シロクがグロースハックの新ツール、任意のタイミングでアプリ上にメッセージを表示する「Growth Message」

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写真共有アプリ「my365」の開発をきっかけにスタートしたサイバーエージェント子会社のシロク。同社は2013年夏以降アプリ開発で得た知見をもとに、スマートフォン向けプッシュ通知・解析サービスの「Growth Push」、行動記録・分析サービスの「Growth Replay」などスマートフォン向けのグロースハックツールを提供してきた。

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そんなシロクが新たに提供するのがアプリ内メッセージ配信・分析サービス の「Growth Message」だ。Growth Messageは、SDKを組み込んだアプリ上に、文言や画像のメッセージを表示できるサービスだ。

特定のタイミングでユーザー全体にメッセージを配信できるだけでなく、セグメントを指定してメッセージを配信したり、セグメントごとに内容の異なるメッセージを出し分けしたりできる。メッセージの配信結果の分析も可能だ。

利用用途としては、特定のタイミングでアプリ内にメッセージを表示してアプリストアでのレビューを促したり、チュートリアルやキャンペーン告知を表示することで継続率の向上を図ったり…といった具合。アプリをアップデートをしなくとも、最新のキャンペーンなどを告知することもできる。

シロク取締役の向山雄登氏いわく、同社のグロースハック関連ツールは国内を中心に合計5000アプリ程度にインストールされているそう。現在、アプリ上での行動分析に特化したツールも開発中とのことで、5月にもリリースを予定しているという。

GrowthPushはグロースハックのためのプッシュ通知分析サービス

300万DLを達成している写真共有サービスのMy365を提供することで知られるシロクが、新サービスを開始した。GrowthPushと名付けられた新サービスは、字面から想像できるとおりプッシュ通知でグロースハックを手助けするためのサービスだ。具体的にはプッシュ通知をユーザーごとに最適化し、それを分析することでリテンションを高めることを目的としている。

グロースハックはユーザーの流入と流出について測定、最適化を行い、新規サインアップ数の増加、そこからアクティブユーザーの確保、さらにエンゲージメントの向上などプロダクトの成長を促すものだ。昨年後半ごろからグロースハックは日本でも注目され始め、今ではグロースハックに特化したイベントも開催されるほどになっている。

グロースハックの中でもGrowthPushはユーザーの継続率に焦点を当てている。というのも、リワードやアドネットワークを通じてユーザーにアプリをダウンロードしてもらっても、1週間後には大半のユーザーがアプリを使用しなくなってしまう。だから、アプリインストール後に開発者から行える重要なアクションの1つであるプッシュ通知でこの問題を解決したいとシロクCOOの向山雄登氏はいう。

GrowthPushではユーザーの属性、アクションの有無(例:課金/無課金)などでセグメント化し、文言や時間帯を変えてプッシュ通知を送ることができる。

例えばソーシャルゲームの場合、登録まもないユーザーと課金を何回もするほどのヘビーユーザーとでは送るべき内容が違ってくるだろう。使い始めならば、どのような使い方ができて何をすべきかを教え、ヘビーユーザーにはイベントのお知らせなどを積極的に送る方が効果が高いかもしれない。

Verizonやインテル、セールスフォースなどから出資を受けているプッシュ通知サービスを運営するUrban Airshipによると、プッシュ通知を送るのと送らないのでは半年後の定着率が2倍違うというデータもある

実際にシロクが運営するアバターアプリ「ピプル」では文言を分けてプッシュ通知を送ったところ、文言によってアプリの起動率が1.4倍から2.3倍も違ったそうだ。

しかし、プッシュ通知を送り過ぎてアンインストールされてしまう可能性があることも確かだ。この点に関しては今後データを集めながらアンインストールに繋がる頻度なども提供していく予定とのこと。

料金体系は5万リクエストまでは無料で、200万リクエストは2万円(スタートアップ)、600万リクエストは5万円(ビジネス)など5つのプランが用意されている。目安としては3万ユーザーほどの規模で毎日プッシュ通知を送るとスタートアッププランを、300万DLを突破したMy365規模になるとビジネスプランをそれぞれ少し上回るそうだ。

GrowthPushはSDKとタグを入れるだけですぐに利用でき、登録はこちらからできる。