリケーションは既存のアプリケーション同士を斬新な方法で新しいワークフローへと織り上げたものになる。

サービス、アプリケーション、およびフローの「マイクロウェーブ」

アプリケーション開発における「マイクロ」の傾向とは、複雑な問題に対して、ボトムアップにシンプルなソリューションを提供することに注力するといったものである。マイクロサービスは簡単に複数のシステムと統合することが可能であり、マイクロアプリは簡単なユーザーインターフェイスを提供することが可能で、そしてマイクロフローは利用者にシステムを横断してタスクを完了させることを可能にする。サービス、アプリケーション、およびフローのこの「マイクロウェーブ」3人組は、ソリューションを即座に提供するために、既存のシステムを斬新で有機的な手段を用いて織り上げる新しい方法を提供する。

マイクロサービス

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アプリケーション間の相互運用性は、長い間アプリケーション開発における聖杯(追い求めても手に入れることができない価値あるもの)となっていた。1990年代のCORBA/IIOPといったヘビー級トップダウンアーキテクチャは、2000年代にはSOAへと進化した。SOAの実装には、企業全体への義務と協調の適用が必要とされた。SOAPなどのペイロード規格は、ヘビー級で特に認証層での非互換性に満ちていた。

GEのようなわずかな企業が、SOAを実装するための規律を持っていたが、ほとんどの企業にとって、SOAプロジェクトは、広く採用されることはなかった。たとえ成功した後でも、企業の世界の恒常的な売却や買収は、SOAをムービングターゲット(定まっていない目標)にし続けた。

ここ数年は、マイクロサービスが流行となっている。マイクロサービスとは、アトミックで、バックエンドで単一の操作(例えば顧客レコードを1件取得するといった)を実行するような自己完結型のものである。マイクロサービスへの最も一般的なインタフェースは、よく知られていて、非常に単純なJSON/REST/HTTPSパラダイムを採用している。認証も単純であり、一般的に使いやすいAPIキーを採用している。

マイクロサービスの美しさは、それらの作成、デプロイ、および共有が信じられないほど簡単なことだ。新規および既存のアプリケーションは、簡単に多数の外部ならびに内部のマイクロサービスを呼び出すことができる。否定論者たちは、マイクロサービスがまるでキノコのようにあまりにも簡単に増殖し、スケールしにくく共有や発見が難しいという点を正しく指摘している。しかし、これらは強引な技術によってではなく、各企業内のポリシーによって囲い込まれるべき問題である。

アプリ同士が有機的に通信することを簡単にすることによって、アプリ開発と展開方法の新世代が生み出され、そのことが企業とソフトウェアベンダー双方にとってアプリケーションの新世代を加速することをとても容易にしている。

マイクロアプリ

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2008年にiOSとAndroidのアプリストアが発足して以来、モバイルアプリが多くの消費者のプライマリインターフェイスとして採用されてきた。利用可能なアプリケーションの過多で、消費者のデバイス上にアプリをインストールさせ、それを使い続けて貰うことはとても難しくなっている。それ故に、ベンダーが機能をアプリの中に山のように積み上げて既存の利用者を新しい機能で引きとめようとしたり、同時により多くのユーザーを惹きつけようとすることは、とてもありふれたやり方である。その結果、ネイティブアプリはますます肥大化し、ナビゲートするのが難しくなって来ている。

インテリジェントでコンテキストに敏感な「マイクロアプリ」のニューウェーブが、出現し始めている。マイクロアプリケーションをサポートするプラットフォームは、インタラクティブなSlackやFacebook Messengerのボットから、天候やフライトといったGoogleのインタラクティブな回答ボックスといったものまでを含んでいる。これらのマイクロアプリケーションは、通常は単一目的のもので、簡単なユーザーインタフェースとコンテキストを組み合わせて利用する。

Facebook Messengerのマイクロアプリはリッチなバブルとメニューで構成されている

マイクロアプリはHTMLに基づいており動的にロードされる。一般的にはアプリストアをバイパスし、SlackやFacebook Messengerといった既存のコミュニケーションツールへと直接ロードされるのだ。「ボット」が使う自然言語の側面には間違いなく抵抗がある。しかし、素早くマイクロアプリをメッセンジャーの中にロードしたり、結果を検索できたりする能力は、急速に勢いを増している。Facebook Messengerは特に、新しい機能を素早く統合しつつある、例えば動的なメニューやインタラクティブなユニットで、それを使えばシャツを買うことからビザの注文までが可能になる。

