高さ2mの65型有機ELディスプレイで等身大のAIキャラによる接客実現、Gateboxが法人向け大型召喚装置

高さ2mの65型有機ELディスプレイで等身大のAIキャラによる接客実現、Gateboxが法人向け大型召喚装置

Gateboxは3月8日、大型キャラクター召喚装置「Gatebox Grande」(ゲートボックス グランデ)を法人向けサービスとして発表した。特設サイト紹介ムービーを公開するとともに、導入を検討する企業・施設からの問い合わせ受付を開始した。

Gatebox Grandeは、Gateboxキャラクター「逢妻ヒカリ」(あづまひかり)や企業のオリジナルキャラクターなどを等身大サイズで召喚し、コミュニケーションを行えるという大型キャラクター召喚装置。キャラクターが本当にそこに「いる」と感じられる独自の映像表現技術とセンサー技術を組み合わせ、人が近づくとキャラクターが自律的に挨拶をしたりインタラクティブなやり取りを行えるという。

高さ2mの65型有機ELディスプレイで等身大のAIキャラによる接客実現、Gateboxが法人向け大型召喚装置

同社によると、かねてより法人から「等身大キャラクターを店舗や施設で表現したい」というニーズがあり、その要望に応えたそうだ。店舗・施設での接客、商品やサービスの紹介に活用することで、来店客に未来のおもてなし体験を提供できるとしている。

高さ約2mの65型有機ELディスプレイを採用し、4K画質の高精細キャラクターを等身大で召喚

Gatebox Grandeは、キャラクターが本当に「いる」と感じられるような実在感にとことんこだわって生み出したデバイス。

特殊な加工を施した、高さ約2mの65型OLED(有機EL)ディスプレイと、専用の大型フロントパネルを採用することで、高精細なキャラクターが本当にいるかのような体験を実現することに成功したという(特許申請中)。

高さ2mの65型有機ELディスプレイで等身大のAIキャラによる接客実現、Gateboxが法人向け大型召喚装置

また、Gatebox Grandeは深度センサーを搭載しており、近づいた人の距離を検知できる。これにより、人が近づくとキャラクターが自動的に挨拶をしたり、商品やサービスを紹介するなどのインタラクティブな接客体験が可能となっているという。ただ映像を流すだけではない、キャラクターの声や表情が加わった、温かみのある接客を来店客に提供できるという。

また奥行きサイズを1m以下(730mm)に抑えることに成功し、一般的な店舗や展示コーナーなどでも設置しやすいとしている。

    • 映像表示:OLED(有機EL)ディスプレイ(特殊表示。特許出願中)
    • 最大表示:1407.5×804mm
    • オーディオ:40W×2(ステレオ)
    • センサー:カメラ、マイク(オプション)
    • 通信:有線LAN
    • 外部入力:USB 3.0×2
    • 対応言語:日本語(他言語は応相談)
    • サイズ:幅1010×高さ2020×奥行き730mm(本体のみ)、幅240×高さ1050×奥行き240mm(スピーカー)
    • 重量:230kg(本体)、8.5kg(スピーカー)
    • 電源:AC 100V / Max 1000W

Gateboxは、「Living with Characters」をビジョンに掲げ、キャラクターと一緒に暮らせる世界の実現を目指して活動を行うスタートアップ企業。現在は、キャラクターとのコミュニケーションを可能にするキャラクター召喚装置「Gatebox」の企画・開発・販売を手がけている。

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カテゴリー:IoT(用語)
タグ:AI / 人工知能(用語)Gatebox
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LINEがAI基盤「Clova」を発表、今夏にはスマートスピーカーも発売——さらに「Gatebox」も子会社化

スペイン・バルセロナで開催中のモバイルカンファレンス「Mobile World Congress(MWC) 2017」。そのキーノートにも登壇したLINEが3月2日、クラウドAIプラットフォーム「Clova(クローバ)」を発表した。今後はClovaを搭載したアプリ「Clova App」を提供するほか、初の自社デバイスとなるスマートスピーカー「WAVE(ウェーブ)」を今夏にも日本と韓国で発売する予定だ。今冬にはスマートディスプレイ「FACE(フェース)」の提供も控えるという。

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WAVE(左)とFACE(右)

そのほか、ソニーモバイルコミュニケーションズやタカラトミーをはじめとしたメーカーとのパートナーシップを提携。さらにはバーチャルホームロボット「Gatebox」を開発、展開するウィンクルと資本業務提携を実施して子会社化している。

