米国のスタートアップ企業が実践するB2Bマーケティングの手法とは?

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テレアポ営業が抱える課題と3つの解決策

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サイトリニューアル後に押さえておきたい、Webを活用した顧客獲得までに必要な3つのSTEP【SlideShare】

よく言われるようにWebサイトはリニューアルして終わりではなく、サイト改善やコンテンツ追加を通じて、継続的にサイトを育てる必要があります。

むしろ、Webを活用した顧客獲得を目指す場合、リニューアルした後の施策がほとんどを占めます。

そこで今回は、はじめの一歩としてWebサイトをリニューアルしてから、Webを活用した顧客獲得が実現するまでに必要な3つのSTEPをご紹介します!

Webを活用した顧客獲得までに必要な3つのSTEP

Webを活用した顧客獲得までに必要な3つのSTEP from GaiaX

Webサイトをリニューアルして、お問い合わせ数を増やすだけでなく、見込み顧客育成や営業連携を強化し、顧客獲得を実現するまでの大まかな流れをスライドにまとめました。
いままでWebに力を入れていないBtoB企業が、Webを中心とした営業モデルに移行する場合、以下の3つのSTEPで進むことが多いです。

  • STEP1:見込み顧客獲得の基盤を固める
  • STEP2:潜在顧客にもアプローチする
  • STEP3:見込み顧客育成や営業連携を強化する

※参考記事
【実録】テレアポ中心営業からインバウンドマーケティングに移行するまでに通った3つのフェーズ

STEP1:見込み顧客獲得の基盤を固める

STEP1は、リニューアルしたサイトを継続的にブラッシュアップし、今後の基盤となるWebサイトに育てることがゴールです。

具体的には、リニューアル時に想定した仮説検証を行いながら、SEOやリスティングなどの訪問数増加施策や、ユーザビリティ改善などのコンバージョン率向上施策によって、お問い合わせ数を増やしていきます。

また、リニューアル時には思い描いたコンテンツが集まり切らず、「もっとコンテンツを充実させないと・・・」となる企業がほとんどです。
後回しになりやすい導入事例や活用例のページは、運用段階で追加していきましょう。

※参考記事
事例コンテンツを強化しよう!お客様インタビュー作成マニュアル
BtoBサイトで使える事例掲載方法10パターン

STEP2:潜在顧客にもアプローチする

STEP1は、図の検討レベルAにあたる検討度の高い見込み顧客にアプローチする施策が中心でした。

しかし、視野を広げてみると「いまは無関心だが、いつかは課題を感じて検討する人たち」「課題は感じているが、いまは情報収集をしている人たち」など、検討レベルBやCの潜在顧客層のニーズに応えられていなかったことに気づきます。

STEP0のサイトリニューアルやSTEP1のサイト改善で注力した製品・サービスに関するコンテンツに加え、STEP2では潜在顧客の課題形成や情報収集に役立つコンテンツを強化していきます。

STEP3:見込み顧客育成や営業連携を強化する

STEP2が回り出す頃には、Web経由のリード獲得数はかなり増えていると思います。

いままではお問い合わせや資料請求などのホットなリードを営業部門に引き渡すだけでした。しかし、リードの数が増え、質もまちまちになってくると、有望なリードに絞って引き渡す作業や、まだ有望でないリードは営業企画やマーケティング部門で育成する作業が必要になります。

見込み顧客育成ではメールマーケティングやセミナーなど、有望なリードを抽出して営業部門に引き渡すにはWeb上の行動履歴やBANT情報(Budget:予算、Authority:決裁権、Needs:必要性、Timeframe:導入時期)の把握など、様々な手法とToDoがありますが、基本となる考え方は、個々の見込み顧客がどんな課題やニーズを持っているのかを見極め、それに応えることです。

顧客が課題を解決しようと思った時に、それに応えるコンテンツがあり、営業担当者にもすぐに問い合わせられる状態を作りましょう。

先進企業が注目!ホワイトペーパーを活用した新規リード獲得手法とは?

インバウンドマーケティングでは、リード獲得のためのダウロードコンテンツとして、ノウハウ資料や事例集などが活用されます。ガイアックスでもBtoB企業のWeb活用に役立つダウロード資料を提供しており、多い月で100件ほどのダウロードをいただいています。

今回は、BtoB企業の新規見込み客獲得支援をしているターゲットメディア様にホワイトペーパーを活用したリード獲得を成功させるために必要なことを教えていただきました!

数多くのリード獲得に適したホワイトペーパーマーケティング

BtoB企業が新規リード(見込み客)を獲得する手段として、リスティング等の広告出稿、テレアポ等のプッシュ型でのアプローチなど様々な手段が考えられますが、弊社では新規リード獲得の新しい手段として「ホワイトペーパーマーケティング」を推奨しています。

ホワイトペーパーマーケティングという言葉は弊社が独自に提唱をしているものではありますが、簡単に言ってしまうと「企業のサービス内容や成功事例、ノウハウを記載した資料」をフックとして、数多くのリードを獲得するという手法です。
実際に弊社では現在750社の新規リード獲得を支援していますが、ホワイトペーパーを活用することで多くの企業が大量のリードを獲得しています。

今回はホワイトペーパーマーケティングを成功させるための要素についてご説明したいと思います。

ホワイトペーパーとは?

ホワイトペーパーマーケティングを実践する際には、まず「ホワイトペーパー」について理解をする必要があります。
もともとホワイトペーパーという用語は、「白書」(外交の実情を報告する文書)を意味する言葉として使用されていますが、近年は企業のセールス資料、サービス紹介資料、技術資料、事例資料など、企業の発行する資料全般をさして使われることが多い言葉です。

海外では、これらのタイプのホワイトペーパーはたいてい顧客や見込み客とのマーケティングコミュニケーションのための資料であり、調査されたデータまたはタイトルに沿った解説と関連している具体的なソリューションまたは製品を売り込むように作成されているケースが多いのが特徴です。
つまり、マーケティングの道具として、見込み客の参考になるだけでなく、作成した人もしくは後援している会社に好ましい情報を伝える手法として活用されているのが「ホワイトペーパー」です。

ホワイトペーパーマーケティング成功のための3要素

ホワイトペーパーマーケティングを成功に繋げるために大きく3つの要素を考える必要があります。ここで言う成功とはリードの案件化、受注といった企業活動における成果です。

  1. ホワイトペーパーそのものの魅力
  2. ホワイトペーパーをどこで露出をするか
  3. 獲得したリードをどのように成果に繋げるか

次からは各要素を詳細にご説明していきます。

1.ホワイトペーパーそのものの魅力

ホワイトペーパーマーケティングを実践する上では、どのようなホワイトペーパーでも良いというわけではありません。

ホワイトペーパーマーケティングでは、ホワイトペーパーそのものがフックとなり、コンテンツになります。コンテンツであるホワイトペーパーがユーザーの興味を引くものでなくては、何のフックにもなりません。だからこそホワイトペーパーそのものの魅力を考える必要があるのです。

では、どのようなホワイトペーパーがユーザーにとって魅力的なのでしょうか?
弊社ではこれまで数多くの企業を支援してきた経験からユーザーにとって魅力的なホワイトペーパーは4種類だと考えています。

1つ目は特定ターゲットのニーズ・課題を満たすノウハウ資料。
2つ目は具体的な事例資料。
3つ目は調査レポートや業界レポートなどのレポート類。
4つ目は業界において注目されているトレンド、最新サービス情報です。

それぞれの説明は省かせていただきますが、注目していただきたいのは、サービスそのものを説明する資料が求められていないこと。それよりも読者にとって役に立つ情報や新しい情報が求められているということです。

具体的な例で説明をすると、例えば

  • メール配信サービス案内資料
  • メール配信サービスを活用して売り上げを2倍にする方法

の2つが並んでいたらどちらを見たいと思うでしょうか?
もちろん後者だと思います。

このようにいかにユーザーが魅力的だと感じるホワイトペーパーを作成するかがまず重要な要素です。

2.ホワイトペーパーをどこで露出するか?

