スペースXが世界の海を監視する衛星の打ち上げに成功

【訳者注】打ち上げは成功(Twitter投稿)し、衛星は予定軌道に投入された。

SpaceX(スペースX)は米国時間11月21日土曜日の朝、カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地からFalcon 9を太平洋標準時の午前9時17分(東部標準時12時17分、日本時間11月22日2時17分)に打ち上げる予定だ。これは欧州宇宙機関(ESA)、NASAおよび米国とヨーロッパの気象観測機関によって開発されたSentinel-6 Michael Freilich Missionである。

Sentinel-6は、2006年から2019年までNASAの地球科学部門の責任者を務め、8月に他界した元NASA地球科学部門長のMichael Freilich(マイケル・フライリッチ)氏にちなんで命名された。これは、プログラムに予定されている2機のSentinel-6シリーズの衛星のうちの1つで、Sentinel-6Bは2025年のいずれかの時期にSentinel-6 Michael Freilichに参加する予定だ。

上の動画は、打ち上げ時刻の約15分前、つまり太平洋標準時午前9時2分(米国東部標準時12時2分)頃にライブ配信される。本日のミッションがキャンセルされた場合、日曜日の太平洋標準時午前9時4分(東部標準時12時4分)にバックアップのスケジュールが用意されている。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

スペースXが16回目のStarlink衛星打ち上げ、Falcon 9の再使用限界をテストへ、本日11時すぎからライブ中継

SpaceX(スペースX)は16回目のStarlinkミッションを米国時間11月23日の東部標準時午後9時34分(日本時間11月24日11時34分)に打ち上げる。この打ち上げでは60機のブロードバンドインターネット衛星を地球低軌道に投入し、既存のコンステレーションに加えて成長を続けるネットワークに貢献し、最終的には世界中をカバーすることになる。打ち上げはFalcon 9ロケット再使用の新記録を達成する可能性があるという意味でも重要だ。

スペースXがこのミッションで使用するブースターは2020年8月、6月、1月だけでなく、2019年5月、2019年1月、2018年9月にも飛行している。さらにロケットの衛星ペイロードをカバーするフェアリングは、以前のミッションで1回飛行した半分と、修復される前に2回のミッションで使用された別の半分となっている。

これはもちろんスペースXのStarlinkミッションを推進することになるが、最終的には世界中の遠隔地に高速で低レイテンシー、かつ比較的低コストのブロードバンドインターネットアクセスを提供することを目的としている。同社はこれまでに約900基の衛星を打ち上げており、先週からカナダの一部の地域で「Better Than Nothing」の早期ベータ版の運用を開始している。

打ち上げライブストリームは打ち上げの15分前、または東部標準時午後9時19分(日本時間11月24日11時19分)頃から開始される。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

「マンダロリアン」のベビーヨーダもNASAとSpaceXのDragon宇宙船で国際ステーションへ

NASAは、現在、国際宇宙ステーション(ISS)に向かうCrew-1ミッションに、驚きの5人目の乗客も追加していた。「スター・ウォーズ」のスピンオフ「The Mandalian(マンダロリアン)」の「ザ・チャイルド」(別名:ベビーヨーダ)のぬいぐるみだ。この人形は「ゼロG・インジケーター」と呼ばれるもので、通常は柔らかくて小さな物体で、宇宙船のキャビン内を自由に浮遊させて、地球の重力が大きな影響を与えない宇宙空間に入ったことを簡単に、しかし効果的に確認できる。

Crew-1号の4人の乗員は、NASAのMichael Hopkins(マイケル・ホプキンス)飛行士、Victor Glover(ビクター・グローバー)飛行士、Shannon Walker(シャノン・ウォーカー)飛行士、そしてJAXAの野口聡一飛行士だ。彼らは、2020年初めにFalcon 9とCrew Dragon宇宙船の有人飛行を認可したSpaceX(スペースX)の協力を得て、今後半年間にわたるNASA初の商業クルーミッションで宇宙飛行士をISSを派遣するために飛行している。

ベビーヨーダは2019年、ディズニーのオリジナルのストリーミングコンテンツ「マンダロリアン」でデビューして視聴者のハートをつかみ、2020年の第2シーズンでも引き続き観客を魅了している。​「スター・ウォーズ」シリーズの初代ヨーダがどんなものであれ、子どもであることから、この名前で呼ばれるようになった。​新シリーズでベビーヨーダは、宇宙船の操縦装置をコントロールをいじったことで、シリーズを通して有名な賞金稼ぎから定期的に怒られている。

