インドの配車サービスOlaが世界最大のスクーター工場を同国に建設するために約340億円投資

インドで配車サービスを提供するOlaは米国時間12月14日、同国のタミル・ナードゥ州政府と覚書に調印したことを明らかにした。同社は電気自動車で新たな取り組みを開始するにあたり、同州政府との間で「世界最大のスクーター製造施設」を南インドに設立する。

ソフトバンクが支援するOlaはこの工場の設立に約3億2700万ドル(約340億円)を投資することで約1万人の雇用を創出し、年間200万台の電気自動車を生産する初期能力を達成すると述べた。

事情に詳しい関係者によると、Olaは今後2四半期に複数の市場で電動二輪車の発売と拡大を計画しているという。2019年に同社からスピンアウト(未訳記事)したOla Electricは、2020年にアムステルダムに拠点を置くEtergoを買収(未訳記事)した。オランダでは交換可能な高エネルギーバッテリーを搭載したスクーターが配備されており、最大240kmの走行が可能だ。関係者によると、同社は同様の車種の生産を拡大する計画だという。

Olaはタクシーのように運転手が運転する二輪車ビジネスを2016年に開始し、インドでは30万人以上の人々が生計を立てている。インドで最も価値のあるスタートアップの1つである同社はここ数年、サービスを全国の小さな都市や町に拡大すべく、二輪車ビジネスに大きく賭けている。(自動車に比べて、二輪車と三輪車ははるかに手頃な価格でユーザーに提供され、混雑した交通の中でもより速く走ることができる)。

Olaは声明の中で、新工場はインドの電気自動車のエコシステムを改善し、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカなどの市場の顧客にサービスを提供すると述べた。

「世界最大のスクーター工場を設立する計画を発表できることに興奮しています。これはOlaにとって重要なマイルストーンであり、共有型と所有型のモビリティを横断した持続可能なモビリティソリューションに世界を移行させるという私たちのビジョンの実現に向けて、急速に前進している私たちの国にとって誇れる瞬間です。また工場は、世界で最も進んだ製造施設の1つになるでしょう。この工場は世界市場に対応する世界クラスの製品を生産する、インドの技術と才能を示すものとなります」と、Olaの会長兼グループCEOのBhavish Aggarwal(バヴィッシュ・アガワル)氏は声明で述べた。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Olaスクーターインド

画像クレジット:Ola

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter)

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TechCrunch Japan

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