顧客管理ソフトウェアのFreshworksがシリーズHで約160億円を調達

Freshworksは、CRMからヘルプデスクソフトウェアまで、さまざまなビジネスソフトウェアツールを開発している。同社は11月13日、Sequoia Capital、CapitalG(旧Google Capital)、AccelからシリーズHで1億5000万ドル(約160億円)を調達したことを発表した。バリュエーションは35億ドル(約3800億円)。Crunchbaseによると、同社はこれまで約4億ドル(約440億円)を調達した。

同社は企業向けSaaSプラットフォームを開発し、ユーザーに統合ビジネスツール一式を提供している。CEO兼共同創業者のGirish Mathrubootham(ギリシュ・マスルブサム)氏は、今回調達した資金をプラットフォームの製品化のための研究開発に使う予定だと述べた。

同日、同社の全ツールの基盤となる新しい統合データプラットフォーム「Customer-for-Life Cloud」についても発表した。「企業の顧客管理に必要なすべてを統合することに注力してCustomer-for-Life Cloudを開発した。マーケティング、販売、サポート、顧客の成功など、顧客のライフサイクル全体のあらゆる側面を同じデータモデルに落とし込めば、Freshworksのユーザーが顧客のライフサイクル全体を視野に入れることができる」とマスルブサム氏は説明した。

同氏は、IPOに取り組む心の準備ができていなかったが、現在CFO選定中であり、いつかは公開会社になることを楽しみにしていると述べた。「明確なタイムラインはない。良いタイミングで公開したい。現在は、会社に適切なプロセス、チーム、ビジネスにおける予測可能性を備えるべく準備を進めている」と語った。

またマスルブサム氏は、良い買収対象を探し続け、今回調達した資金を銀行に預けておけば、機会がやって来た時に買収によってプロダクトを補強できると言う。「買収で売り上げを増やしたいのではない。才能と技術を兼ね備えたチームが欲しい。特に技術については、プロダクトを市場に投入する際にジャンプスタートを可能にする技術だ」。過去には小規模企業を買収対象とすることを恐れず、すでに12社を買収した。

2010年に創業したFreshworksには約2500人の従業員がいる。今回の資金調達で確実に増える。世界25万のユーザーのうち、約4万は有料ユーザーだ。ブリヂストンタイヤ、ホンダ、ヒューゴボス、東芝、シスコなどがすでにユーザーとなっている。

画像クレジット:Caiaimage / Agnieszka Olek / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

企業成績に貢献するカスタマーサポートのためにFreshworksが問い合わせを処理するロードバランサーをローンチ

この前の資金調達ラウンドで15億ドルと評価されたカスタマーエンゲージメントサービスFreshworksが今日(米国時間2/21)、カスタマーサービスエージェント〔CS担当者たち〕のための同社のツールの中で、最新の製品となるOmnirouteをローンチした。

Omnirouteは、その名前‘全ルート’が示すように、マルチチャネルのカスタマーインクワイアリ(顧客の問い合わせ)をルーティングするロードバランサーだ。Freshworksによると、初期のカスタマーサポートソリューションは、インクワイアリのタイプによってエージェントを切り替えるなど、ルートのトラフィックを効率的に管理することが困難だった。

FreshworksのCEOで協同ファウンダーのGirish Mathruboothamの説明によると、“現代の消費者は複数のチャネルやデバイスからブランドにリーチできるから、極言すると、カスタマーサービスのチームは毎日、四方八方から砲弾を浴びているようなものだ”。

そこでOmnirouteの約束は、クエリーを、それを扱えるほどの十分な帯域がまだある適正なエージェントへ自動的にルートする。そのとき、帯域の余力だけでなくエージェントのスキルとインクワイアリの性質の照合も行なう。そこでたとえば、注文番号をタイプして電話を切ろうとしたときにエージェントが注文番号を尋ねてくる、といった帯域ミスマッチがあるときには、Omnirouteが登場して、この情報をそのエージェントのスクリーンに表示し、ミスマッチの発生を未然に防ぐ。

オムニチャネル(omnichannel)は、このところマーケティングの世界で大きなバズワードだが、でも確かなのは、顧客はいろんなチャネルから企業やお店にアクセスしたい、ということだ。オンラインのチャット、電話、テキストメッセージ、TwitterのDM、そしてもちろん、実店舗の店員さんや営業の人、等々。企業は、どんなチャネルからも顧客に良い体験を提供したいと思っているが、そのための適切なツールがなかなかない。

そんな中で、最近ZendeskがBaseを買収したことは注目に値する。この、営業のためのCRMソリューションは、Freshworkの営業ツールともろに競合する。そして当然ながら、Freshworkのチームは平静を装う。FreshworkのCMO David Thompsonはこう言う: “ZendeskがCRMのBaseを買ったことは、中途半端でしかも遅すぎる。顧客が満足するためには、営業のCRMとサポートのCRMが統合された、完成度の高いツールが必要なのだ。そこらのサービスを買って、それをボルトで取り付けても、マーケティングと営業とサポートとの間のシームレスなデータのフローは実現しない”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa