【ABテスト事例】CTA(Call To Action)の改善でクリック率185%アップ

本Webサイト・ブログで実践した改善施策の中から、効果の高かったものをお伝えします。今回はCTAエリアのABテスト事例です。
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【ABテスト事例】バナー内文言の変更で資料ダウロード数4倍」に引き続き、本Webサイトを運営する中で効果の出た改善施策をご紹介します。

今回はCTA(Call To Action)エリアのABテスト事例です。

リード獲得施策を検討する際に、参考にしていただけますと幸いです!

「CTA」とは、Call To Actionの略で「行動喚起」を意味します。
「お問い合わせはこちら」「いますぐ資料請求」「製品デモを見る」など、ユーザにクリック(行動)を促すものを指し、バナーやボタン、テキストリンクの形で表現されます。

結果サマリー

■Aパターン:CTAエリアが背景と同化していた従来のパターン

【クリック率】4.10%

■Bパターン:CTAエリアを赤枠で囲い、目立たせたパターン

【クリック率】7.56%

A/Bテストの内容

ゴール

月間のリード獲得目標から必要なお問い合わせフォームへの訪問数を逆算。お問い合わせフォームへの訪問数目標を達成するために、CTAのクリック率向上を目指しました。

仮説

Webサイトへの訪問数は増えていたものの、お問い合わせフォームへの訪問数が伸び悩んでいました。

  • 従来のCTAでは、背景と同化していて目立っていないのではないか
  • CTAエリアであることが明確にわかれば、ユーザの行動を喚起できるのではないか
施策内容
  • 背景と同化しないように、CTAエリアを赤枠で囲うなどデザインを変更
  • 縦幅も120pxから170pxに変更
  • 過去のお問い合わせ内容を分析した結果、提案依頼が多かったため「提案・コンペの依頼」ボタンを設置
結果

CTAのクリック率が185%アップし、フォームへの訪問数の目標値を大幅達成。結果、お問い合わせ、資料請求、提案・コンペのご依頼数が増加しました。

分析(達成/未達成の要因)
  • CTAエリアが目立つことで、ユーザの行動を喚起でき、CTAのクリック率が向上したのではないか
  • 「提案・コンペのご依頼」など、選択肢が増やたことでクリック率が向上したのではないか
今後の打ち手
  • サイドカラムのCTAエリアが他のバナーなどに埋もれてしまっているため、CTAエリアだと明確にわかるようにデザイン変更
  • ヘッダー、サイドカラムのCTAにも「提案・コンペのご依頼」ボタンを追加

BtoBサイトで使える事例掲載方法10パターン

インバウンドマーケティングは、Webサイトやブログ、ソーシャルメディアで役立つ情報を提供し、自社を見つけてもらい、見込み顧客を獲得・育成して、顧客になってもらうためのマーケティング手法です。

「見つけてもらう」ことから始まるインバウンドマーケティングの一連のプロセスでは、潜在顧客・見込み顧客に役立つコンテンツを提供することが重要になります。

ブログやホワイトペーパーなど「コンテンツ」には様々な種類がありますが、その中でも「事例」はBtoB企業でも取り組みやすく、Webサイトで最もよく閲覧されるコンテンツであるため、コンテンツ強化の第一歩に事例を作成したい!というご相談が増えています。

そこで今回は、事例作成の参考になればと思い、サイト内での事例掲載方法のパターンをご紹介します!

事例掲載の10パターン

1. 導入事例

課題を感じたキッカケから選定プロセス、導入後の成果などをまとめて紹介します。

事例:ケーススタディ – 株式会社ジャストシステム様|TAM

2. お客様インタビュー

選定プロセスや導入後の成果に加え、喜びの声をお客様にインタビューします。

事例:[震災復興支援プロジェクト特別コンテンツ]遠隔授業活用事例 | テレビ会議システムなら日立ハイテクノロジーズ

3. 動画インタビュー

お客様インタビューの様子を動画にします。

事例:ユーザインタビュー|事例紹介|どこでもプロジェクト管理バックログ

4. 社名伏せ事例

具体的な社名を出せない場合、「A社」のように社名を伏せて、プロジェクトの内容を紹介します。
社名が出せない点をカバーするため、解決アプローチを細かく記載したり、価格を記載しましょう。

事例:スーパーマーケット 中国地方 A社様向け導入事例│販売管理システムならテスク

5. 社内事例

上記同様、具体的な社名が出せない場合は自社での導入事例を紹介します。社外の事例よりも詳しく背景や解決策、効果を記載できるはずです。

事例:実践事例 I/O機器のトータル管理でセキュリティとペーパーレス化を推進 | 大塚商会

6. ケーススタディ

製品・サービスを活用した課題解決方法を架空のケーススタディとして記載します。

事例:フェイシャルマスクパックの4方シール包装|株式会社トパック

7. 実績集計

導入事例が多数ある場合、企業規模や業種などの軸で事例を集計します。

事例:導入事例|導入実績グラフ│生産管理システムのMCFrame

8. 数値化

個別の事例ではなく、導入企業数や利用人数を数値で紹介します。

事例:お客様事例 | クラウド型CRM・顧客管理システムSynergy! [シナジー!]