魅力的なホワイトペーパーを用意したら、すぐにリードを獲得できるわけではありません。
次は用意したホワイトペーパーをどこでどのように露出をしていくのかを考える必要があります。

露出されていなければ、用意したホワイトペーパーは無いも同然です。
的確にターゲットに対し露出ができ、かつ多くのリードを獲得できる場所を探す必要があります。

考えられる露出先はいくつもありますが、今回はその中から特定業界向けホワイトペーパーダウンロードサイトをご紹介します。

これらのサイトは、IT業界、製造業界、マーケティング業界等、特定のターゲットに対するホワイトペーパーを集め、提供しているサイトで、ユーザーはホワイトペーパーをダウンロードする際に、個人情報と引き換えに無料でホワイトペーパーを入手することが可能です。

サイト上では数百、数千のホワイトペーパーが掲載されており、そのコンテンツを求めユーザーが集まるため、より多くのターゲットユーザーにリーチすることが可能です。

弊社ではマーケティング業界向けに「マーケメディア」というサイトを運営していますので、ご興味のある方は是非一度ご覧ください。

3.獲得したリードをどのように成果に繋げるか

魅力的なホワイトペーパーを用意し、適切な場所で露出できれば、ある程度まとまったリードは獲得できます。

しかしながらホワイトペーパーマーケティングの成功を考えた際に、リードを獲得しただけでは成功と言うことはできません。
獲得したリードが案件化・受注に繋がってはじめて成功と言えます。

一般的にホワイトペーパーマーケティングで獲得したリードはすぐに受注に繋がる今すぐ客ではなく、潜在的なニーズ・課題を抱える潜在客であることが多く、獲得しただけでは成果にはつながらないことがほとんどです。

このようなリードを成果に繋げようと考えると、リード獲得後の営業戦略やフォロー戦略などを、予め立てておくことが重要です。
放っておいても成果につながるという考えは捨て去るべきです。

下記は実際に弊社のお客様におけるリード獲得後のフローを記載したものです。

このようにリード獲得後のフローをあらかじめ立てていることがホワイトペーパーマーケティング成功に不可欠なのです。

以上、ホワイトペーパーマーケティング成功において重要な3点を説明して参りましたが、ここでは概要や考え方のみの説明でしたので具体的なイメージがわかないという方も多いのではないでしょうか?

もしそのような方でホワイトペーパーマーケティングにご興味を持っていただける方は、是非弊社までお気軽にご相談を頂ければ幸いです。

BtoB業界の「新規見込み客獲得支援企業」
ターゲットメディア株式会社
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【完全版】企業ブログを立ち上げる時に押さえておきたい31個のポイント

INBOUND marketing blogは昨年の6月にリニューアルを行い、本格運用をスタートしました。その際に最も力を入れたことの一つが、ブログのデザイン・構成面です。

ガイアックスソーシャルメディア・ラボ編集長、現Startup Ideas & Framework編集長の井出さんにブログの相談をした際に「サービスを一個立ち上げるつもりでやらないと成功しない。」とアドバイスされたのがきっかけでした。なので、かなりのこだわりを持ってリニューアルし、今も月に3、4箇所は改善を行なっています。

今回は、本ブログのリニューアル時に使った構成書をもとに、読まれるブログにするために必要な31個の要素をご紹介します。

目次
  1. ブログデザインの6要素
  2. 記事一覧ページの7要素
  3. 記事エリアの11要素
  4. サイドメニューの7要素

ブログデザインの6要素

1.オリジナルデザイン

既存のテンプレートは使わずに、その会社らしさ、そのブログらしさを感じられるデザインを目指しましょう。

2.1000px前後の横幅

ブログは基本的に文章で構成されるため、1,000px前後の広めの横幅が好まれます。記事エリアも680px前後と広めが良いでしょう。

3.記事は左カラム

Webユーザビリティの世界ではよく言われることですが、「人の目線はF字型に遷移する」という研究結果があります。
記事エリアは左カラム、サイドメニューは右カラムにすると読みやすいです。

視線誘導については07design.blogさんの記事を参考にしました。

4.フォントサイズは14px以上

文字が小さいと見えにくい人もいますし、どうしても詰まった印象になってしまうので14px以上がオススメです。
最近では、スマートフォンで読む人も増えているので、スマートフォンで閲覧した時にも負担なく読めるかを確認しましょう。

5.背景色は白系

文字の読みやすさや、企業としての信頼感を考えると背景色は白系が良いでしょう。

6.フォントにもこだわる

長い文章でもストレスなく読んでもらえるように、フォントにもこだわりましょう。INBOUND marketing blogでも、Webサイトとは別のフォントを選びました。