Slackの開発者リレーションのディレクターであるAmit Shevatは、マイクロアプリを一言で上手く表現してくれた:「それは1つのことを本当に上手に行わなければならない」。

マイクロフロー

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ビジネスプロセスマネジメント(BPM)ツールは、組織がビジネスプロセスの自動化をトップダウンに実装するのに役立つ。それらは通常、非常に高価であり、デプロイにも長い時間がかかる。BPMツールは、人間とのインタラクションや機械間(MtoM)の転送を必要とする、長期間に渡るワークフローを管理する。

マイクロフローへ最初に進出したのは、IFTTTやZapierといった企業で、あるマシンから他のマシンへのデータ転送を扱う ‐ 例えばSalesforce上で締結された契約をZendeskへ送るといったようなものだ。これらのサービスには人気があるが、それらは牽引力と収入の上限に達している。例えばWorkatoといった新しい企業が、SaaS型システム間のMtoMワークフローを拡張しているが、それらは複雑さという点においてBPMソリューションと似通っていて、プログラマ向けのドメイン専用言語(DSL)を必要とする。

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Slack内でのマイクロフロー

マイクロフローのための新たな可能性は、人間-機械インタラクションの場である。今やSlackやSkypeのようなメッセンジャープラットフォームが、リッチでインタラクティブなHTMLを通してユーザーがバックエンドと対話することを可能にしている。ユーザーがどのようにエンタープライズソフトウェアと対話するかについて再考するチャンスが存在しているのだ。

マイクロフローを使用すれば、複雑で扱いにくいレガシーシステムをバイパスして、ユーザーは承認などの単純なアクションを実行することができる。現代の労働者、特に若い労働者の最大の不満の一つは、長年に渡ってアップグレードされていないレガシーITシステムと対話することの困難さである。X世代(1960年代初頭-1970年代半ば生まれ)の労働者の多くが、どうしてそこら中にタイプライターがあるのだろうと訝しんだように、ミレニアル世代(1980年代半ばから2005年位までの生まれ)は、多くのグローバル2000で採用されている不必要に複雑で時代遅れのシステムに困惑しているのだ。

経営幹部や管理者でも、マイクロフローから便益を受けることが可能だ。例えばたまにしか使わないシステムにログインすることを要求する多数の承認を行う際などに。多くの企業が、経費管理などの機能のために複数のシステムを持っている。IT部門は恐らくシステムを統合する長期計画を有しているかもしれないが、マイクロフローは幹部たちに、単一のインターフェイスを通して複数のシステムと容易にインタラクトすることを可能にする。

マイクロフローは、典型的にはユーザと幾つかのタイプの対話を必要とするため、それらはモバイルデバイスやメッセンジャーの通知機能を最大限に利用することができる。このような単純で、簡単に使用できるマイクロフローは、より多くのマクロワークフローへ関係者たちを完全に巻き込むことを容易にする。

「マイクロウェーブ」の未来へ向かって

マイクロサービス、マイクロアプリ、そしてマイクロフローを相互に組み合わせることによって、次世代のアプリケーションを提供するための新しいパラダイムが提供される。私たちが過去の教訓から学び、マイクロ革命を「肥大化」させないことを願っている。

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(翻訳:Sako)

初期ステージベンチャーファームPearのデモデイ報告

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昨日(米国時間9月1日)、パロアルトにある法律事務所の広大な駐車場は、沢山のTeslaで埋められていた。天井の高い会議室には100人のトップ投資家たちが集まった。ここで彼らは、13のスタートアップが、自分たちに注目すべき理由を述べる各4分間のプレゼンテーションに耳を傾けた。

登壇したスタートアップは、みなおよそ起業半年以内のものばかりで、すべて現役の学生または最近の卒業生が率いている。いずれも創設3年のPearによるLaunchpadプログラムのメンバーなのである。Pearは初期ステージベンチャーファームであり、毎年トップ校に通う、会社を作りたいコンピューターサイエンスの学生を募集して、オフィスと同時に、使用目的に制限も義務もない5万ドルを提供している(最近まで、同社Pejman Mar Venturesとして知られていた)。