9. ロゴ掲載

ネームバリューがある企業の導入事例が豊富であれば、ロゴを一覧で掲載します。

事例:顧客 | Brightcove

10. 地域別

全国的にサービスを提供している場合は、地域ごとに導入実績数を掲載します。

事例:導入実績 | 電子カルテ・電子カルテソリューションの販売・サポート | 株式会社ワイズマン

魅力的なセミナーページを作成する9個のポイント

BtoB企業のインバウンドマーケティングにおいてセミナー(ウェビナー)は重要な施策です。リード獲得・リード育成の手段として、有効活用している企業様も多いのではないでしょうか。

ガイアックスでも、Webサイト・ブログでのコンテンツ提供からリードを獲得した後、継続的なメール配信の中でセミナーを告知し、参加いただいた方から具体的な商談につながる流れがあります。

しかし、Webサイトでも頻繁に閲覧され、メール配信からのランディングページにもなるセミナーページに開催概要しか載せていないBtoBサイトがほとんどです。

そこで今回は、魅力的なセミナーページ作成のポイントとお手本となるWebサイトをご紹介します!

セミナー一覧ページ作成のポイント

1. 開催中のセミナー概要が一覧できる

セミナー一覧ページには、トップページやその他ページから回遊した見込み顧客が訪れます。

  • セミナー名
  • 開催時期
  • 開催場所

は一覧ページでわかるようにして、都度詳細ページに遷移させないようにしましょう。

アイコンを上手く使い開催中のセミナー概要がわかりやすい『MCFrame』

セミナー詳細ページ作成のポイント

2. ファーストビューで興味を喚起する

セミナー一覧ページのリンク、メールやソーシャルメディアのリンクをクリックした先にあるのがセミナー詳細ページです。

直感的に内容を理解できるキービジュアルやアイコンを活用して、訪れた見込み顧客が離脱しないよう、ファーストビューで興味喚起を行います。セミナー内容を説明するだけのページにならないように注意しましょう。

思わず申し込みたくなるロフトワークのセミナーページ

3. 参加対象者を明確にする

どんな課題を持った人にお勧めのセミナーなのかを明記し、同じ課題を持つ見込み顧客からの申し込みを促します。

 

「こんな課題をお持ちの方にオススメ!」で対象者を明確にしているシンフォニーマーケティング

4. 参加者の声を載せる

定期開催のセミナーであれば、前回アンケートに書かれた参加者の声を掲載しましょう。どのような話が聞けるのか、どんな所が良いのかを参加者自身に語ってもらうことで説得力が出ます。

参加者の声に加え、担当者のコメントも掲載している日立システムズ

5. 会場の写真を載せる

会場の風景を載せることでどんな規模・雰囲気のセミナーかを具体的にイメージしてもらいましょう。

会場の風景を詳細ページに載せているユビキタス

6. 講師のプロフィールを載せる

講師の経歴を載せることで、セミナー内容に対する期待感や安心感を持って申し込んでもらえます。

弊社セミナーページの講師紹介

7. ページ内にフォームを設置する

セミナー詳細ページから申し込みフォームに飛ばすことなく、詳細ページ内で申し込みができるサイトが増えています。遷移の手間を減らすことで、興味・関心の高まった見込み顧客の負担を軽減します。

フォームに遷移せず、セミナー紹介ページで申し込みができるセールスフォース

8. セミナーレポートを作成する

セミナー後は、当日の内容をまとめてセミナーレポートとして公開しましょう。当日参加できなかった方にも情報を伝えることができ、メール配信のコンテンツとしても活用できます。

 

セミナー内容をふんだんに盛り込んだレポートを作成しているロフトワーク

9. セミナー資料を公開する

セミナーレポートと同様、当日参加できなかった方にも情報を伝えるためにプレゼン資料を公開します。ダウンロード資料にしてプレミアムコンテンツとしても活用できます。

当日の資料をslideshareで公開しているシックス・アパート

Webサイト・ブログ運営の2012年振り返り

ガイアックスはBtoB企業に対してインバウンドマーケティングへの移行支援をしていますが、弊社自身もインバウンドマーケティングを実践しています。

本サイト(inboundmarketing.jp)は2011年7月に立ち上げましたが、昨年はインバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングの盛り上がりもあり、アクセス数・リード獲得数が大きく伸びた年でした。