フォントの選び方はこちらの記事が勉強になります。

一覧ページの7要素

1.ブログタイトルとロゴ

何について書いているブログなのかが直感的にわかるブログタイトルにしましょう。人気ブログでは、ブログ専用のロゴがあるところもあります。

2.記事タイトル

ブログ一覧ページに訪れたユーザが、読みたい記事を選びやすいようにタイトルエリアを目立たせ、クリックしやすくしましょう。

3.画像

一覧ページには10個前後の記事が並ぶので、テキストだけではどうしても見づらくになります。
btrax社のブログ「freshtrax」では、600px × 450pxの画像を使っていて、非常に見やすくなっています。

4.サマリー

記事の冒頭の一部を表示して、「続きを読む」で記事に誘導します。

5.ソーシャルボタン

その記事がどれぐらいの人気を集めているのかが一目でわかるようにします。

6.カテゴリやタグ

記事がどんなカテゴリに属する内容なのかわかるように、カテゴリやタグを表示します。

7.更新日

もちろん記事の更新日も記載します。

記事エリアの11要素

1.タイトル

ユーザの興味を惹くキーワードや数字を入れるなどして、読みたくなるタイトルを考えます。
SEOを意識し過ぎると不自然なタイトルになってしまうので、あくまでユーザ視点に立って“読みたくなるか”という視点で考えましょう。

2.ソーシャルボタン

Twitter、Facebook、はてブ、Google+、最近ではPocketへのリンクを設置しているブログが増えています。

ファーストビューエリアと記事を読み終わった後の2箇所に設置しているサイトが多いです。

3.アイキャッチ画像

タイトル直後に記事に関連した画像や、記事タイトルが入った画像を入れます。
アイキャッチ画像の有無で、記事ページに訪れたユーザの印象が大きく変わります。

4.目次

文章が長くなる場合は、冒頭に目次を設置しましょう。
ユーザが記事全体の長さを把握できるように目次に番号を振ると親切です。

5.目立つ見出し

見出しや小見出しが目立つデザインにすると、文章と見出しで強弱が付き、メリハリのある印象が生まれます。

Webは流し読みされやすいので、見出しだけを読んでも何が書いてあるのかわかるようにしましょう。

6.画像を有効活用

画像やイラストを使うことで、文章が格段に読みやすくなります。
文章が長くなっていると感じた時は、画像やイラストが使えないか検討しましょう。

7.わかりやすいリンク

ブログは他のサイトや過去記事へのリンクを頻繁に行います。リンクテキストに色を付けて、クリックできることがひと目でわかるようにします。

8.余白

改行をうまく使い、適度に余白を作ると、文章がグルーピングされて格段に読みやすくなります。

余白の有効性については下記の記事が非常にわかりやすいです。

  • どや!?アクセスアップ10倍のためのブログ運用術と運営方法
9.CTA

記事を読んでもらった後に、ダウロード資料や読んで欲しいページへのリンクなどより深い情報を案内します。

※「CTA」とは、Call To Actionの略で「行動喚起」を意味します。
「お問い合わせはこちら」「いますぐ資料請求」「製品デモを見る」など、ユーザにクリック(行動)を促すものを指し、バナーやボタン、テキストリンクの形で表現されます。

10.関連記事

記事の最後に関連した記事をいくつか並べましょう。
記事を読んでくれたユーザは、その記事が扱うテーマについて関心を持っています。関連した記事を探しやすくしておきましょう。

11.コメント欄

ブログのコメント欄は読者の声を聞き、交流ができる貴重な場です。

サイドメニューの7要素

1.ブログ内検索

ブログに訪問したユーザの中には「ピンポイントでこの情報を知りたい」という方もいます。そのような方向けに、ブログ内検索を設置することで素早く記事を発見してもらえます。