これまでのところ、Pearはこれらの学生チームを賢く選んできたようだ。1年前にプレゼンテーションを行った8つのグループのうち1つのスタートアップはGoogleに買われ、他に4つがシード資金調達に成功している。Pearが開始された2014年の最初のクラスからも、スタートアップのFancyThatがPalantirに買われている

明らかに、昨日集まったベンチャーキャピタリストたちは、熱狂的なようだった。Canaan PartnersのパートナーであるRoss Fubiniはプレゼンテーションの途中で「今年一番のデモイベントに思える」とツイートしている。別の投資家、Lux CapitalのパートナーShahin Farshchiは、イベント後私たちに語った「素晴らしかったね、全ての人に対して何かしらの意味で。消費者向けの会社、分析とAIの会社、そして私のような投資家のためのディープテクノロジーも」。

そこに参加しておらず、おそらく好奇心旺盛な読者のために、以下にその内容を紹介しよう:


Allocate.aiこの会社は、AI搭載のタイムシートを作成している。これは作業チームがどこにどのように時間を使うべきかをより良く理解する手伝いをするプロダクトだ。(スタンフォード大学とカリフォルニア大学サンタバーバラ校出身の)創業者たちによると、米国では4500万人がタイムシートに記入していて、これによる時間的損失は金額にして110億ドルに達するとの推定である(その時間に価値がありながら、1日15分以上を請求に必要な情報収集に使っている弁護士のことを想像してみると良い)。彼らはそれをより効率化し、市場をさらに大きなものにすることができると主張している。もしあなたが同意し、彼らに連絡をとりたい場合は、founders@allocate.aiまで。


BlackSMSこの技術を使ってユーザーは、暗号化されパスワードで保護され、自己消去を行うiMessagesを送信することができる。メッセージは偽の代替テキストの内に隠したり保護したりすることができる。これは様々なケースで有効だろうと私たちを感心させた。これについて私たちが正しいことを願おう。その20歳の創設者、Tyler Weitzman – 中学時代から30あまりのアプリを構築してきたと言う – は、「BlackSMSにすべてを賭ける」ためにスタンフォード大学を中退した。

詳しく知りたければ、TCが今年の前半に書いたより長い記事を、ここで読むことができる。Weitzmanに連絡するには、founders@black-sms.comに電子メールを送れば良い。


Capella Spaceこのデータ会社は、靴箱サイズの衛星群を介して宇宙から持続的かつ信頼性の高い情報を提供することができると言っている。他のスタートアップの衛星とはどのように異なるのだろうか?その技術は合成開口レーダー(SAR)を使っている。これが意味することは、雲を通り抜ける電波の反射を使い太陽光の反射を必要としないため、夜や厚い雲に覆われているときでも、地球の表面に向けて電波を送り画像を得ることができるということだ。(他の多くの衛星群はその代わりに、光学技術に依存している)。

Capellaには競合他社がいて、Ursa Space Systemsもその1つである。 Ursaは現在、旧来の(つまり大きくて嵩張る)衛星に搭載された合成開口レーダーを使って得た情報を顧客に売っていて、そして独自の衛星群を開発することを計画している。しかし、現時点では勝負の行方はまだ見えていない。founders@cappellaspace.comで創業者に連絡することができる。


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DeepLIFT Technologiesこの会社は、入力を観察し繰り返されるパターンや他のものを識別することによって、任意のディープラーニングプロセスを理解し説明することができると言う、一連のアルゴリズムを開発した。

なぜ彼らのように、機械学習が上手くいく理由をわざわざ掘り下げるのだろう?1つの理由は、規制当局が「ブラックボックス」技術に対する押し戻しを始めているからである。最も顕著なのは、最近EUが機械学習モデルが、EU市民に影響を与える判断に利用される場合、その内容について「説明を受ける権利」を保証する法案を制定させる条項を導入したことだ。