ベビーヨーダはすでに人気だが、過去のゼロG・インジケーターも宇宙旅行における注目の的になっている。スペースXの最初の有人宇宙飛行ミッションである、2020年初めに行われたDemo-2のテスト飛行では、「Tremor」と呼ばれるTy Flippableの恐竜が微重力空間を飛行した(collectSPACE記事)。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

SpaceXとNASAが4人の宇宙飛行士を乗せた初の有人Dragon運用ミッションの打ち上げに成功

SpaceX(スペースエックス)は国際宇宙ステーション(ISS)への人の輸送を行う初の民間企業となったわけだが、これはNASAとのパートナーシップにより長年積み重ねてきた有人宇宙飛行能力の開発努力の結晶だ。米国東部標準時間11月15日午後7時27分(日本時間11月16日午前9時27分)、NASAのShannon Walker(シャノン・ウォーカー)、Victor Glover(ビクター・グローバー)、Michael Hopkins(マイケル・ホプキンス)、そしてJAXAの野口聡一宇宙飛行士は、フロリダ州ケネディー宇宙センターの39−A発射台からISSに向けて飛び立った。

SpaceXの有人打ち上げプログラムは、NASAのCommercial Crew(商業乗員輸送開発)計画の元で開発が進められてきた。そこでNASAは、米国の国土からISSへ宇宙飛行士を送り込む有人打ち上げシステムの構築を行う民間企業2社を選定していた。SpaceXは、2014年にBoeing(ボーイング)とともにNASAに選ばれ、それぞれが打ち上げシステムの開発を開始した。そしてSpaceXのDragon(ドラゴン)カプセルとFalcon 9(ファルコン・ナイン)ロケットが、2020年の初めに2人の宇宙飛行士をISSへ送り届けるというDemo-2テストミッションの最終テストに成功し、先にNASAから有人飛行の認可を取得した。

ここへ来るまでに、SpaceXはいくつもの関門を通過しなければならなかった。無人飛行でのISSへの完全自動ドッキングや、地上の打ち上げ台と打ち上げ後のロケットの両方での宇宙飛行士の命を守るための緊急脱出安全システムの実証などがこれに含まれていた。Demo-1ミッションでは、実際の打ち上げ、ドッキング、着陸までのすべてがSpaceXの完全自動のソフトウェアとナビゲーションによって行われたが、必要な場合には人間がバックアップに入り、予定どおりに運行できることを実証する短時間の手動操縦も試された。

現在のところCrew-1(クルーワン)は、フロリダからの完璧な打ち上げの後、順調に飛行を続けている。Crew Dragonを打ち上げたFalcon 9の第1段ブースターは、無事に帰還している。Crew Dragonの有人宇宙船Resilience(リジリエンス)は、打ち上げ10分後に予定どおりFalcon 9の第2段から切り離された。27時間軌道を飛行した後にISSにドッキングすることになっている。ドッキング予定時間は、米国東部標準時間11月16日午後11時前後(日本時間11月17日午後1時ごろ)となっている。ドッキングが完了すると、宇宙飛行士たちは下船してISSに移り、2021年6月まで滞在して、それぞれの任務を遂行する。

Crew-1の乗員、左からNASAのシャノン・ウォーカー、ビクター・グローバー、マイケル・ホプキンス、JAXAの野口聡一宇宙飛行士(画像クレジット:SpaceX)

ミッションの4人の宇宙飛行士のうち3人は宇宙飛行の経験を持つが、パイロットのビクター・グローバー氏はこれが初飛行となる。4人は、現在滞在中のNASAのKate Rubins(ケイト・ルービンス)、Roscosmos(ロスコスモス)のコスモノートSergey Ryzhikov(セルゲイ・リジコフ)、Sergey Kud-Sverchkov(セルゲイ・クドスべルチコフ)氏と合流し、ISSは7人体勢となる(通常は6人体勢だが、1人増えることで、日常の定期メンテナンスに関連する作業は増えるものの、宇宙飛行士が実験を行う際の時間的余裕が生まれるとNASAは話している)。

定期的なNASAの運用ミッションとして宇宙飛行士が宇宙に打ち上げられたのは、2011年にスペースシャトル計画が終了して以来となる。これで米国は、有人宇宙飛行能力を公式に取り戻したわけだ。さらにこれは、今後期待されるSpaceXとDragonによる数多くの宇宙飛行ミッションの最初のものとなる。それは、NASAの計画と、企業顧客が運営する宇宙飛行の両方にわたって展開されることになる。