2.定期購読してもらう仕組み

TwitterやFacebookアカウントへのリンク、RSS購読ボタン、メールマガジン登録フォームを設けることで、ブログの更新情報を届けられるようにしましょう。

3.人気記事一覧

過去の記事の中で特に読まれている記事を表示しましょう。
多くの人に読まれた人気記事を読んでもらい、ブログのファンになってもらいましょう。

4.カテゴリ一覧

記事に付けたテーマである、カテゴリやタグから検索できると便利です。

5.著者プロフィール

誰が書いているかがわかる方がブログに対する信頼感や親近感を持ってもらいやすいです。

人気の企業ブログでは、著者の顔写真、プロフィール、ソーシャルメディアアカウントへのリンクを用意しています。

6.ブログ紹介

著者プロフィールだけでなく、ブログ自体の紹介ページです。
なぜそのブログを書いているのか、何を伝えたいと思っているのかを理解してもらうことは非常に重要です。

7.Webサイトへのリンク

ブログに訪問したユーザは多くの場合、貴社が何を提供している会社なのかを知りません。企業サイトやサービスサイトへの導線を用意し、リード獲得、商談につながるようにしましょう。

BtoB向けメールマーケティングの活用と戦略

Web経由のお問い合わせ数が増えてきた企業様や、展示会などで年間1,000件以上のリードを獲得している企業様からメールマーケティングに関するご相談をいただきます。

今回は国内CRM業界No.1のマーケティングシステム「Synergy!360」など、CRMを中心としたマーケティングコミュニケーション支援を提供するシナジーマーケティングの松永さんに、BtoB企業のメールマーケティングに関する記事を寄稿いただき、メールマーケティングを始める際の一連のポイントをご紹介いただきました!

BtoB向けメール配信における課題と特徴

BtoBビジネスにおいては、営業活動の効率化やセミナー告知、ブランド認知など、様々な用途でメールマーケティングが検討されます。

メールマーケティングはCRM活動の一環であり、長期的にお客様との関係を構築していく戦術でもあります。

しかし、そのような関係に至る前の過程で、企業は通常いくつかの課題を抱えています。

  • 新規顧客が増えておらず、契約数が伸び悩んでいる
  • 顧客リストの中でコールドリードの割合が高く、売上に結びついていない
  • 既存顧客の離反が増えている

これらのうち、どの課題が事業活動の阻害要因となっているかを考える上でも、メール配信によって現状をどのように変えていきたいのか、「目的の明確化」が必要です。

例えば、「コールドリードをホットリードへ育成する」という目的が明確になっていれば、その目的達成の阻害要因として、「顧客リストの中でコールドリードの割合が高い」ことが課題であると考えられます。

そこで、コールドリードを継続的にフォローし、ホットリードに引き上げるための施策を検討する、ということになります。

また、BtoBの配信を行なうにあたっては、以下の特徴に留意しなければなりません。

意思決定者が複数存在する

商品やサービスを導入する決定権を持っていると思われる担当者は複数存在することが少なくないため、あらかじめ複数の意思決定者を可能な限り含めた配信対象者のリストを収集しておく必要があります。

意思決定に時間がかかる

商品やサービスを利用する部署と、購入を検討する部署が別であったりなど、社内での関係が複雑なことが少なくありません。そのため、意思決定に時間がかかり、配信されたメールを一度見ただけですぐに購入に至るケースは少ないです。

中長期的にメールマーケティングを通じて商品やサービスをアピールし、あるいはメッセージを伝えていく必要があります。

担当者はリテラシーが高いことが多い

担当者は他社の商品やサービスと比較するため情報収集していることが多く、その過程を通じて商品に対する知識や仕組みなどを熟知しています。

配信を行なうにあたっては、自社のサービスでの強みや魅力、他社より優れているポイントなどを端的にわかりやすく掲載したコンテンツを届けるようにすべきでしょう。

メールマーケティングでは、これらの特徴を踏まえて、戦略の立案が必要になります。

戦略を練り、実行し、効果を検証する

次に、BtoB向けにどのようにメール配信をしていくか、戦略(企画)の概略として、次のような要素を考えていきます。

ターゲット

お客様の業態や過去の購買頻度などを基に、とりわけ大事にすべきお客様(優良顧客)をセグメント化していきます。

具体的には、配信対象となりうる顧客リスト(データベース)を作成した上で、リストと、展示会やセミナー告知などによるクリック率の反応の良さ、過去の購買金額などお客様の実際の行動とを組み合わせ、リストの誰が優良顧客となるのかを明確にしていくことになります。

また、先述のように、商品導入の意思決定者を複数収集しておくことでより効果的な配信が可能になります。

メールの内容(コンテンツ)