創設者は、同社は資金を調達していないと言っている(私たちがこれを信じるかどうかは別として)。彼らはまた、現在彼らの技術は全米8箇所のゲノム研究室で使用中で、既にGoogleのモバイル開発チームとAlphabetのライフサイエンスの子会社であるVerilyを含んだ形で、Alphabet社からの強い関心が寄せられていると語った。彼らへの連絡先はfounders@deeplift.aiである。


Hotlineこのスタートアップは、ファンが直接有名人とつながることができる、メッセージングベースのプラットフォームを提供する。今のところ、それはFacebookのメッセンジャー、SMS、およびKikを使って単一のスレッドを介した通信を可能にする。基本的なアイデアは、メッセージングにTwitterのような対話性をもたらすことである。例えば、ランナーのウサイン・ボルトのファンは、おそらくボルトと1分でつながり、すぐにスイマーであるマイケル・フェルプスと、プラットフォームを変えたり他のダイアログボックスを開いたりせずにやりとりをすることが可能になる。

ハーバード大学、アマゾン、マッキンゼー – 創設者たちは印象的な経歴を持っているが、正直このプロダクトにはそのような雰囲気は漂っていない。大切なことかどうかは分からないが、早期のSnapchatのことを思わせることはなかった。彼らへの連絡先はfounders@hellohotline.comである。


Kofaこのスタートアップの技術は、あらゆる場所でアナリストを「スーパーチャージ」する。売り文句はこうだ:アナリストたちは予測モデリングや地理空間分析と膨大なその他の材料を理解しようとして苦労しているが、それは企業における彼らの役割の中心ではない。Kofaは、彼らにこの問題の一部を解決するための再利用可能なポイントアンドクリックのツールを与えると言う。その技術はまた、アナリストが互いの仕事の上に、別の仕事を構築することを可能にする。

私たちは、これがどの程度ユニークなのかはわからないが、Kofaの創設者は以前FancyThatを設立した者たちだ。彼らはPalantirに在籍していたが(前述したようにPalantirはFancyThatを買収した)、今年の初めに同社を離れ再び自分たち自身で起業した。これまでのところは上手くやっているようだ。彼らは既にいくつかのプリシード資金を調達していて、読者がこの記事を読む時には顧客と「6桁の契約を締結しつつある」ということだ。


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Motifこのスタートアップが目指しているのは、カスタマーサービス担当者が、簡単かつ即座に助けを求めているユーザーの画面を引き継ぐことである。これらすべてが1行のJavaScriptで実現されている。Motifはまた、事前に定義されたユーザーアクションの前後5分間のユーザーの画面を、サポート企業が記録することができるようにする。もし最初に心に浮かんだことが「プライバシーはどうなる?」ならば、目を閉じて、最後に画面上にあるものについて、電話越しにだれかに説明しようとしたとき、それがどれくらい時間がかかったかを思い出してみよう。Motifが、今後このような苦悩から私たちを救うことができるなら、私たちはそれを受け容れる。

チームの大きさがどれほどかは明らかではない。創業者Allan Jiangは現在スタンフォード大学でコンピュータサイエンスを学んでいて、2018年に卒業予定であることは確かである。彼への連絡はfounders@usermotif.comへ。


Novaこの会社は移民が米国の会社からのローンにアクセスすることを助けようとしている。米国の貸金業者には移民のクレジット履歴に簡単にアクセスする手段がないため、通常移民からのローンの申し込みは不可能ではないにせよ、とても困難である可能性が高い。ではNovaのソリューションは?世界中のグローバルな信用調査会社と貸し手を接続することだ。移民はNovaと提携している金融機関に融資を申請し、貸し手はAPIを経由して得られる情報を使って意思決定を行う。なおAPIで取得されるファイル1件ごとに貸し手はNovaに30ドルを支払う。これで完了だ。

同社は、2ヶ月前に開業し、既に3金融機関と提携している。創業者たち(全員がスタンフォード)に連絡する際にはfounders@neednova.comへ。


Plutoこのスタートアップは、小売業者が顧客を獲得するための新しいチャネルとして、メッセージングアプリを活用することを助ける、SaaSプラットフォームを提供する。例えばトリーバーチのようなブランドは、もはやメールプロモーションや広告だけに頼るというわけにはいかない。Plutoの技術を用いれば、顧客がFacebookメッセンジャーを開けた際に、後で買うためにオンラインショッピングカートに保存してまだ買っていないカラープロックPコートについて、企業から顧客にリマインダーを送ることができる。いままで行われてこなかったことだ。