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(翻訳:金井哲夫)

​スペースXのFalcon 9ロケットとDragon宇宙船がNASAから有人宇宙飛行の認可受ける

SpaceX(スペースX)とNASAは、初の商用宇宙飛行士輸送システムとして開発されたFalcon 9とDragon宇宙船の複数年にわたる認証プログラムを完了した。認証プロセスの最終段階は同社が2020年初めに打ち上げた、NASAのBob Behnken(ボブ・ベンケン)宇宙飛行士とDoug Hurley(ダグ・ハーリー)宇宙飛行士を2020年5月30日に国際宇宙ステーションに輸送したDemo-2ミッションであり、この結果によりミッションに必要なすべてのレビューが完了したことになる。

​NASAは公式ブログにてこのマイルストーンを発表し、Falcon 9とDragonの初めての公式なISS搭乗員ミッションに備えたFlight Readiness Reviewが含まれていることを明らかにした。Falcon 9とDragonは米国時間11月14日土曜日(天候がよければ)に予定されている。​NASAから3人、日本の宇宙機関(JAXA)から1人の宇宙飛行士を含む合計4人の宇宙飛行士がISSに移動し運ばれ、設備を維持しながら実験を行う正式な長期滞在が行われる。

これはマルチミッション認証プロセスの最終段階であり、完全自動化された無人でのISSドッキングミッションや、打ち上げ後に予期せぬ事故が発生しても軌道到達前にロケットの安全システムが機能するかを実証するための発射台中断テストなどが含まれる。​またスペースXは、宇宙ステーションから地球に帰還したDragonのクルーカプセルの降下を制御するための新しいパラシュートシステムを開発し、広範囲でテストした。

NASAによると、スペースXとの「試験飛行データの詳細な分析」は、ベンケン飛行士とハーリー飛行士を宇宙ステーションから地球に帰還させたDemo-2ミッションの後に行われたという。

関連記事:NASAとSpaceXがCrew Dragonの初運用打ち上げを11月14日に予定、野口聡一宇宙飛行士も搭乗

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

NASAとSpaceXがCrew Dragonの初運用打ち上げを11月14日に予定、野口聡一宇宙飛行士も搭乗

国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を正式に輸送し、標準的なクルーローテーションを実施する最初のミッションは、現在、暫定的に米国時間11月14日に設定されている。NASAは当初の10月中の予定を変更した後、今週、ミッションの更新日を発表した。2020年に行われた歴史的なDemo-2ミッションが正式にテスト段階を終了し、NASAでの使用が認められた後、SpaceX(スペースX)の乗員用カプセルであるCrew DragonがISSでの 「シフトチェンジ」 ミッションのために飛行するはこれが初めてである。

今回の打ち上げではNASAのShannon Walker(シャノン・ウォーカー)、Victor Glover(ビクター・グローバー)、Mike Hopkins(マイク・ホプキンス)宇宙飛行士の3人と、JAXAの野口聡一宇宙飛行士がISSに到着し、クルーとともにISSのメンテナンスやアップグレードなどの定常運用を行うほか、地球上の研究者と共同で実験を行う。

彼らはロシアのSergey Ryzhikov(セルゲイ・リジコフ)、 Sergey Kud-Sverchkov(セルゲイ・クドスベルチコフ)宇宙飛行士、NASAのKate Rubins(ケイト・ルービンズ)宇宙飛行士など、現在ISSに滞在している乗組員に加わる予定だ。ISSに到着すると、クルーは通常の6人から7人になるが、これにより宇宙ステーションの円滑な運用を継続しつつ、通常の任務よりも研究や実験に多くの時間を費やすことができる。

Crew-1はケープカナベラルからFalcon 9ロケットで打ち上げられる予定で、東部標準時午後7時49分を予定している。もちろんこれは変更される可能性があるが、現時点ではこのスケジュールで予定されている。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

スペースXが15回目となるミッションで60基のStarlink衛星を打ち上げ

SpaceX(スペースX)は、来るべきグローバルなブロードバンドインターネットサービスの主要な構成要素である、Starlink(スターリンク)衛星を新たに60機打ち上げた。打ち上げは米国東部標準時午前11時31分に行われ、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から実施された。これは15回目のStarlinkの打ち上げであり、スペースXはこれまでに900機近くの低軌道衛星を打ち上げてきた。