今回はこれからインバウンドマーケティングを実践する方の参考になればと思い、本サイトの2012年の振り返りデータを共有します。

結果サマリー

まず、訪問数・PV数・リード獲得数の数値的な結果です。

  • 1月と11月の比較で、訪問数は2倍、PV数も2倍、リード獲得数は8.5倍に増加
  • ブログの運営体制を変更し、コンテンツ作成を本格稼働させた6月から特に右肩上がりの傾向
  • 7月にはてブ800超の記事があったものの、資料ダウンロードやメルマガなどへの導線がなかったためかリード獲得には貢献せず
  • 逆に、ブログから資料ダウンロードへの導線を強化した10月からリード獲得数が大幅に増加

ソーシャルメディア経由の流入数

本サイトへのソーシャルメディア経由のアクセスを抽出しました。

7月のはてブのホットエントリー入りがあまりにも強力でしたが、瞬間風速的な効果が強いため、記事を出せなかった3~5月はほとんど流入を獲得できていません。

ただ、コンテンツ作成に力を入れた6月以降は、を他社のFacebookページや一般ユーザの方に過去の記事を紹介いただけるようになり、安定した流入が獲得できています。

検索エンジン経由の流入数

別ドメインで運用していたブログの記事をいくつか10月に移行した影響もありましたが、2012年に最も手応えを感じたのが検索エンジンからの流入数増加です。

お客様へのヒアリングから、BtoBのWeb・マーケティング情報への接触はソーシャルメディアよりも検索エンジン経由が圧倒的に多かったため、BtoB関連ワードでの上位表示獲得を当初から強く意識していました。

記事がソーシャルでシェアされるようになった6月以降、大量にシェアされた記事が軒並み検索結果上位にランクイン。予想を超えて検索エンジン経由の流入数が増加しました。

2013年1月には検索エンジン経由の流入数は6,500を超え、資産として順調に積み上がっているのを感じます。

主要キーワードでの検索順位

上位表示を狙っていたキーワードの順位を抜き出してみました。

お客様へのヒアリングから「BtoB ◯◯」のように「BtoB」を掛けあわせての検索が多かったため、ブログ記事のタイトルに「BtoB」をほぼ毎回入れ、見つけてもらいやすくしました。
弊社のお客様では業種や業態よりも自社が「BtoB企業であること」を強く意識しているため、記事がソーシャルメディアでシェアされた際に「BtoB」と入っていた方が目に留めてもらいやすいのでは、という考えもありました。

現在、サイト訪問者の65%がブログを窓口に流入しており、予想よりもはるかに多い割合になっています。また、上記キーワードでのランクインページの大部分はブログ記事です。

人気・不人気記事TOP3

 

ブログが本格稼働した6月からの半年間、計20本の記事を更新した中でのトップ3とワースト3を調べてみました。

トップ3ははてブやソーシャルメディアと相性が良い、デザインやソーシャルメディア系の記事。はてブ、いいね!、ツイートが集まった人気記事は様々なキーワードで検索上位に表示され、数ヶ月前に更新した記事でも未だに月1,000~1,500ほどのアクセスを稼いでいます。

反対に、不人気記事のトップ1・2は共に翻訳記事になってしまいました。

2012年 効果の大きかった施策

「コンテンツが重要!」=「良質なコンテンツを作成すれば大丈夫」となりがちです。

しかし、検索エンジンやソーシャルメディアで「見つけてもらう」施策。サイトやブログ、LPのデザイン・ユーザビリティを改善し、リード獲得率を上げる施策など、いわゆるWeb構築ノウハウの重要性を再認識した1年でした。

下半期、特に効果の大きかった施策を一部ご紹介します。

  • 6月:ブログの運営体制を変更し、コンテンツ作成へのリソース投下を本格化
  • 9月:Webサイトリニューアル
  • 9月:ブログ記事のタイトル方針を検索エンジンで見つけられることを重視したものに変更
  • 10月:ブログ記事の下に資料ダウンロードのバナーを設置
  • 11月:資料ダウンロードのバナー内文言を変更
    → 詳しくは【ABテスト事例】バナー内文言の変更で資料ダウロード数4倍をご覧ください

良かった点

本サイト(サイト・ブログ)を中心にメールマガジン、セミナーなど、インバウンドマーケティングの取り組みを強化した結果、サイト訪問数・リード獲得数の増加以外に以下のような効果がありました。