創業者への連絡はfounders@getpluto.coまで。


Script写真を撮り、それをオンラインステッカーに変換し、メッセージングアプリを離れることなく送る。または友人や他のコミュニティのステッカー作品にアクセスして、会話を離れることなく、彼らのステッカーを送信する。

Hotlineと同様に、私たちにとってこの会社は、会社としては物足りなく、単なる機能提供のためには過剰のような気がするのだが、しかし機能も増え多くの人びとがこれを「選んで」いるようである。Scriptの創業者チーム(全員がスタンフォードから)によれば、過去4ヶ月間でサービスを知った何千人ものユーザーが、既に320万ステッカーを作成したそうである。役立つ情報かどうかは不明だが、CEOのKatia Ameriは同社を開始する前に、Pearのベンチャーアソシエイトとして2年間を過ごしている。

Ameriと彼女の共同創業者たちへの連絡はfounders@script.meへ。


Synocateこのスタートアップは、大学入学やキャリアアドバイスのための市場を構築中である。まず手始めに入試小論文を提出しようとする高校生のためのエッセイ編集ツールの提供を開始し、1エッセイにつき49ドルで、彼らが入学しようとしている大学の学生からのフィードバックを行っている。

特に目新しいものを聞くことはできなかった:野心的な高校生とその親の要望に応えようとする沢山のスタートアップが既に存在している。そして、それはとても巨大な市場であり、圧倒的に成功しているものは存在していない。創業者への連絡はfounders@synocate.comへ。


xSeerカーネギーメロンその他のPh.Dのチームによって設立されたこの会社は、数10億のデータポイントを取り込み、直感的に大規模なスケールで可視化を行う洗練されたビジュアル分析ソフトウェアを作成している。例えば保険会社などの顧客企業が、現在ターゲットにしておらず、本来ならばターゲットにするべき人たちを発見することなどを容易にする。

もしもっと詳しい情報のために創業者たちに連絡をしたい場合(彼らはまた秀逸なデモプログラムも持っている)はfounders@xseer.ioへ。


Viz私たちにとっては、この会社が1番興味深いものに思えた(Farshchiも同意見だ)。一言で言えば、それは一般的には放射線科医や他の技術者の専門知識を必要とする、超音波診断に対するディープラーニングの適用である。不安な患者たちが長い間待ち望んでいたものになる可能性がある。具体的には、そのソフトウェアは、超音波診断画像を他の数百万の画像や動画(ひとりの放射線科医師が一生に見ることのできる以上の数だ)と比較することによって、担当医師が画像を解釈する能力を上げ、迅速な対応がとれるようにする。

これは「熱い」領域だ。数年前、起業家Jonathan Rothbergは、Technology Review誌のインタビューで、新しい種類の超音波画像診断システムの開発に対して1億ドルを投資したと語った。その新しいシステムは「聴診器程度に安価」で「医者の効率を100倍にする」ものだということだった。最初は腰部の診断に焦点を当てているVizは、そのソフトウェアを使って、既存の機械で同じ仕事ができるようにすることを目指している。

創業者たちへの連絡はfounders@viz.aiへメールを送ること。

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(翻訳:Sako)

ローンチ5年で10億ユーザー、Facebookメッセンジャーの過去と未来

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users   TechCrunch

Facebookがメッセンジャーのダウンロードを強制させるという賭けに成功した。その反動にかかわらず、20ヶ月の間にメッセンジャーはユーザー数を倍にし、開始から5年でユーザー数は10億人に到達した。メッセンジャーはFacebookや、Facebookが買収したWhatsApp、GoogleのYoutubeなどで構成される10億ユーザークラブに参加した。

メッセンジャーアプリは他にも印象的な記録を残してきた。毎月170億枚の写真が送信され、ユーザーと企業の間で10億メッセージのやりとりがなされている。また、毎日3億8000万のスタンプと2200万のGIFが送信されている。そしてVoIP電話全体の内10%はメッセンジャー経由とのことだ。メッセンジャーが新しく開設したチャットボットのプラットフォームには現在1万8000チャットボットが存在し、2万3000のデベロッパーがFacebookのWit.ai ボットエンジンに登録してきた。