今回の打ち上げは、Falcon 9の第1段ブースターの2回目の使用となった。ブースターは大西洋上のスペースXのドローン船「Just Read the Instructions」に乗って海上に着陸し、無事に回収された。

今週初めにテキサス州のEctor County Independent School Districtは、スペースXのStarlinkネットワークの新しいパイロットパートナーになることを発表した。2021年、この地区はStarlinkのネットワークを介して低レイテンシのブロードバンドに接続できるようになり、最初は最大45世帯が接続できるようになるが、さらに多くのコンステレーションがローンチされ、オンライン化されるにつれて、90世帯の顧客に拡大する計画だ。

スペースXがStarlinkで目指しているのは、これまで到達困難な地域や地方では不可能だった速度と遅延で世界中にブロードバンドサービスを提供することだ。その衛星コンステレーションは、最終的には最大何万機もの規模になることを目的としており、商業利用可能な既存のインターネットを提供する静止衛星と比較して、遅延と信頼性の点で大きな利点を提供する。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

スペースXがStarlink衛星60機の打ち上げに成功、合計800機以上が軌道上に

SpaceX(スペースX)は米国時間10月18日、衛星インターネット計画「Starlink」を新たに60基打ち上げた。これによりStarlinkの衛星は835基打ち上げられたことになるが、すべてが稼働しているわけではない(いくつかは意図的に廃止されたテスト衛星だった)。フロリダのケネディ宇宙センターからの打ち上げでは、第1段ブースターの着陸と回収が成功し、ペイロードを保護する2つのフェアリングの回収は「半ば成功」した。

「半ば成功」と表現したのは、大西洋上の2隻のスペースXの回収用船舶がパラシュートで落下するフェアリングの半分を実際にキャッチしたものの、途中で回収用ネットの1つが破損したからだ。スペースXによると回収船のクルーは無事だったが、理想的な結果でないことは明らかだ。それでも2つのフェアリングの片方をキャッチできたことは、Falcon 9ロケットの再利用性という意味で同社の努力の勝利であることは間違いない。

これはスペースXが非常に速いペースで打ち上げを行う能力を維持していることを示す印象的な成果であり、2020年は主に自社のStarllink衛星を軌道に乗せることに重点を置いている。同社は6月以来、すでに300機近くの新しいStarlink衛星を打ち上げており、米国時間10月21日に予定されている暫定的な打ち上げがあり、来月中に少なくとも2回の打ち上げを予定している。

StarlinkはすでにスペースXの従業員や技術者による社内でのテストを行っており、2020年末までに一般向けのパブリックベータ版を開始する準備を進めているという。

関連記事:SpaceXが米国ミサイル追跡衛星ネットワーク開発支援の契約を獲得

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(翻訳:塚本直樹)

SpaceXが米宇宙軍のGPS衛星を打ち上げ、日本時間10月3日午前10時43分からYouTube生中継

SpaceXは、米国東部夏時間午後9時43分(日本時間10月3日午前10時43分)の目標打ち上げ時間に、Falcon 9ロケットを使用して米国宇宙軍のためのGPS-III衛星を打ち上げる予定だ。打ち上げ時間は15分で、現時点では天候は比較的良好だ。

今回の打ち上げによってSpaceXは、最近不運にも続いてきた一連の打ち上げ中止から脱却できるかもしれない。その中には、今週初めに予定されていた衛星インターネット構想のStarlinkミッションも含まれる。

今回の打ち上げ用のFalcon 9は最近では珍しく、ブースターを含む真新しい機体が初めて使われる。今回の試みには、SpaceXの「Just Read the Instructions」と呼ばれるドローン着陸船に乗って、その第1段ロケットを大西洋に着陸させるミッションも含まれている。

SpaceXが以前に飛行したブースターを使用しないのには理由がある。SpaceXと米宇宙軍との契約では、国家安全保障宇宙発射(NSL)ミッションには、新品で改修されていない車両のみを使用できると規定されているからだ。しかし宇宙軍は最近、SpaceXが将来のフライトで再利用された第一段階を使用することを可能にする、更新された契約も発表している。

ウェブキャストは、打ち上げ開始15分前の午後9時28分頃(日本時間10月3日午前10時28分)にライブ配信が始まる。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

SpaceXが世界規模の衛星インターネットサービス構築に向けさらに60基のStarlink衛星を打ち上げ、本日は中止

【更新】米国東部夏時間9月17日午前2時19分(日本時間9月18日午前3時19分)の打ち上げは中止された。天候条件を考慮して、バックアップ日に明日を再度試みるかどうかを検討中だ。バックアップ日は、米国東部夏時間9月18日午後1時57分(日本時間9月19日午前2時57分)。

