BearTailが中小企業向けにクラウド経費精算サービス、2000人のオペレーターが人力でデータ入力

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スマートフォンでレシートの写真を撮影してアップロードすれば、オペレーターが人力で入力を代行し、カテゴリの分類を行った上で家計簿を作成できるサービス家計簿サービス「Dr.Wallet」。このサービスを提供するスタートアップのBearTailが2月1日、クラウド経費精算サービス「Dr.経費精算」ベータ版の提供を開始した。

Dr.経費精算は中小企業をターゲットにした経費精算サービス。Dr.Wallet同様にスマートフォンで領収書を撮影し、スマートフォンアプリもしくはウェブブラウザからアップロードすれば、自動的に経費データ化し、同時に仕訳も行う。クレジットカードや電子マネー等の利用明細の自動取得にも対応する。

スマホ+ウェブ

取り込んだデータからプライベートでの利用を除外するなどの編集機能も用意。法人向けということで、経費のデータ入力に加えて、管理者への経費申請を行うワークフロー機能も提供する。承認を得た経費データは管理者向けのウェブ画面からダウンロード可能。

全銀フォーマットのデータ形式に準拠しているため、各種会計ソフトへの取り込みが可能だ。承認の際、特定の勘定項目で一定額以上になっていた場合や、領収書が不足している場合に知らせるアラート機能、申請者と承認者で申請内容の確認ができるコメント機能も用意している。

WEB_経費承認

サービスの強みとなるのは、データの自動入力を裏側で支えるクラウドソーサーだ。BearTailではDr.Walletを提供するため、遠隔地で働く主婦など、約2000人の入力オペレーターを集めている。今回提供するDr.経費精算でもこのオペレーターが写真を目視してデータを入力する。これにより、自動読み取りするよりも高い精度を実現しているのだという。「重要なのはアプリやシステムと人力でのオペレーションの融合だ」(BearTail代表取締役社長の黒﨑賢一氏)

料金は1アカウントにつき月額980円。競合としてはクラウドキャストの「Staple」やマネーフォワードの「MFクラウド経費」などがある。BearTailでは6月をめどに、ICカードリーダーを活用した交通系電子マネーの自動読み取り機能を導入するほか、専用スキャナーの提供も予定する。

クラウド家計簿提供のBearTail、今度は経費精算サービスの提供を開始

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スマホでレシートを撮影するだけで全自動で家計簿を作成できるクラウド家計簿サービス「Dr.Wallet」。このサービスを提供するBearTailが、今度はビジネスパーソンをターゲットにした新サービスを公開した。同社は12月24日、クラウド経費精算サービス「Dr.経費精算」ベータ版の提供を開始した。サービスは月額980円(30日間無料)。2016年1月には法人向けプランの提供も予定する。

Dr.経費精算は個人時事業主や中小企業向けの経費精算サービス。スマートフォンアプリやウェブサイトにて領収書を撮影して送信するだけで、データ化、さらに仕訳までを行う。登録されたデータは事後の編集も可能。データはExcel、CSV形式で提供される。

もともとBearTailが提供してきたDr.Walletでは、撮影したレシートのデータを、画像認識とクラウドソーシングの手入力で処理。目視をはさむことで高い精度を提供していた。今回提供を開始したDr.経費精算ではそのノウハウをいかしてサービスを提供しているという。

経費精算の自動化と聞いて気になるのは、交通系ICカードの読み込みだ。例えば先行する経費精算サービスであるクラウドキャストの「Staple」などは5月にICカードの読み込みに対応。この機能のリリース後にユーザーを拡大しているといった話を以前の取材で聞いた。

BearTailでもそのあたりのニーズは意識しているようで、ベータ版では交通経路検索機能により、駅名からの料金登録をまず実現。今後は「2016年早いタイミングで予定している正式版では、ICカードのNFC読み込み、オンライン利用明細の自動取り込みの機能も追加する予定」(BearTail代表取締役の黒崎賢一氏)としている。

Fintechという言葉でひとくくりにするワケではないが、電子帳簿保存法の改正を受け、2017年度にもスマートフォンで撮影した領収書での経費精算が可能になると見込まれていることからも、この領域のスタートアップの動きは活発。BearTailもそこに着目した。「今後クラウド化が進んでこなかった経費精算サービスが一気にクラウド化すると考えている。帳票入力や回覧・保管にかかわる経費精算関連市場は1兆円とも言われるが、その中でデファクトスタンダードを目指す」(黒崎氏)