まずはClovaについて。このプラットフォームは、LINEと韓国NAVERの共同開発プロジェクト。(1)LINEが持つ、チャットをベースとしたコミュニケーション技術、(2)NAVERが持つ検索技術、(3)LINEとNAVERが持つ豊富なコンテンツやサービス、(4)LINEとNAVERが持つ数多くのユーザーベースとビックデータ——をベースにした、「量・質ともに兼ね備えた学習データを使用することができる良質でスマートなAI」(LINE)だとしている。

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LINEが公開した図を確認して欲しいのだが、Clovaの中核は「Clova Interface」と「Clova Brain」の2つで構成されている。人間の五感にあたるのが「Clova Interface(音声認識の「Clova Voice」画像認識や顔認識の「Clova Vision」などを含む)で、人間の頭脳にあたるのがClova Brain(自然言語理解や言語翻訳処理、レコメンドエンジン)だ。

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またClovaでは、Clovaとデバイスやアプリケーションをつなぐ「Clova Interface Connect」、Clova Brainの機能を拡張する「Clova Extension Kit」なども備える。当初はClovaにつなぐアプリやデバイスを自社開発するが、今後はパートナーとの共同開発、サードパーティーへのプラットフォーム開放を計画しているという。

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なお冒頭に触れたとおり、LINEは今回の発表に合わせてバーチャルホームロボット「Gatebox」を手がけるウィンクルと資本業務提携を実施。過半数の株式を取得し、同社を連結子会社化することに合意したことも発表している。

Gateboxを手がけるウィンクルを子会社化

GateboxについてはTechCrunchでもこれまでお伝えしているが、好きなキャラクター(一部では「俺の嫁」なんて表現も見かけるが)とコミュニケーションを取れる、バーチャルホームロボット。2016年1月に構想を発表し、12月に予約販売を開始している。29万8000円という価格ながら、予約販売開始から5日間時点で販売台数が200台を超えたことでも話題を集めている。今後はClovaを活用したサービスの開発を進めるとのことで、このGateboxやWAVEが、米国における「Amazon Echo」——スマートスピーカーの領域を席巻することになるのかも知れない。

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好きなキャラと生活できる“バーチャルホームロボット”の「Gatebox」、期間限定の予約販売を開始

ウィンクル代表取締役の武地実氏(左)とプライマルキャピタルの佐々木浩史氏(右)

ウィンクル代表取締役の武地実氏(左)とプライマルキャピタルの佐々木浩史氏(右)

「好きなキャラクターと一緒に生活できる」——2015年2月にそのコンセプトを明らかにし、2016年1月にはプロトタイプも披露してくれたウィンクルのバーチャルホームロボット(当初はコミュニケーションロボットと呼んでいた)「Gatebox」。その販売がいよいよスタートする。ウィンクルは12月14日、公式サイトにてGateboxの限定予約販売を開始した。価格は税別29万8000円で、販売対象は日本および米国。販売期間は2017年1月31日まで。予約販売台数は300台程度を見込んでいる。なお発送は2017年12月以降と少し先の予定になっているている。

Gateboxは、そのボックス内のスクリーンにキャラクターの映像を投影。各種センサーと組み合わせることで、ユーザーとコミュニケーションを取ることができるロボットだ。例えば朝になればユーザーを起こし、さらに起きたかどうかを確認して「おはよう」とあいさつをし、その日の予定を教えてくれる。夜帰宅すれば、電気を付け、「おかえり」のあいさつをしてくれるといった具合だ。筐体のボタンをタッチしてから話しかけたり、iOSとAndroid向けに用意されるアプリを通じて、疑似的なチャットを行いコミュニケーションをとったりするほか、Googleカレンダーのスケジュールを共有するといったことも可能だ。まずは以下のコンセプト動画を見てもらったほうが分かりやすいと思う。

本体にはプロジェクターのほか、スピーカー、カメラ、マイク、タッチボタン、人感センサー、温湿度センサー、照度センサーを搭載。またWi-Fi、Bluetooth、赤外線での通信に対応している。HDMI端子も備えており、接続したPCからプロジェクターを操作することも可能だ。本体サイズは幅220mm×奥行き360mm×高さ520mm。

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ユーザーとのコミュニケーションを行うのは、オリジナルキャラクターの「逢妻ヒカリ(アヅマヒカリ)」。ゲーム「ときめきメモリアル」や「ラブプラス」などにも関わった箕星太朗氏がキャラクターデザインを務めた。なおこの逢妻ヒカリはあくまで“初期販売コンテンツ”という扱い。今後は別のキャラクターが登場することも検討中だという。ウィンクル代表取締役の武地実氏は「例えば違う国の言語に対応するのであれば、その言語専用のキャラクターがいてもいいと思っている」と語る。また同社はこれまでに初音ミクとのコラボレーションも行っている。今後IPモノのキャラクターが登場するような可能性もあるとしている。