SpaceXは、Starlink(スターリンク)衛星の最新のバッチを米国時間8月17日に打ち上げる予定だった。目標のリフトオフ時間は米国東部夏時間午前2時19分(日本時間9月18日午前3時19分)に設定。このミッションはフロリダ州のケネディ宇宙センターから離陸する予定だった。なお、米国東部夏時間9月18日の午後1時57分(日本時間9月19日午前2時57分)には、天候やその他の問題が打ち上げの試みを妨げる場合に備えて、バックアップの機会が設けてあった。

今回の打ち上げにより、軌道上で運用中のSpaceXのStarlink衛星群に追加される。同社は、高速で低遅延な消費者向けインターネットサービスのプライベートベータテストを実施しており、今年後半のオープンベータサービス開始のための打ち上げに向けて準備を急ピッチで進めているため。すでに現在500機以上のStarlink衛星が世界中を周回している。目標は、これまで利用できなかった場所でインターネット接続サービスを提供することと、過去に不安定な接続や遅い接続に頼らざるを得なかった顧客にもサービスを提供できるような拡張性のある、最終的には地球規模のサービスを作ることだ。

今回の打ち上げには、これまでに2回飛行したFalcon 9(ファルコン9)の第1段ブースターが使用される、その中には、SpaceX社が人類初の宇宙飛行士を乗せた画期的なミッションだったDemo-2 Crew Dragonでも使われたものだ。同社はまた、将来の打ち上げに向けてブースターの回収を試みている。Falcon 9の上部にある貨物を保護する2つのフェアリングハーフのうちの1つは、以前にもStarlink衛星の打ち上げ時に2回使用されている。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

SpaceXがStarlink衛星の打ち上げに成功、Falcon 9ロケットの再利用記録も達成


SpaceX(スペースX)は宇宙からのインターネット接続を目指すStarelink衛星の11回目の打ち上げに成功した。これにより58基のStarlink衛星を追加し、トータルの衛星数は600以上となっている。ペイロードには地球観測衛星Planet(プラネット)3基も含まれていた。またFalcon 9のブースターの再利用回数も6回目と新記録となった。

東部時間8月18日午前10時31時分にケープカナベラル空軍基地内のSpaceX発射施設から打ち上げられた。ブースターは洋上でSpaceXのドローン着陸船「Of Course I Still Love You」に無事着陸した(Twitter投稿)。回収の成功によりSpaceX は自らが持つ再利用記録を更新した。このブースターは今後さらに再利用回数を伸ばすかもしれない。

今回の打ち上げでは、4回目のStarlink衛星打ち上げで洋上回収されたフェアリングを整備して再利用している。全体としてSpaceは創設者でCEOである Elon Musk(イーロン・マスク)氏が目指す「ロケットシステム全体の再利用」という目標に大きく近づいたことになる。この目標が達成されれば衛星打ち上げコストは劇的に下がるはずだ。

Starlinkネットワークについても、2020年中に米国とカナダの一部地域でベータサービスを開始するという目標に向かって着実に前進している。最近のPCMagの記事によると、 インターネット接続速度テストサイトのOoklaがStarlinkサービスを計測したところ満足できる接続速度が出ていたという。これはおそらく既存の衛星を社内のみ利用モードでテストした結果だろう。

今回のミッションにはカーゴベイを覆うフェアリングの洋上回収も含まれ、SpaceXの回収船であるMs. ChiefとMs. Treeが用いられた。SpaceXのツイートによれば、Ms. Treeがフェアリングの一方をキャッチした(未訳記事)。2分割のフェアリングの他方は海中に沈んでしまったようだが、今後引き上げて再利用可能だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

SpaceXがStarlink衛星打ち上げでFalcon 9ロケットの再利用記録更新に挑戦

SpaceX(スペースX)は、米国時間8月19日火曜日の米国東部夏時間午前10時31分(日本時間8月19日午後11時31分)に最新のStarlink衛星を打ち上げる予定だ。これはStarlinkにとって11回目のミッションで、同社のブロードバンドインターネット衛星58機と、SpaceXの顧客であるPlanet(プラネット)のSkySats衛星3機が含まれる。