  • 有効商談率の向上
    →ブログやセミナー、メールマガジンを通じて、弊社をよく知ってもらった後にご相談いただくため、お問い合わせから具体的な商談に結びつくまでの確率が上がりました。
  • 成約率の向上
    →同様の理由で、BtoB企業のWebサイトリニューアル、インバウンドマーケティングへの移行に関するご相談では、商談から受注に至る成約率も上がりました。
  • 社内の営業・マーケティング資産の再発掘
    →ブログやeBookを作成する過程で、社内に眠っていたノウハウの再発見が何度もありました。

改善したい点

一方、コンテンツの更新頻度を上げることには正直、苦労しました。

普段のお客様とのやり取りの中で「こういう情報があれば参考にしていただけるのでは?」というネタは山ほどあるものの、コンテンツに落とすまでには相応の時間が必要です。

社内のノウハウ、事例、TIPSは可能な限り公開していく方針ですが、発信できていない情報がまだまだ多く残っています。

他事業では、外部のエキスパートの方にコラムを寄稿いただいたり、複数人でブログを運営していますが、本サイトもより多くの方にご協力をいただきながらの運営を検討中です。

今後の打ち手

ブログ、eBookなどコンテンツの発信頻度向上

BtoB企業のWeb・マーケティング担当の方が困っていること、知りたいことに答えられる情報をより幅広く揃えたサイトにするため、ブログ・eBookなどのコンテンツ作成によりリソースを投下していきます。

セミナー開催頻度の向上・内容の充実

弊社では、ブログやメールマガジンを通じた継続的なコミュニケーションの後、一度セミナーにご参加いただき、具体的な相談をいただくケースがほとんどです。
ブログ、eBookよりも踏み込んだ情報提供の場、弊社をより深く知っていただく場として、 セミナーの充実を予定しています。

社内調整に使える情報の発信

BtoB企業がテレアポや飛び込みなどのアウトバウンド型営業から、インバウンド型の営業・マーケティングに移行する場合、社内説得が大きなハードルになります。

そもそもWebサイトを充実させることから、コンテンツ発信の重要性を理解してもらうことまで、一歩一歩、成果を出しながら周りを巻き込んでいく必要があります。

2012年後半、インバウンドマーケティングが大きく盛り上がりました。
実践者が増えてくる2013年、ただ単にノウハウや事例を公開するだけではなく、実践する方が社内調整に使っていただけるような形で情報発信していきたいと思います。

【ABテスト事例】バナー内文言の変更で資料ダウロード数4倍

社内で実践したWebサイト改善施策の中から、効果の高かったものをお伝えします。今回はバナーデザインのABテスト事例です。
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Webからのリード獲得数を増加させるために社内でも日々、Webサイトやブログ、ランディングページを改善しています。

目標達成に向けてサイト改善を繰り返す中で、自信を持って改善したものが、蓋を開けてみると改善する前よりも効果が悪かった…という経験も過去に1度や2度ではありません。
仮説が外れてしまう経験を何度かした後に社内で頻繁に使うようになったのが、今回ご紹介するABテストです。

BtoBでは、Webからのリード獲得数を目標にしているサイトが多いと思いますが、今回はリード獲得の中でも資料ダウンロード数を増やすために実施したABテストをご紹介します!

結果サマリー

■Aパターン:『無料資料プレゼント!』を目立たせたパターン

【資料ダウンロード数】15件/月
【クリック率】0.35%

■Bパターン:具体的な資料名を目立たせたパターン

【資料ダウンロード数】62件/月
【クリック率】1.41%

A/Bテストの内容

ゴール

月間のリード獲得目標から必要な資料ダウンロード数を逆算。資料ダウンロード数を増やすこと、そのためにバナークリック率の向上を狙いました。

仮説
  • 資料ダウンロード数を増やしたかったが、ブログ記事下のバナーのクリック率が低く、資料ダウンロード件数が少ない
  • バナー内の文言が「無料資料プレゼント!」では、どんな資料が提供されているのかわからないのではないか
施策内容
  • バナー内の文言を「無料資料プレゼント!」ではなく、具体的な資料名「インバウンドマーケティングを実践するまでの道のりと大切なこと」に変更
結果

分析(達成/未達成の要因)
  • 資料ダウンロードページへの誘導数が4倍に増加
  • 結果、資料ダウロード数も4倍に増加
  • 「無料資料プレゼント!」よりも、具体的な資料名にした方が提供される資料をイメージできるため、クリック率が上がるのではないか
今後の打ち手
  • バナー文言が同じ資料名のままでは、リピートユーザに飽きられてしまうので定期的にeBookを作成し、バナーを更新する
  • eBookごとにバナーを作成して、ランダム表示にする
  • eBookの数が増えてきたら、記事の内容ごとに表示するバナーを最適化させる