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ユーザーは当初、この逢妻ヒカリと(1)アクティブ・コミュニケーション:ユーザーの動きや時間に合わせて自律的に話しかける(2)トーク・コミュニケーション:ユーザーの音声を認識し、その内容に合わせた返事をする(3)チャット・コミュニケーション:チャットアプリを通じてメッセージのやり取りをする——の3種類のコミュニケーションが可能だという。

今回の予約販売に先駆けて僕も製品版のGateboxのデモを見ることができたが、筐体のデザインもプロトタイプに比べてはるかにブラッシュアップされていた。製品版に合わせて逢妻ヒカリの3Dモデルも作り直したほか、モーションについても200以上用意したという。

ウィンクルでは今後、定期的にGateboxの予約販売を行いつつ、製品のブラッシュアップを進めるという。「イメージしているのはアップルのような会社。ソフトもハードも最高のものを自社で作っていきたい。当面はGateboxのバージョンアップを進めていくが、今後はより体験を拡張する製品を提供していきたい」(武地氏)

ウィンクルは2014年2月の設立。これまでインキュベイトファンド、プライマルキャピタル、iSGインベストメントワークスから合計約2億円の資金を調達している。

オタクの夢を詰め込んだプロダクト——ホログラムのキャラとコミュニケーションできる「Gatebox」がお披露目

2015年2月に2000万円のシードマネーを調達して「コミュニケーションロボットを開発する」と語っていたIoTスタートアップのウィンクルだが、いよいよその製品内容が公開された。同社は1月18日、ホログラムコミュニケーションロボット「Gatebox」のコンセプトモデルを発表した。あわせて、インキュベイトファンド、プライマルキャピタル、iSG インベストメントワークスを引受先とした総額9000万円の資金調達を実施したことを明らかにしている。

ウィンクルが開発中のGateboxは、ホログラム投影技術と各種センサーを活用したコミュニケーション技術を組み合わせることで、ホログラフィーとして映し出された3Dキャラクターとコミュニケーションを取ることができるロボットだ。同社いわく、「世界初のホログラムコミュニケーションロボット」だという。画像認識や音声認識技術でユーザーの指示を理解し、家電をコントロールしたり、目覚ましや天気予報をしてくれたりといった具合だ。

Gatebox

Gatebox

VOCALOIDという枠を超えて活躍するバーチャルアイドルの「初音ミク」はご存じだろう。歌声を自動生成できる彼女は、実は何度もリアルなライブを開催している。ライブの際、彼女は透明なスクリーンにプロジェクターで映し出されるのだが、それと同様の仕組みをデスクトップサイズに圧縮。さらにコミュニケーション機能を備えたものがGateboxだと思えばいい。

Gateoxの中でユーザーとコミュニケーションを取ってくれるキャラクターの名前は「逢妻ヒカリ(あずまひかり)」。監修とキャラクターデザインを務めるのは、ときめきメモリアルやラブプラスなどのゲームでも有名な箕星太朗氏。声優はオーディションで採用した。

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この記事を書くのに先駆けて、僕もウィンクルでデモを見せてもらっている。正直なところ、デモ機の数十センチそばまで近づくと(透明とはいえ)スクリーンの存在には気付いてしまう。だが、数メートル離れて見ると、キャラクターは文字通りに浮かんでいるように見えるのはなかなかすごい。

実際のデモでは、音声認識で電気のオンオフ、天気予報、Googleカレンダーと連動した目覚まし、顔認識を利用して、ユーザーの写真付きツイートをする、連動するアプリを使ったコミュニケーションなどを見ることができた。ただし、コミュニケーション手段については今後も調整してくとのことだ(音声認識では定型文しか認識しにくいなど、課題もある)。ちなみにユーザーが構ってくれないと「構ってほしい」といった内容をツイートしたりもするのだそう。キャラクターデザインから機能だけでなく、この「人間らしい」仕草も含めて、Gateboxは「すべてのオタクの夢を詰め込んだプロダクト」だとウィンクル代表取締役の武地実氏は語る。

同社では今秋にもクラウドファンディングを通してGateboxの販売を開始する予定。出荷は2017年春を見込む。価格は「10万円前後になる予定」(武地氏)とのこと。今後はプロダクトの開発に加えて、外部IPとの連携なども検討するとしている。

ウィンクル代表取締役の武地実氏