ターゲットをもとに、どのような内容を発信していけば、興味を持ちメールを見てもらいやすくなるか、その核となるコンテンツを考えます。

メールの件名のほか、テキストメールのみか、あるいはHTMLメールでも送るのかも考えます。商品・サービスの特徴を紹介し、企業そのものも含めた安心と信頼をもたせるためのコンテンツ制作が必要になります。

また、BtoB向け配信では、営業活動の効率化が目的であることも多いため、営業担当者名を件名や本文に表示し挨拶を加えた私信風メールにしたり、名刺交換者に対してのフォローメールを配信するなどしながら、コンテンツを形作っていくことになります。

メール配信の方法

一斉配信にするのか、またはステップメール(あらかじめ設定されているメール内容を決まったスケジュールごとに自動配信する手法)にするのかを考えます。

一斉配信は定期的なメールマガジンの配信に向いており、一方ステップメールは、個別のお客様への細かなアプローチに向いています。

例えば、コールドリード向けに一斉配信を行ない、自社サイト内の製品情報やセミナー情報に誘導する形にして、サイト訪問者またはクリックされた方をホットリードに育成する対象として絞り込み、さらに配信を継続していく、といった施策が考えられます。

また、消耗品など、それほど決済のハードルが高くない商品の場合は、過去の製品購入者にステップメールを送り、以前に買った製品を思い出してもらうことで、次の購買につなげるといった効果を狙えます。

タイミング

月に何回、あるいは週に何回配信するのか、何時ごろに配信すれば見てもらいやすいのか、といった配信のタイミングを考えます。

BtoB向け配信であれば、昼休みや帰宅後の18時~20時頃に配信するといったように、配信時間帯を工夫することが必要です。

大事なのはPDCAサイクルを回すこと

戦略を練った後は、実際にメール配信を行ない、その結果どのような効果が得られたかを検証します。もし効果があれば継続し、効果がなければ何が問題だったのかを振り返った上で、企画を練り直すことになります。

つまり、メールマーケティングの全体的な流れとしては、以下の1~4のサイクルを繰り返すことになります。

  1. 計画(PLAN):目的や課題を明確にし、企画(戦略)を練る。
  2. 実行(DO):考えた施策を実行する。
  3. 評価(CHECK):実行した結果を分析し、振り返りを行なう。
  4. 改善(ACTION):思ったような効果が出なければ、再度企画を練り直し、再トライする。

このようなPDCAサイクルを回すことこそが、BtoB向けのメールマーケティングでは重要となってきます。

リードを中心とした営業・マーケティング連携の「場」づくり

今回はリードナーチャリングサポートツール「シナプス」を提供するITコミュニケーションズの鈴木さんに、営業・マーケティングの連携に関する記事を寄稿いただきました!

セミナーやWebからの資料請求・問合せなど、様々な取り組みからリードを創出しているかと思います。

今回は、そのリードを生み出した後、成果を生み出しやすくするためのヒントについてご紹介します。

今回、ガイアックスさんの計らいでブログ記事を掲載いただくことになりました。
いつもの記事とは毛色が違うかと思いますが、しばしお付き合いくださいませ。

まずは営業のお話。最初の仕事は電話番。その次はテレアポ。

4月は新人が入社し、社内はフレッシュな空気が漂っていることかと思います。
(弊社はそうではありませんが、、、)

私が新人だった20年前。最初にした仕事は電話番でした。ドキドキしながら出た感覚を今でも覚えています。
誰よりも早く電話に出て、正確に取次ぐ。社会人初めの一歩。どうしようもなくヨチヨチです。あるのは元気だけ。(笑)

その後始まるのが新規営業のテレアポです。リストの上から順に機械のようにかけまくります。日々是電話。電話は友達。OJTが始まると、段々とやる回数・時間は減りましたが、空いた時間は、全てテレアポという毎日です。

必要なのは「気合い」と「根性」。身に付いたのは「工夫(事前準備)」と「度胸(鈍感力?)」。それと、ちょっとの「成果」。

かなり効率は悪いですが、それが当時のやり方でした。

昔は、営業マンがもたらす情報を、お客様が貴重なものとして思ってもらえました。
現在では、インターネットを使って、お客様自らが欲しい情報を手に入れています。

今、耳を傾けてくれるとしたら、内容がよっぽど興味を引くものだったか、タイミングが合ったか、暇な人か(失礼!)のいずれかだと思います。もちろん、テレアポをする人のスキルも大きく関係しています。

要は、テレアポはただでさえ非効率だったものが、今やさらに悪化しているわけです。

「こんなんやってられない!」と今の新人は思うかもしれません。「もっといいやり方がないの!?こんなの続いたら辞めてやる!」とも思っているかもしれません(笑)

そんな嫌われ者のテレアポですが、大なり小なりは続けるべきと思っています。何より鍛えられますし、自ら工夫することを覚えます。

ただ、やっぱり成果を求めるには、”やみくもテレアポ”からは卒業すべきです。

マーケティングは「買いたい気持ちを起こさせる役割」。
営業は「買う決心をさせる役割」。

メール、セミナー、展示会、広告。ここから生み出される「見込み客(リード)」情報を営業に渡すのがマーケティング部門の大事なミッションです。

「営業から話を聞きたい」「別途詳細に説明してほしい」といったホットなものをどれだけ提供できるかは、マーケティングの腕にかかっています。

リード情報は言うなれば「未来の顧客リスト」。最終ゴールは、もちろんリードの顧客化です。

が、マーケティング部門の方は、様々な施策で忙殺され、営業がどうリード情報を活用しているか、営業活動後の結果はどうだったのか、を知らないケースが往々にしてあります。また、リード情報を渡すところまでが、自分の役割と考える方もいます。

営業は、既存のお客さん対応が忙しくなると、新規活動がおざなりになるもの。目の前のお客さんがなにより優先。スケジュールにテレアポ時間を確保していても、軽くすっとばします。

マーケティングからのリード情報の扱いも、人によって大きく差がでます。

きちんとフォローして成果に結び付ける人もいれば、中途半端なフォローで全く次につなげられない人、忙しすぎて全く対応しない人。リードを生み出す苦労や背景を知ってか知らずか、びっくりするほど軽く扱われるケースもあるようです。そんな営業も、目の前に「今すぐ買いたい」お客さんがいれば全力で落とします。

マーケティングは未来の顧客を、営業は目の前の顧客を追い求める。

ということで、そもそものずれはあるものの、お互い目指すゴールは「売上げ達成」です。お互いが協力すれば、そのゴールに近づけそうです。

頭の中では、マーケティングがボール(リード)運びをしてキラーパスを通し、営業がシュート(成約)する。そんなイメージが浮かんできます。

リード情報からはじめる「場」づくり

私は以前タバコを吸っていました。タバコ部屋でリラックスしていると、部署が違う人でも、全然知らない人でも、自然に打ち解けて会話するようになってきます。思いがけず仕事に役立つ情報を聞けたり、知らぬ間に一緒に仕事するようになったりも。

ここにある共通キーは「タバコ」です。場は「タバコ部屋」です。

同様に、人が集まり物事を進める中心には、お茶の間では「テレビ」(古い!が)、酒には「肴」が、井戸端会議には「世間話」があります。

マーケティングと営業においても、「リード」を中心とした「場」が必要ではないでしょうか。

既にしている企業もあるかと思いますが、まずは定期的な合同会議の場を設定しましょう。

  • ①マーケティングはリード情報を「必ず」用意し、きちんと営業に渡す。
  • ②営業は「必ず」アクションする。次回、営業はその状況をマーケティングにフィードバックする。(どんなリードが欲しいかリクエストする)
  • ③マーケティングはナーチャリングを行い更に精度を上げたリード情報を出せるようにする。
  • ④営業は都度アクションとフィードバックを行い、案件化に向け営業活動を継続する。
  • ⑤それを繰り返す。

このPDCAができれば、営業がフォローせず機会損失してしまうことも、リードを投げっぱなしにして成果が見えないこともなくなります。マーケティングは、より質の高いリード創出に集中し、営業は顧客化に向けた関係構築に邁進し、成果が生まれる環境が整います。