ユーザー数10億人という節目となる記録はFacebookが企業、デベロッパーのメッセンジャーのプラットフォームへの関心を引くことを容易にする。メッセンジャーの普及が進むことは次のようなことを意味する。新たにメッセンジャーを利用し始めた他のユーザーの存在が、未だにSMSやメッセンジャーの競合サービスを使っている人にメッセンジャーをより便利なアプリだと思わせるのだ。

Facebookのようなネットワーク効果を持っている企業は他に類を見ない。

Facebook Messenger Team

David Marcus氏とマーク・ザッカーバーグ氏がロゴをかたどったメッセンジャチームの万歳をリードしている

メッセンジャーは元Googleの社員が起ち上げたチャットアプリBelugaを元に名前だけ変えて始めたものだ。FacebookはBelugaを2011年の3月に買収している。「10億人ものユーザーを獲得するなんて想像もできませんでした。しかし、それを実現したいとは思っていました。それが私たちのビジョンでした。世界中の人々をそのようにつなげたかったのです」Beluga共同創業者のLucy Zhang氏はそう語る。

「みんなが飛び上がってこのことを祝うと思っていますよね」Facebookの現在のメッセンジャーの責任者David Marcus氏はそう語る。「しかし、サービスをユーザーに提供すること、正しいものを作ること、問題なく運用すること、人々の日々の生活を支援することなど一層の責任が発生します」。

すべての人がメッセンジャーのユーザー数10億人突破のお祝いに参加できるようにしている。風船の絵文字をFacebook上で送ると画面上でユーザー数10億人突破を祝うライトアップを見ることができる。

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ユーザー数10億人への道のり

Zhang氏とMarcus氏は、派手な機能、利用のしやすさ、地味だがパフォーマンスの向上につながることまでの全てに継続的なイテレーション(分析、設計、開発、テストのサイクルを回すこと)を行ったことがメッセンジャーの発展につながったと語る。以下に時系列でメッセンジャーのこれまでの変遷を紹介する。

Beluga

Belugaは「グループ」ではなく「ポッド」を持っていた

Belugaは「グループ」ではなく「ポッド」を持っていた

2010年、グループチャットが人気を獲得し始めていたが、SMSはひどい有様だった。同年に開催されたTechCrunch Disruptのハッカソンで生まれたGroupMeは勢い良く成長した。しかし、GroupMeはネイティブアプリではなくコストの高いSMSに依拠していた。

2010年の7月、Belugaはデータ通信のチャットに焦点を当てて設立され12月までに大きく成長した。「友達のそばにいたいという私たち自身の希望、要望から生まれました」とZhang氏は語る。その時、Facebookチャットはどちらかというと非同期のメッセージサービスで、Facebookアプリの中に埋もれていたために快適さに欠けていた。Facebookはメッセージに特化したアプリをリリースする機会を得るためにBelugaを2011年の3月に買収した。

 メッセンジャーのファースト・バージョン

「メッセンジャーのファースト・バージョンをリリースするのに3、4ヶ月を費やしました」とZhang氏は回想する。その当時、メッセンジャーのチームメンバーはZhang氏、共同創業者のJonathan Perlow氏(現Facebook社員)、Ben Davenport氏、そしてエンジニア1名、プロダクトマネージャー1名、デザイナー1名だった。

メッセンジャーは2011年の8月にサービスの提供を開始した。デスクトップ、モバイルなどの異なるプラットフォームでメッセージを送受信することができるものだった。写真と位置情報の共有以外の今でもメッセンジャーにあるいくつかの機能を備えていた。その1年後には既読機能を実装し、まるで顔を合わせて話しをしているかのようなチャットへと変化した。

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左がメッセンジャーファースト・バージョン、右が現在のメッセンジャーのデザイン