Starlinkのミッションはインターネットサービスがほとんどない、または劣悪な地域の顧客に、低遅延で高速なインターネット接続を提供するというもので、スペースXが取り組んできた計画の中でも重要なものだ。さらに今回のミッションは、スペースXのロケット再利用プログラムを推し進めるという点でも意義がある。

現在のミッションで飛行するFalcon 9の第1段ブースターは2018年に1回、2019年に2回、そして2020年にすでに2回と計5回飛行している。そして今回は、同ブースターにとって6回目の打ち上げとなる。これはSpaceXにとって、そして再利用可能なロケットにとっての新記録となる。また、大西洋に浮かぶ「Of Course I Still Love You」と名付けられたドローン着陸船を使って、ロケットステージを再び着陸させようとしている。

このFalcon 9ブースターが以前に飛行したミッションのうち、3回はStarlinkのものであり、これはスペースXが独自ミッションを行う際に再利用かどうかがいかに重要であるかを示している。衛星画像解析サービスなどを行うPlanetとのペイロードの共有は運用コストをある程度相殺されると考えられるが、Starlinkが実際に顧客に向けた有料サービスを開始し、収益を上げ始めるまで、現時点では大部分がSpaceXが負わなければならないコストとなる。

今回のミッションでは、以前のミッション(4回目のStarlinkの打ち上げ)で使用されたFalcon 9のフェアリング(ロケットの上部にあるペイロードを保護するノーズコーン)の再利用も含まれる。フェアリングの再利用はSpaceXがミッションのコストを軽減するためのもう1つの方法であり、これまでもその回収プロセスを進めてきた。なお、フェアリングのコストは約600万ドル(約6億3000万円)である。

打ち上げのライブ配信は、実際の打ち上げウィンドウの約15分前となる米国東部夏時間午前10時16分(日本時間午後11時16分)に開始される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

SpaceXは今週の打ち上げで「ロケット再利用6回」の記録更新を狙う

米国時間8月18日、SpaceX(スペースX)はStarlink(スターリンク)衛星の新たな打ち上げを行う。この通信衛星の量産バージョンにとって10回目の打ち上げだ。今回、Falcon 9(ファルコン9)のミッションには、58基のStarlink衛星に加え、地球観測衛星Planet(プラネット)3基を搭載する。これはこのブースターロケット自身6回目の飛行であり、SpaceXにとって従来の記録を破る歴史的な出来事だ。

今回のミッションに使用される第1段ブースターは、これまでにSpaceX Starlinkミッションを3回、およびSpaceXの顧客であるTelstar(テルスター)とIridioum(イリジウム)の衛星を運ぶ2回のミッションに使用された。さらにSpaceXは、今回もブースターを回収するために軟着陸させる予定であり、成功すればこれも同社にとって新記録となる実績だ。

SpaceXの目まぐるしいほどのStarlinkの打ち上げは、ロケット再利用を推進する素晴らしい機会を同社に与え、打ち上げコスト削減に役立つことが期待されている。StarlinkはSpaceX自身のプロジェクトであり、通信衛星の「星座」を作るための運用コストを下げるためにもコスト削減は特に重要だ。Starlinkが提供するブロードバンドインターネットサービスはベータテストが始まろうとしている段階であり、会社に収益をもたらすまでにはまだかなりの時間がかかる。

もう1つ、SpaceXが再利用の限界に挑戦しているのが「フェアリング」と呼ばれるロケット部品の回収だ。ロケットが搭載する貨物を保護する役目を果たすフェアリングの、2つに分裂した両方を船の甲板から伸びたネットを使って回収する。そして7月のStarlinkの打ち上げでは、初めて2つのフェアリングの回収に成功した。フェアリングを再利用することで、1回の打ち上げ当たり最大600万ドル(約6億3000万円)のコストを削減できる可能性がある。

このミッションでは、顧客であるPlanet社との貨物ライドシェアリングも行っており、これも自社衛星の打ち上げにかかる出費を軽減する手段の1つだ。Planetなどの顧客が、Starlink打ち上げの相乗りにどれだけの費用を負担しているのかSpaceXは明らかにしていないが、打ち上げにかかる費用全体のかなりの部分を削減できるに違いない。

今回のミッションは、SpaceXがStarlinkインターネットサービス開業というゴールに一歩近づき、ロケット再利用プログラムの新境地の開拓を継続するものであることに加え、同社にとって100回目の打ち上げ(Falcon 9は92回目)になる。これはそれ自体大きな節目であり、新記録ずくめで記念すべきSpaceXの1年を象徴している。

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画像クレジット:SpaceX

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook