LegalForceは8月5日、クラウド契約書管理システム「Marshall」のオープンベータテストを開始した。契約書レビュー支援ソフトウェア「LegalForce」の開発で培った自然言語処理技術と機械学習技術を活用し、契約書管理につきものの入力作業の完全自動化を実現する。
表計算ソフトを利用した、必要情報の手入力による締結後の契約書の管理は、膨大な作業時間を要する上に、入力ミスの防止も難しく、企業の文書管理において大きな課題となっているという。
これに対してMarshallでは、締結済み契約書のPDFデータをアップロードするだけで、自動で全文の文字起こしを施し、「契約締結日」や「契約当事者名」、「契約開始日、終了日」などの情報を抽出して検索可能なデータベースに仕上げるとしている。紙で締結された契約書、電子締結された契約書、両方に対応。
またこれにより、法務担当者は、契約書管理の時間を大幅に削減できるほか、過去に締結した契約書の検索も短時間で行えるようになる。
LegalForceは、2019年4月に正式版サービスを提供開始した、クラウド型契約書レビュー支援ソフトウェア。契約書のリスクを数秒で洗い出す自動レビュー機能や、社内の契約書データの有効活用を支援するナレッジマネジメント機能により、リスク検出やリサーチにかかる時間を大幅に削減しながら、業務品質を高められる。LegalForce利用者は、平均3割の業務時間削減に成功し、8割以上が契約書業務の品質向上を実感しているという。2020年8月時点で、400超の企業・法律事務所で利用されている。
2017年創業のLegalForceは、独自のAI技術と弁護士の法務知見を組み合わせ、企業法務の課題を解決するソフトウェアを開発・提供。京都大学との共同研究をはじめ、学術領域への貢献も行っている。
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