Facebook本体のアプリから分離した初めてのアプリとして、メッセンジャーアプリは1つの重要な機能に特化したシンプルなモバイルプロダクトの価値を証明した。

使いやすくなったメッセンジャー

Facebookはメッセンジャー普及のために戦略を練ってきた。ユーザーがやりたいコミュニケーションができるようにフレキシブルさを追加してきた。2012年から2013年までの間に、メッセンジャーを利用するのにFacebookアカウントを必要とする条件を撤廃し始めた。Facebook友達でない場合、電話番号を利用してSMS経由で連絡を取ることができるようにした。VoIP電話をコミュニケーションツールとして当たり前のものとするための賭けに打って出た。メッセンジャーのデザインは本元のFacebookとは異なり、操作スピード、シンプルさを追求するためより洗練されたものとなった。

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メッセンジャーはデザインの一新でアイデンティティーを得た

アプリダウンロードの強制

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users 2TechCrunchメッセンジャーのサービス提供開始から3年間の成長は停滞していた。しかし2014年4月、Facebookがユーザー数2億人到達を発表する少し前、同社の高圧的な告知によりコミュニティーがざわついた。その告知とはFacebookアプリからチャット機能をなくし、代わりに強制的にメッセンジャーをダウンロードさせるというものだった。この強制の言い分としてはメッセンジャーアプリによって、ユーザー間でのやり取りがより早くなり、メッセージを見逃すことも少なくなるということだった。

ユーザーは腹を立てている。Facebookがスマホのホームスクリーンを占有しようとしているとしてFacebookを責めた。ユーザーは1つのアプリでも十分快適だったのに、なぜFacebookのアプリを2つも利用しなければならないのだろうか?メッセンジャーの平均的なレビューは星1つとなったがAppストアでダウンロード数がトップにもなった。

Facebookは膨らみすぎたアプリからメッセンジャーを解放することで、新たにメッセンジャーにたくさんの機能を追加することができるようになった。そして結果的に、ユーザーもついてきたのだ。ユーザーはメッセンジャーを頻繁に使うようになった。もしメッセンジャーがFacebookアプリに埋め込まれたままだったとしたら、メッセンジャーを開く手間にストレスを感じるほどにだ。2014年の11月までにユーザー数は5億人に到達した。

スピードの必要性

さほど関心を集めなかったが、2014年の末にFacebookはメッセンジャーの大幅な技術的改良を実施した。数十億のメッセージがやりとりされる規模においては、ミリ秒の短縮はメッセージの送受信に大きな差を生み出す。私がここで説明する言葉より表現豊かに、メッセンジャーチームはユーザー間の送受信における遅延を減らすためのパフォーマンス、安定性に対して多くの時間を費やしたとMarcus氏は語った。Marcus氏はPayPalの会長を務めた人物で、Paypalを退任後に初めて取り組んだのがメッセンジャーのプロジェクトだった。

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ユーザーが送信したメッセージがどのような状況にあるのか分かりやすくするため、メッセンジャーはメッセージの横に小さなサークル(円のマーク)を設置した。サークルが空白の表示は送信中であること、空白にチェックマークが表示されれば送信完了、サークルに色とチェックマークが付けば相手に届いたこと、サークルにプロフィール写真が表示されると相手がメッセージを読んだことを示す。繰り返すが、これは小さなことかもしれないが、これによりSMSで発生していたようなコミュニケーションにおける曖昧さを排除することができた。それは2014年初めにFacebookがWhatsAppを買収した後からMessengerにとって問題となっていたことだった。

アプリとビデオ

2015年はメッセンジャーが単なるチャット以上の存在になった年だ。SMSを時代遅れなものとし、現代風のメッセンジャーを通してユーザーの生活を支えるように改良がなされた。ビデオがいたるところで盛り上がりを見せ始めていたが、ビデオチャットはFaceTime、GoogleHangoutsのような限られたプラットフォームのみだったところで、メッセンジャーはビデオチャットを開始した。Marcus氏はビデオチャットを実装したことがメッセンジャーが電話に代わる多機能なコミュニケーションツールになるきっかけになったとしている。

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メッセンジャーのプロダクト責任者Stan Chaudonovsky氏がビデオチャットを実演

FacebookはVenmo風の個人間で送金ができる機能をメッセンジャーに追加した。そしてF8デベロッパー・カンファレンスにおいてメッセンジャー・プラットフォームについて明らかにした。そのプラットフォームでは、Giphyのようなコンテンツを共有することを始め、最終的にUberの車を呼んだり航空会社のカスタマーサービスを受けることができるようになった。2016年内には、チャットボットのデベロッパーやニュースメディアもメッセンジャーに参加するだろう。また、Facebookはたらい回しにされ苛々させられる電話のカスタマーサービスの代わりにメッセンジャーを使うことを法人に提案している。