要は、お互いの領域に1歩踏み込むことが肝要です。

定期的にリードを生み出すために

せっかく設定した「場」を長続きさせる為にも、いつでも「リード」がある状態を維持しなくてはいけません。

展示会やセミナーは、一度に得られる「リード数」も多く、効果も高いですが、事前準備の時間や多大な労力、実施できる頻度の点で難があります。

その点、Webからのリード創出の受付は24時間です。

お客様自身によって「見つけてもらい」「見込み客を獲得し」「顧客へと育成する」、そんなWebサイトに改善していくことで、継続的なリード創出ができていきます。Webでは実施すべき施策がそれこそ山のようにありますが、まずは一度自社のWebサイトを見直し、効果の高いところから着手することをお勧めします。

蛇足ですが、、、
「Webからのリード情報を定期的に抽出する仕組み」として、弊社ツールをこちらでご紹介しています。もしご興味頂けましたら、引き続きご覧くださいませ。

魅力的なセミナーページを作成する9個のポイント

BtoB企業のインバウンドマーケティングにおいてセミナー(ウェビナー)は重要な施策です。リード獲得・リード育成の手段として、有効活用している企業様も多いのではないでしょうか。

ガイアックスでも、Webサイト・ブログでのコンテンツ提供からリードを獲得した後、継続的なメール配信の中でセミナーを告知し、参加いただいた方から具体的な商談につながる流れがあります。

しかし、Webサイトでも頻繁に閲覧され、メール配信からのランディングページにもなるセミナーページに開催概要しか載せていないBtoBサイトがほとんどです。

そこで今回は、魅力的なセミナーページ作成のポイントとお手本となるWebサイトをご紹介します!

セミナー一覧ページ作成のポイント

1. 開催中のセミナー概要が一覧できる

セミナー一覧ページには、トップページやその他ページから回遊した見込み顧客が訪れます。

  • セミナー名
  • 開催時期
  • 開催場所

は一覧ページでわかるようにして、都度詳細ページに遷移させないようにしましょう。

アイコンを上手く使い開催中のセミナー概要がわかりやすい『MCFrame』

セミナー詳細ページ作成のポイント

2. ファーストビューで興味を喚起する

セミナー一覧ページのリンク、メールやソーシャルメディアのリンクをクリックした先にあるのがセミナー詳細ページです。

直感的に内容を理解できるキービジュアルやアイコンを活用して、訪れた見込み顧客が離脱しないよう、ファーストビューで興味喚起を行います。セミナー内容を説明するだけのページにならないように注意しましょう。

思わず申し込みたくなるロフトワークのセミナーページ

3. 参加対象者を明確にする

どんな課題を持った人にお勧めのセミナーなのかを明記し、同じ課題を持つ見込み顧客からの申し込みを促します。

 

「こんな課題をお持ちの方にオススメ!」で対象者を明確にしているシンフォニーマーケティング

4. 参加者の声を載せる

定期開催のセミナーであれば、前回アンケートに書かれた参加者の声を掲載しましょう。どのような話が聞けるのか、どんな所が良いのかを参加者自身に語ってもらうことで説得力が出ます。

参加者の声に加え、担当者のコメントも掲載している日立システムズ

5. 会場の写真を載せる

会場の風景を載せることでどんな規模・雰囲気のセミナーかを具体的にイメージしてもらいましょう。

会場の風景を詳細ページに載せているユビキタス

6. 講師のプロフィールを載せる

講師の経歴を載せることで、セミナー内容に対する期待感や安心感を持って申し込んでもらえます。

弊社セミナーページの講師紹介

7. ページ内にフォームを設置する

セミナー詳細ページから申し込みフォームに飛ばすことなく、詳細ページ内で申し込みができるサイトが増えています。遷移の手間を減らすことで、興味・関心の高まった見込み顧客の負担を軽減します。

フォームに遷移せず、セミナー紹介ページで申し込みができるセールスフォース

8. セミナーレポートを作成する

セミナー後は、当日の内容をまとめてセミナーレポートとして公開しましょう。当日参加できなかった方にも情報を伝えることができ、メール配信のコンテンツとしても活用できます。

 

セミナー内容をふんだんに盛り込んだレポートを作成しているロフトワーク

9. セミナー資料を公開する

セミナーレポートと同様、当日参加できなかった方にも情報を伝えるためにプレゼン資料を公開します。ダウンロード資料にしてプレミアムコンテンツとしても活用できます。

当日の資料をslideshareで公開しているシックス・アパート