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メッセンジャー・プラットフォーム

 

有用であることが先、おもちゃではない

ユーザーがチャットボットに慣れ始めているところだが、世界中のユーザーがメッセンジャーを利用できるようにすることに再び焦点を当てている。「全ての人が電話を持っているように思いがちですが、世界のすべての国には当てはまらないのです」とMarcus氏は語る。

Marcus氏は、最近のメッセンジャーの成長の理由についてアカウントの切り替え機能を実装し始めたことを挙げる。一家で1台の電話を共有しているような発展途上国の家族全員が自分のアカウントでメッセンジャーを使うことができる。

メッセンジャーは電話番号の代わりとなるため、メッセージリクエストを実装した。これはユーザーが誰にでもメッセージを送ることを可能にし、知らない人からのメッセージはフィルタリングして別の受信箱へと選り分ける門番のようなものだ。新しくなったメッセンジャーではユーザ名、短縮URL、QRコードでよりシンプルにユーザー同士がお互いに見つけることができるようになった。
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メッセンジャーのこれらの特徴は、誰かと連絡するために任意の連絡先情報を必要とすることから、幅広く使われている名前だけでコミュニケーションができる世界への抜本的な転換を示す。良くも悪くも電話番号を聞くというような気まずい質問をする必要がなくなる一方、受信者は話したくない人をブロックすることも容易になる。

失速するSMSをついに葬り去ることに期待して、先日FacebookはAndroidユーザーがメッセンジャー上でSMSの送受信をできるようにした。今月7月にはFacebookはさらに高度なセキュリティが必要な送受信のためにエンドツーエンドの暗号化機能「秘密の会話」を実装した。

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メッセンジャーの未来

これらの着実な発展で、Facebookメッセンジャーは競合である他のモバイルメッセージアプリよりも一歩抜きん出ている。KakaoTalkは5000万人ユーザー、Kikは1億7500万人ユーザー、LINEは2億1800万人ユーザーだ。今のところ、メッセンジャーの最大の競合は、メッセンジャーが営業できない中国拠点の7億6000万人ユーザーを持つWeChatだ。そしてメッセージを送るためというよりは話題を共有したり、写真を送ることで人気のあるアプリ1日1億5000万人の利用ユーザーを持つSnapchatだ。

WhatsAppがいる中国を除く地域では、Facebookのメッセンジャーはチャット市場の覇権争いで優位に立つだろう(打たれ強いSMSを除く)。Marcus氏は以下の様に結論付ける。もともとのテキストメッセージのスタンダードを打ち壊すには、メッセンジャーを徹底的に普及させなければならない。ユーザーの友達が1人でもメッセンジャーを利用していないだけで、ユーザーをiMessageやAndroidのメールに引き戻してしまうからだ。

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Sheryl Sandberg氏とDavid Marcus氏

「1つのプラットフォームに話したい人がほとんどいる場合、電話番号は必要なくなります。名前で彼らを見つけることができるし、さらに多くのものを送ることができて、ビデオ電話も可能です」。Marcus氏は自信を持って、「メッセンジャーはこの世界にとって重要なコミュニケーションツールになりつつあると信じています」と言う。

 

現在、メッセンジャーが必要としていることに関して、Marcus氏は「一番必要なのは時間です。メッセンジャーに対して多くの人が持つイメージを変えなければならないのです。多くの人は、電話番号を持っていないFacebookの友達にメッセージを送る手段と考えています。10億人を超えるユーザーの考え方を変えるために多くのことをしなければならないのです。しかし徐々にですが、その方向に進みつつあります」と語った。

これまでの人類の歴史で、無料でここまで活発に多くの人がつながったことはない。10億人が名前とインターネットアクセスのほか何も必要なく、簡単にコミュニケーションを取ることができるのだ。歴史的に「恐怖」というのは分離や未知から発生する副産物であった。しかしメッセンジャーによって私たちはより簡単にお互いを知ることができるようになるのだ。

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原文

(翻訳:Shinya Morimoto)